07/08/14 各部代表研修会
各部代表研修会でのスピーチ
一、人間と哲学を磨く各部代表の研修会、本当に、ご苦労さま!(大拍手)
私は、ただ世界平和を祈り、庶民の幸福を願って、世界中の指導者と対話を重ねてきた。
戦争でなく平和を!
敵視でなく友好を!
分断でなく連帯を!
そうした恩師・戸田先生の人間主義の思想を、全世界に訴え、広めてきたつもりである。
中国へ、ソ連へ、アメリカへ飛んだ。キューバにも文化の橋をかけた。
これまで9度にわたって会談し、ともに対談集を出したゴルバチョフ元ソ連大統領が、しみじみと語られていた。
「50年を政治の世界で生きてきた私は、池田博士との対話を通して、人類を救い、普遍的価値を高める宗教の力を知ったのです」
我ら創価の運動は、民族を超え、国境を超えて人々を結ぶ。平和と文化の光を広げゆく。そこに世界の識者は、21世紀の宗教の模範を見出しているのである。
あの国でも、この地でも、SGI(創価学会インタナショナル)の同志は、誠実に、地域に貢献しておられる。
皆様を代表して私と妻が拝受した「名誉市民」称号は、社会の信頼がいかに大きいか、その輝く証しである(大拍手)。
一、先日、東京・江東区の友が、喜んで報告してくれた。
かつて江東区が、区内の新成人を対象に行った「尊敬する人物は誰か」とのアンケートで、光栄にも、私の名前が上位に挙げられていたというのである(大拍手)。
〈アンケートは昭和44年から52年の間に行われ、「両親」に次いで名誉会長が筆頭に挙げられた。ほかにケネディ大統領、ヘレン・ケラー、野口英世、松下幸之助、福沢諭吉らが挙がった〉
「感動した本は何か」との問いには、私の『人間革命』『私の人生観』が挙げられたそうである。ありがたいことだ。
江東の友は「わが地の誇り高き歴史です」と報告してくれた。その真心が何よりもうれしい。
自分のことであり、大変に恐縮だが、江東の皆様への感謝を込めて紹介させていただいた。
江東は、私が男子第1部隊長として指揮を執った、思い出多き天地である。江東の同志の幸福と勝利を、私は心から祈っている(大拍手)。
一、平和を阻む「一凶」とは何か。
それは、「民衆を蔑視し抜くという権力の魔性」であると、戸田先生は喝破された。
今は「主権在民」である。「民衆が主人」だ。権力者は民衆に尽くすべき立場である。
それを忘れ、私利私欲のために民衆を利用する権力者に対しては、火ぶたを切って、猛然と戦わねばならない。
「権力の魔性」から民衆を守るには、「力ある指導者」をつくるしかない。これが先生の結論であった。
ゆえに、青年への薫陶は厳しかった。
民衆の正義の連帯を破ろうとする者がいたならば、青年部が直ちに戦えと厳命された。
一、私は青年時代、初代の渉外部長を務めた。悪意の中傷を行う者がいれば、即座に飛んでいって厳重に抗議した。
きょうは関東の代表もおられるが、埼玉や栃木にも行った。無理解や偏見を、厳然と正した。相手が非を認めるまで一歩も退(ひ)かなかった。
師の心を、わが心として、動きに動いた。死にものぐるいで戦った。そして今日(こんにち)の「世界の大創価学会」を築き上げたのである。
先生は「苦労した人こそを、幹部として登用していくのである」と、はっきりと言い残された。
ずる賢く苦労を避け、信心を失い、堕落する幹部が出たならば、皆で峻厳に戒めていくことだ。
そうでなければ、どこまで傲慢になるか。仏子が食い物にされるか。断じて許してはならない。
私は、今こそ、師弟に徹する「本物の弟子」を育てたい。「本物の青年」を育てたい。
そして「本門の池田門下よ、新時代を勝ちまくれ!」と声を大にして叫びたい(大拍手)。
一、いよいよ、全国で広布第2幕の大行進が始まった。
私のもとには、決意の報告が、続々と届いている。一つ一つが、最高に尊い、永遠に残りゆく広布の歴史である。
