みどり・市民派をめざす 井奥まさきが収集した情報、書き込んだ情報を整理して公開するために作った公開用のウィキです。

予算作成は首長だけの権利ですか?

はい 地方自治法211条に規定されています。
ただし、いろいろ調べていると予算作成の過程で市民や議会に情報公開して議論しながら作成していく自治体があります。[資料1]につけておきました。
流用は議会を通さずに勝手にできるの?

いくつかケースが分かれます。カン/項は議決事項(議会が決めること)ですので、基本的には流用はできません。ただし、220条2項に例外規定があり、予算の議決の際に指定しておけば流用できます。(手元の予算書を見れば、例えば1条1項に総額を書き、2条に(歳出予算の流用)として書いています)
目/節は首長の執行権ということになっているので、自由に流用できます。

ただし、それが行き過ぎると議決の意味がなくなってくるので、決算委員会で特にこの部分をチェックすることをお薦めしたわけです。予備費充用も同じ意味で、多額の充用をするようでは予算審議の意味が薄れてきます。
また、3月時期の駆け込み消化を防ぐためにもこの流用をチェックしておくと良いと思います。
(流用してまで3月に備品を買うとかは厳しく指摘しなくてはいけないと思います)

にもかかわらず、当初の資料として流用一覧といった資料がない自治体が多く、良いところで件数を記載しているくらいです。決算書で「予備費」の欄をチェックする、あるいは「流用」の項目を見て額の大きいところは資料を出させるなどが必要です。
全部というと行政が嫌がるケースが多いので「3月期だけの流用一覧」とか「◎◎部だけの流用一覧」とかで少しずつ風穴をあけるのもテクニックかなと話し合いました。
予算が伴う条例を議員が提案することは可能か

基本的にできますが、注意することは必要のようです。
222条(予算を伴う条例、規則等についての制限)との関係です。
この項目自体は首長の提出について書いたものですが、古い行政実例には「議員提案は本条の制限を受けないが、本条の趣旨を尊重して運営されるべき」(「慎重にしなさい」ということ)とあります。
少し違いますが、予算の増額修正において97条2項で「議会は予算について増額してこれを議決することは妨げない。ただし、普通地方国今日団体の長の提出の権限を侵すことはできない」というものと似ています。
これらについては新しく昭和52年通知で「議員による予算を伴う条例の提案と予算の増額修正」というものが出まして…詳しくはコンメンタールを読んでいただければいいのですが…まあようは「ケースバイケース」ということです。
いずれにしても、長が納得すれば解決するわけですし、執行は行政がするわけですから可能な限り長と話をすべきでしょう。それで駄目でも、解釈的には可能です。
そして、強力な援軍として都道府県議長会の提言を[資料2]につけておきました。
[資料1]自治体議会改革フォーラム2007 市民と議員の条例づくり交流会議
http://www.citizens-i.org/jourei/kiroku06-bunkakai...
野村 稔 (全国都道府県議会議長会 前議事調査部長)
ぜひ12月議会で、来年度予算について、議会の要望事項、重要事項を決議し、長に送ってほしい。議会で一致できないものは、会派、あるいは単独で出してもいい。こうしたことをやらないと、政策で遅れてしまう。旧自治省の見解では、予算編成権に議会は介入するなとしていた。しかし介入しているところはある。鳥取県の事例紹介があったが、昭和30年代から岡山県議会がやっている。以前、岡山県は、財政課長査定でこれだけ、総務部長査定でこれだけ、副知事査定でこれだけ、知事査定でこれだけとすべて議会に報告していた。まずは12月議会で、来年度予算についての要望などを出していただきたい。そしてその要望がどの程度当初予算に盛り込まれているかを審議することからはじめてほしい。予算編成権がないのだから仕方がない。できるところからやってほしい。
[資料2]改 革 ・ 地 方 議 会 ? さらなる前進へ向けて ? 都道府県議会制度研究会報告
(平成18年3月29日 )都道府県議会制度研究会(都道府県議長会の下部機関)

http://www.city.fukuoka.jp/download/1591053120284....

