プリンセス・プラスティック世界における航空機史（07/02/25）
Ｆ−２５７ニンジャ２?
無尾翼機f-257ニンジャ２は日本の航空自衛隊と技術研究開発本部により第７世代FI（迎撃戦闘機）、実質的なFF（制圧戦闘機）との計画からLHCP（水素系安定化人造燃料）を使うプラズマパルスジェットエンジンを搭載した大型の機体として開発された。
FIではあるがステルス能力・機内搭載力は第７世代の名を欲しいままにする大きさで、航空制圧もその領域とされた。
当時、日本と対立しつつあったロシア空軍も拡充が進みつつあり、極東のパワーバランスは厳しいものとなった。とくにウラージ党の新世代核融合装置・SC機関やシベリア資源の奪還といった主張は、中国を抱き込み、極東アジアを緊張させた。
そのなかf-257は統一韓国空軍に採用され、表面上は日韓関係はウラージ党の世界戦略に乗った中国と対峙する日韓同盟の象徴となった。
そして、その火種となったSC機関、SCサイクル核融合装置は、水素を燃料ではなく小型の装置で核融合反応させ、e-eインバーターで中性子線から電力を回収するエレクトリックジェット推進を実現した。
ニンジャ２はその過渡期に活躍した機体で、究極の燃料戦闘機であった。以降戦闘機はそれまで知られていなかったサイクルの核反応を使うこととなる反応戦闘機となる。
その試験機が技術デモンストレーター・TRDI-x27であった。エレクトリックジェットの起動・停止・再起動の試験は空中で行う必要があり、また緊急時の余剰電力の廃棄も課題となった。そのテストベッドとして、x-27は設計された。
特にエレクトリックジェットは複数社による競作となり、x-27は複数の異なるエンジンを搭載してのエンジン試験や空力設計の実験に使用された。
Ｆ−２８３カタナ
そして、そのSC機関を搭載した世界初の戦闘機、それがf-283カタナである。SC機関とエレクトリックジェットの組み合わせは特別な外部装備なしでの単機大気圏離脱往還能力を達成し、次期FIとしてそれまでのFIであったニンジャ2を一気にFSの座に引き下ろし、極東の空に最強の戦闘機として君臨することとなる。
ニンジャ2は三菱F-2以来のFS迷彩を施されたが、韓国空軍のf-257はそのまま航空制圧任務に活躍した。
そんななか、ついに日本会戦が発生した。
ロスノイと呼ばれるDAGEX反重力装置と旧来型核融合炉を組み合わせた空中要塞は、またたくまに統一韓国を追いつめ、日本に対する空襲も行い、日本に屈服を迫った。日米同盟は機能していたが、しかし米軍の無人機を中心とした海上空母は空中要塞の敵ではなかった。
そこで宮山１尉（のちの宮山1佐、シファの上官）は困難なミッションをこなし、防衛功労章を受けることになる。その中にはロシア空軍司令長官の暗殺任務も含まれている。
日本会戦が終わり、ロシア軍もカタナに匹敵する戦闘機を配備したことで、日本では無人機と無人機を進出させるとともに爆撃などの任務をこなす多用途機、戦闘哨戒機計画が始まった。その結果が乙戦である。
乙戦＞ｆ３２戦闘哨戒機／乙戦の航空隊は組織されたものの、有効性はまだ疑問視する動きがあり、FS任務に後退したカタナの後継機・丙戦・ソニックブームが開発された。FIとFSの区別は無意味となり、丙戦はFI塗装とFS塗装の２パターンとなった。
また、局地戦での航空制圧能力と高機動パワードスーツ・エアバイクやティルトローターの制圧任務と海上空母の搭載機として丁戦・秋水2が開発された。かつてのJSF、F-35を彷彿とさせるデザインだが、小型化による高機動性はF-35を遙かに越えている。
また、乙戦に搭載し、射出・回収される再利用型戦闘無人機として、ユースホーク?が採用された。コンフォーマルセンサーを搭載した同機は、丙戦との空戦でも圧倒的な機動力を発揮し、対抗演習で丙戦部隊が乙戦部隊と空戦を行おうとしたところ、この無人戦闘機の哨戒戦を越えられた丙戦は一機もなかった。
だが、肉眼目視による任務と、有人機による判断の有用性から、丙戦も併用されることとなっている。
そして、それら強化された航空部隊には、無人機の戦闘哨戒士も必要となり、慢性的なパイロット不足が発生し、そこで練習機・雛菊が開発された。推力変向パドルつきのエンジンを搭載し、文字通りの戦技研究が行われ、またブルーインパルスにも採用された。
これも低価格化で新規参入メーカーが受注を争ったが、防衛省内部で何らかの圧力が働いたというスキャンダルが流れている。
その乙戦に対抗すべく、ロシアは大型機リービード?を開発した。欧州も乙戦と無人機の組み合わせに脅威を感じ、ロシアと技術提携し、リービード?の仕様変更を行ったタイプをスカイギャロップ?として採用した。
