無神論に立つアジタ・ケーサカンバリンは、人生には目的が備わっているという従来の思考や人間には生得的に守らなくてはならない規範があるとする伝統的な共同体
倫理?を否定した。そして、従来のバラモン的な宗教行為は無意味であり、
現世?における生を最大限に利用して、それを楽しみ、
幸福?をそこから得るべきだとした。ただし、楽しみには悲しみがつきものであり、それはある程度覚悟しなければならないとし、悲しみを恐れて喜びから退いてはならず、たまに訪れる悲しみもまた、現世での幸福のためには喜んで受け入れることも必要だと説いている。