プリンセス・プラスティック管理用用語集(β版) - UPM−883「ホークアロー」


 汎用化したMk111発射機から発射可能な汎用ミサイルとして考えられたミサイルシステム。
 発射時のブースター、巡航時のメインエンジン、突入時のツーステージエンジンが共用化され、弾頭でのみSM(防空ミサイル)AGM(対地攻撃ミサイル)ASM(対艦攻撃ミサイル)と区別される。

 弾頭の効力はSMタイプの場合はサードステージエンジンとキネティック弾頭によって大幅な射程延長が図られ、低軌道上の人工衛星さえ撃墜可能である。



 発射機




 誘導装置





 発射機と誘導装置




 指揮電源車





 AG/AS弾頭ではAG弾頭の場合、強固に防御された施設目標の破壊のためのバンカーバスター弾頭、徹甲弾としてのものと、不発率の徹底的な低下と不発時の無効化を組み合わせたスマートクラスター弾頭などがあり、バリエーションはさらに装甲移動目標用の自己鍛造弾頭などの搭載にまで進んでいる。

 誘導システムについても柔軟性と抗堪性強化が図られ、発射時の3次元座標システムGPS−Xによる目標指示からの自律航行による中間誘導、最終段階でのセンサーホーミングがメインであったが、目標指示の確実性を優先するための全段階における完全リモート誘導も選択できる。

 戦術的自由度を高めたこのシリーズは、対潜ミサイルの開発を現在行っている。水中ロケットともいうべきソードフイッシュ高速魚雷をセカンドステージ部に搭載する計画だが、対潜戦は22世紀艦隊の弱点であり、対空戦・対宇宙戦闘にはこのホーク2システムが開発されたものの、水中音響の分析は潜水艦艇の高度化により万全とは言えず、逆にガンフィッシュUAM(水中発射型対空ミサイル)の開発などで対潜戦はまだまだ研究の余地がある。

 なお、この汎用ミサイルは航空機にも搭載可能であり、その場合は発射用ブースターを取り外して使用する。
 発射・誘導管制は対応機の場合は複合アレイコントロールシステムに専用のドライバを導入することで可能であり、特段の改装は必要としない。

 旧式機には専用のコントロールポッドALQ-883の搭載が必要になるが、このポッドは電源から送信アレイ、コントロールシステムまでがすべてひとつに組み込まれ、旧来のミサイルコントロールシステムに対応したドライバを導入することで旧式システムに対応した制御が可能になる。
 20世紀末の戦闘機にも搭載可能であり、そのあまりの汎用性に戦略的な問題が発生する危険があり、輸出は厳密にコントロールされている。

 だが、アフリカ向けのシンガポール船籍の貨物船「バハマ」を臨検した第2航空艦隊の臨検隊がこのシステムを無許可で積荷として搭載していることを発見、拿捕し、航空保安庁を中心にしてこの不正輸出事件を調査中である。