そして、ロシア空軍は丙戦と同じ支援戦闘機の位置づけでMIG-65ラクトチカ?を配備した。
航空輸送はロスノイ以降、日本で開発されたスーパーＹ〈やまと〉を始め、アメリカの〈イクナイエー〉などが就役し、空中艦船時代が始まった。特にロスノイでは戦略上できなかったDAGEXとSC機関の組み合わせが宥和政策によって実現し、航空輸送はパワフルなエレクトリックジェット推進の空中艦船にとってかわられた。
しかし、最後の高速輸送機として輸送機ミルキーウェイが誕生し、部隊の急速展開の必要な場合に活用されることとなった。
また、ティルトローター機の発展もめざましく、シングルローターのヘリコプターはほとんど見られなくなり、輸送機スカイハウンドをはじめとしたスキュードローターを使ったティルトローター機が少量ながら航空輸送・救難の任務に就いた。
パワードスーツや多脚戦闘車の駆逐にもティルトローターは活躍し、アジア共同体では戦闘ティルトローター・シャイアン２?を採用した。戦車砲並みの主砲と、機関砲、多数のロケット弾ランチャーを搭載し、重パワードスーツににらみを利かせている。
これら兵器の２１世紀初頭と全く違うのが戦術LANの適用である。目標の共有・協同対処など、特別な指揮管制機がなくとも有機的にネットワークを組み、ヒエラルキーに縛られず対処する戦術LANの適用は、情報の過疎・過集中を防ぐことには成功したが、しかし兵員を始め、全ての戦闘員が参加するネットワークとなる中で、全ての兵員に士官級の判断が必要になる危惧があり、しかもその判断、指揮統率の技術は精神論として煙たがられ、軍事教育の現場ではなかなか発展しなかった。
それを一挙に発展させたのがオーストリー宇宙軍・マリアス・カシス准将である。彼女の描いた『法と執行』はその問題のバイブルとなった。
だが、カシス准将はさまざまな活躍をしたことでかえって恐れられ、クーデターの嫌疑をかけられて宇宙要塞都市に幽閉されることとなった。
なお、プリンセス・プラスティックの正史と並列する日本が負けなかった世界では、２０世紀の異史太平洋戦争で６発機零式大艇とそれを改装した電波妨害機が活躍した。なお、異史となった並列世界は、最終的にはアメノミナカシステム稼働によって統合されることになっている。
Ｆ−２５７ニンジャ２?
無尾翼機f-257ニンジャ２は日本の航空自衛隊と技術研究開発本部により第７世代FI（迎撃戦闘機）、実質的なFF（制圧戦闘機）との計画からLHCP（水素系安定化人造燃料）を使うプラズマパルスジェットエンジンを搭載した大型の機体として開発された。
FIではあるがステルス能力・機内搭載力は第７世代の名を欲しいままにする大きさで、航空制圧もその領域とされた。
当時、日本と対立しつつあったロシア空軍も拡充が進みつつあり、極東のパワーバランスは厳しいものとなった。とくにウラージ党の新世代核融合装置・SC機関やシベリア資源の奪還といった主張は、中国を抱き込み、極東アジアを緊張させた。
そのなかf-257は統一韓国空軍に採用され、表面上は日韓関係はウラージ党の世界戦略に乗った中国と対峙する日韓同盟の象徴となった。
そして、その火種となったSC機関、SCサイクル核融合装置は、水素を燃料ではなく小型の装置で核融合反応させ、e-eインバーターで中性子線から電力を回収するエレクトリックジェット推進を実現した。
ニンジャ２はその過渡期に活躍した機体で、究極の燃料戦闘機であった。以降戦闘機はそれまで知られていなかったサイクルの核反応を使うこととなる反応戦闘機となる。
その試験機が技術デモンストレーター・TRDI-x27であった。エレクトリックジェットの起動・停止・再起動の試験は空中で行う必要があり、また緊急時の余剰電力の廃棄も課題となった。そのテストベッドとして、x-27は設計された。
特にエレクトリックジェットは複数社による競作となり、x-27は複数の異なるエンジンを搭載してのエンジン試験や空力設計の実験に使用された。
Ｆ−２８３カタナ
そして、そのSC機関を搭載した世界初の戦闘機、それがf-283カタナである。SC機関とエレクトリックジェットの組み合わせは特別な外部装備なしでの単機大気圏離脱往還能力を達成し、次期FIとしてそれまでのFIであったニンジャ2を一気にFSの座に引き下ろし、極東の空に最強の戦闘機として君臨することとなる。
ニンジャ2は三菱F-2以来のFS迷彩を施されたが、韓国空軍のf-257はそのまま航空制圧任務に活躍した。
そんななか、ついに日本会戦が発生した。