新しき「拡大」の根本の力は、何か。
それは、祈ることだ。
――師匠がつくった組織です。広宣流布の組織です。同志のため、平和のため、世界のための組織です。
御本尊様、どうか、わが組織を守ってください。増やしてください――
そして、具体的に目標を掲げて祈っていくことだ。
師匠のため、同志のため、広宣流布のために――この一点に心を定める。これが大前提だ。
自分のための祈りだけでなく、「広宣流布のために」という大願に立ってこそ、偉大なる仏力・法力は涌現する。秘められた無限の力を発揮することができる。
戸田先生は、心の壁を破る対話のポイントを、こう教えてくださった。
「大確信で話すのだ。そして、相手に会った瞬間、まず『勝つ!』と腹を決めるのだ」
人を動かすのは、形式ではない。肩書でもない。
大事なのは、人の心に感動を与えることだ。
「声仏事を為す」(御書708ページ)である。
皆の心をつかみ、皆の心に入っていくような大確信の声で、広宣流布の勝利劇――「今生(こんじょう)人界の思出」(同467ページ)を幾重にも綴っていただきたい(大拍手)。
一、きょうは広布の花・女子部の代表もおられる。日本一の女子部をつくっていただきたい。
若き女性が、哲学と友情のスクラムをがっちりと組んでいる。これが、どれほど尊いことか。
広布に走る女子部の友に記念の句を贈りたい。
誰人も
見るも見ざるも
我 咲かむ
壮年部、婦人部も、女子部を大切に守り、支えていただきたい。
女子部を大事にしたところが勝つ。女子部は学会の宝である。朗らかな前進を、皆で応援していきたい(大拍手)。
一、広宣流布――それは、ただひたすら、黙々と、人々の幸福のため、世界の平和のために戦い抜いてきた「陰の人」「無名の庶民」による、未曾有の大民衆運動である。
だれも見ていないかもしれない。烈風の日も、嵐の日も、あるかもしれない。
しかし、私は、自ら決めた道を行く。師子となりて、一人立つ。
これが、学会魂である。私自身、こう決めて生き抜いてきた。
あらゆる迫害を受けながら、陰で、戸田先生をお守りし、学会を守り抜いて、今日まで走り続けてきた。
一、恩師を世界に宣揚したい――私の人生は、ただ、これだけである。
師匠ほど大切な人はいない。師弟こそ仏法の魂である。師弟に徹し抜けば、打ち破れない壁などない。
先生は断言された。
「戸田の言う通りに実践すれば、必ず結果が出る」
本当に、その通りだ。恩師のおっしゃる通りにすべて実践したから、今の私がある。
逆に、表面では先生を尊敬するふりをして、かえって師を罵倒する、毒蛇のような人間もいた。
尊敬とは正反対のヤキモチである。人の心は恐ろしいものだ。
戸田先生は鋭く見抜かれていた。
「自分よりも勝れた者があると妬んだり、悪口を言ったりしがちなものだ。これは、すべての事業や企てを破壊する原因で、人柄の小さい、度量の狭い人間である」
広布のために捨て身となり、生命をかける決心がなければ、真の仏弟子ではない。気取りや格好や口先だけでは法盗人(ほうぬすっと)である。諸天も動かない。
リーダーの気迫、行動の勢い、心に響く訴えが本末究竟して、全軍が生き生きと前進していく。“殿様”などではなく、生涯“一兵卒”として、真剣に働くのだ。
ともあれ、仏意仏勅の広宣流布の人生ほど、尊いものはない。
その聖業を、真剣に実践されている皆様方は、まさしく世界最極の善人である。永遠の幸福者であり、勝利者である。
ここ太陽の国・群馬をはじめ、大関東の皆様が大前進されている様子も、つぶさにうかがっている。本当にうれしい。
広布の労苦には一切、無駄はない。
さあ出発しよう!
自分のために!
人材を育てるために!
新しい希望の道を開くために!
(2007・8・14)
創価の新時代・池田先生の指導集に戻る
2007年08月21日(火) 23:23:59 Modified by hakata_dan