王直 - 旅と歴史用語解説（歴史学・考古学・民俗学用語集）

王直（おうちょく、生年不詳－1559年）は、中国明代の密貿易商で、倭寇?の頭目のひとり。

1543年に種子島に漂着して日本に鉄砲?を伝えた船は、王直の所有する倭寇船だったとされる。平戸?を拠点として海禁政策?を採る明の沿岸を荒らし東シナ海に君臨したが、明の官憲に捕らえられ、殺された。

現代中国では、密貿易にたずさわって明の政策に抵抗した冒険家、英雄との評価もあるいっぽうで、日本とつながて海賊行為を働いた売国奴との評価がある。日本人が王直の故郷安徽省に建てた墓の墓誌銘を中国人が削りとる事件が2000年に起こっている。