書いた人:35HR
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:スタジオコード28
時間にすれば、ほんの20分ほどの間のことだったはず。
けれど、エルシーにとっては、数十時間にも及ぶ拷問にも
感じられるほどの時だった。
サポートスタッフ達への、お披露目もようやく最終段階。
あとは、彼等からのいくつかの簡単なリクエストに応えれば、
この地獄の時間も、ようやく終了するはずだった。
それまで、エルシーの裸身の間近にまで迫っていた
オタク達は、いったん距離をあけて下がり、その最終企画への準備に備える。
ちょうど本来の撮影アングルに近い位置から、少女の肢体を
ファインダーに収めていた。
お披露目会の最後の企画、
それは、サポートスタッフ達のリクエストに応え、
彼女自身が、劇中のいくつかのセリフを演じてみせるものだった。
既に、あの分厚い台本も完璧に頭の中に記憶している
エルシーにとっては、苦もない作業のはずだった。
その恥ずかしさを除けば。
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:スタジオコード30
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