プリンセス・プラスティック管理用用語集(β版) - 22世紀兵器概論
 22世紀日本の武装は機動兵力中心。地上部隊は北海道に重パワードスーツ団があるだけで他は各方面に複合パワードスーツ団が配置され、新淡路に新淡路施設団と新淡路複合パワードスーツ団・各種学校が配備されている。
 両団は0区の新淡路駐屯地に駐屯している。習志野に両用パワードスーツ団と対地支援機部隊がある。それから国際協力団というPKO専門の部隊も持ち、他の部隊と隊員をローテーションするようになっている。



 航空兵力は長距離活動可能な戦闘哨戒機(乙戦)と支援戦闘機(丙戦)をハイ・ローミックスで配備。
 また強力な艦隊を持っているが、グループは5群。
 1群<かつらぎ>、2群<あまぎ>、3群<ひりゅう><そうりゅう>、4群<ずいかく>、5群<しょうかく>に別れ、他に両用降下艦隊2群を配する。





 バトルグループは合計7群。他には沿海州共同体・中国・台湾・韓国・オーストラリアの大圏フリゲイトグループが主体となる。
 水上兵力も日本中心。アジア共同体の殆どは支援戦闘機を配備し、日本のみが戦闘哨戒機を保有する。
 オーストラリアも地政学的な孤立という利点が空中艦艇の時代となって失われ、防衛予算の拡大を余儀なくされた。
 自衛隊は20世紀末期より縮小して行くはずだったが日本会戦によって一挙に拡大せざるを得なくなる。
 海洋国家として、空中艦艇の時代となった22世紀、日本は自分を守るだけでなくアジア共同体全体、そしてそれを守るために地球規模での防衛を担わなくてはならなくなった。

 日本は海洋国家として海洋自由を確保せねばならないという問題と海洋を支配する地政学的な位置を占め、国際社会の安定に責任を持たねばならない立場にある。またパワードスーツなど重火器を使った大規模重ゲリラ戦への対処のために縦深防御もしなければならない。
 その為に空中空母を護衛する空中艦艇と各地に配備した対空重戦闘哨戒機、そして北海道などへの50トン級重パワードスーツ、全国への多脚戦車の装備が必要となり、結果的に軍拡を行うこととなってしまった。

 流れ的に国際社会の安定に無関係を装っていることは出来なくなったのだ。空中艦隊の中核は同盟関係にある中国・沿海州共同体・オーストラリアの大圏フリゲイトだが、縦深防御のために機動兵力として空中空母を太平洋・大西洋・インド洋に配備せざるを得なくなった。敵は国際社会の不安定化。20世紀末期にアメリカが位置した世界の警察官の役割を日本が演じなくてはならなくなったのが22世紀。日米安保は拡大されアメリカ・アジア共同体のAA安保となっている。しかしその財政的・人的負担に耐えきれなくなった日本は超小型戦闘艦開発計画・Princess Plastic計画を発動、艦隊全体の圧縮を図るようになるという経緯がある。

 22世紀日本は平和憲法を改正しないまま防衛基本法を制定、防衛庁を防衛省に格上げ、アメリカ・インド洋への艦隊駐留を憲法前文の解釈による解釈改憲で実現してしまった。空中空母の派遣、戦闘哨戒機による領域確保による縦深防御がその基本テーゼである。しかし反対論も根強い。そのせめぎあいが22世紀日本の一つの論点である。