ロスノイと呼ばれるDAGEX反重力装置と旧来型核融合炉を組み合わせた空中要塞は、またたくまに統一韓国を追いつめ、日本に対する空襲も行い、日本に屈服を迫った。日米同盟は機能していたが、しかし米軍の無人機を中心とした海上空母は空中要塞の敵ではなかった。
そこで宮山１尉（のちの宮山1佐、シファの上官）は困難なミッションをこなし、防衛功労章を受けることになる。その中にはロシア空軍司令長官の暗殺任務も含まれている。
日本会戦が終わり、ロシア軍もカタナに匹敵する戦闘機を配備したことで、日本では無人機と無人機を進出させるとともに爆撃などの任務をこなす多用途機、戦闘哨戒機計画が始まった。その結果が乙戦である。
乙戦＞ｆ３２戦闘哨戒機／乙戦の航空隊は組織されたものの、有効性はまだ疑問視する動きがあり、FS任務に後退したカタナの後継機・丙戦・ソニックブームが開発された。FIとFSの区別は無意味となり、丙戦はFI塗装とFS塗装の２パターンとなった。
また、局地戦での航空制圧能力と高機動パワードスーツ・エアバイクやティルトローターの制圧任務と海上空母の搭載機として丁戦・秋水2が開発された。かつてのJSF、F-35を彷彿とさせるデザインだが、小型化による高機動性はF-35を遙かに越えている。
また、乙戦に搭載し、射出・回収される再利用型戦闘無人機として、ユースホーク?が採用された。コンフォーマルセンサーを搭載した同機は、丙戦との空戦でも圧倒的な機動力を発揮し、対抗演習で丙戦部隊が乙戦部隊と空戦を行おうとしたところ、この無人戦闘機の哨戒戦を越えられた丙戦は一機もなかった。
だが、肉眼目視による任務と、有人機による判断の有用性から、丙戦も併用されることとなっている。
そして、それら強化された航空部隊には、無人機の戦闘哨戒士も必要となり、慢性的なパイロット不足が発生し、そこで練習機・雛菊が開発された。推力変向パドルつきのエンジンを搭載し、文字通りの戦技研究が行われ、またブルーインパルスにも採用された。
これも低価格化で新規参入メーカーが受注を争ったが、防衛省内部で何らかの圧力が働いたというスキャンダルが流れている。
その乙戦に対抗すべく、ロシアは大型機リービード?を開発した。欧州も乙戦と無人機の組み合わせに脅威を感じ、ロシアと技術提携し、リービード?の仕様変更を行ったタイプをスカイギャロップ?として採用した。
そして、ロシア空軍は丙戦と同じ支援戦闘機の位置づけでMIG-65ラクトチカ?を配備した。
航空輸送はロスノイ以降、日本で開発されたスーパーＹ〈やまと〉を始め、アメリカの〈イクナイエー〉などが就役し、空中艦船時代が始まった。特にロスノイでは戦略上できなかったDAGEXとSC機関の組み合わせが宥和政策によって実現し、航空輸送はパワフルなエレクトリックジェット推進の空中艦船にとってかわられた。
しかし、最後の高速輸送機として輸送機ミルキーウェイが誕生し、部隊の急速展開の必要な場合に活用されることとなった。
また、ティルトローター機の発展もめざましく、シングルローターのヘリコプターはほとんど見られなくなり、輸送機スカイハウンドをはじめとしたスキュードローターを使ったティルトローター機が少量ながら航空輸送・救難の任務に就いた。
パワードスーツや多脚戦闘車の駆逐にもティルトローターは活躍し、アジア共同体では戦闘ティルトローター・シャイアン２?を採用した。戦車砲並みの主砲と、機関砲、多数のロケット弾ランチャーを搭載し、重パワードスーツににらみを利かせている。
これら兵器の２１世紀初頭と全く違うのが戦術LANの適用である。目標の共有・協同対処など、特別な指揮管制機がなくとも有機的にネットワークを組み、ヒエラルキーに縛られず対処する戦術LANの適用は、情報の過疎・過集中を防ぐことには成功したが、しかし兵員を始め、全ての戦闘員が参加するネットワークとなる中で、全ての兵員に士官級の判断が必要になる危惧があり、しかもその判断、指揮統率の技術は精神論として煙たがられ、軍事教育の現場ではなかなか発展しなかった。
それを一挙に発展させたのがオーストリー宇宙軍・マリアス・カシス准将である。彼女の描いた『法と執行』はその問題のバイブルとなった。
だが、カシス准将はさまざまな活躍をしたことでかえって恐れられ、クーデターの嫌疑をかけられて宇宙要塞都市に幽閉されることとなった。
なお、プリンセス・プラスティックの正史と並列する日本が負けなかった世界では、２０世紀の異史太平洋戦争で６発機零式大艇とそれを改装した電波妨害機が活躍した。なお、異史となった並列世界は、最終的にはアメノミナカシステム稼働によって統合されることになっている。