1)予算措置が必要な条例の提案と議決

従来、議員による予算を伴う条例の提案については、地方自治法第222条 (首長に対して、予算上の措置が的確に講ぜられる見込みが得られるまで案 件を議会に提出してはならない旨を規定)についての古い行政実例「議員の提案する事項には本条の制限はないが、本条の趣旨を尊重して運営されるべきである。」(昭和31(1956)年9月28日通知、同32(1957)年9月25日行実) によって、議会側も抑制的に考えてきた。行政実例に今や拘束力がないのは もちろんのことであるが、この行政実例自体も予算を伴う条例の議員提案を 慎重に行うよう求めているのみであるから、論理上予算を伴う条例を提案できることを前提としていることは明らかである。予算措置が必要な条例を議 員が提案した場合に、首長は議会において、それが行政面から見て実施可能 かどうか説明し議会と討議すべきであり、議決された場合には、適正な予算 措置を行う必要がある。さらに、首長との協議が整わなくとも、議員には予算を伴う条例を提案できる権限があることを再認識すべきである。
また、議会の予算増額修正につき、首長の予算提出権限を侵してはならない旨規定する地方自治法第97条第2項も、予算措置を伴う条例の提案・議決 を制限する規定ではない。実際にも、予算措置が必要な条例が既に議員提案 により制定されている事例もあり、従来のゆえなき自主規制の慣行をやめて、 一層積極的に取り組むことが期待される。
入札/談合のチェックについて

平均値ではあぶない。できるだけ工事ごとに資料をださせるべき。ただし、件数が多いとむずかしくなるので95%以上の落札率とか、追加工事(それも追加の額の大きいもの)といったところで資料を出させる工夫が必要。(生駒市の追加工事で最終的に倍になったケースでは補正予算も組まずにどこから流用したのかが話題になりました。>これは生駒のみなさんの研究を待ちたいところです)

「予定価格の公表」「入札業者数を増やす」「市外にも広げる」「行政との接触回数を減らす」「郵便やインターネット入札」「くじ的な不確定要素の導入(生駒市では最低制限価格の数%上下をくじで決めるよう)」「総合評価型入札」とさまざまな手法を少しずつ取り入れて行くことが必要という議論になりました。

あまり低すぎる価格も人件費へのしわ寄せなどが起きる可能性があり、清掃業務などで最低賃金を割り込むおそれがあるケースもあると尼崎市から報告。尼崎市では陳情を採択し、「公契約条例」へ踏み出しつつあるようです。
土地売買の疑惑について

土地鑑定士を入れていても疑問となる土地売買が行われようとしている。(生駒市の場合は土地鑑定士も買収していたよう)それを調査するのにあたり、個人情報の保護との関係で情報が出てこないという悩み。
手法として 1)本人の了承を得れば個人情報保護条例の対象外という観点から突破していく
2)秘密会にして、情報を出させる という案が話し合われました。
また、「交渉中の事例」と「結果が決まった場合」とを区別し、最悪「売買契約もすべて済んだ後で情報公開」という条件をつけるような案も出ました。
報告をした方は「匿名で坪単価でいいから出せ」と粘っているらしいです。
ちなみに土地はすべて公示されていますので登記簿を調べれば土地の所有者は出てきます。印紙代をいとわなければ、法務局へ行けば個人でも調査できます。(土地の担保状況も出てきます)
行政の場合は無料ですので、個人でいくつか調べておいてあとは行政資料で出させる手もあります。委員会の休憩中に行う等、少しは工夫は必要ですが、面積と土地所有者の名前は誰でも入手できる資料ですからまったく議論ができないということはおかしいのです。

他にも滞納問題もそうですが、個人情報保護という名目で行政の不都合な情報を隠す傾向が強くなってきました。1)本人の了承 2)秘密会で秘密保持を保証 3)個人情報保護審査会に意見を求める という方法で突破は可能です。
資金ぐり(財政対策)のチェックについて

どこの自治体も名目黒字が多いわけですが、「基金の取り崩し」「借金による借金(下水道平準化債など)」「他の会計や基金からの貸し出し」などといった財政対策で黒字にしている場合、注意が必要。しつこく追求して財政対策の中身を資料で出させる工夫が必要という議論になりました。
決算委員会の各議会ごとの方法
1)特別委員会を作る 2)常任委員会(あるいはそれ相当の分科会)で審査 3)一般/企業というように分けて全員が入る というような方法があるようです。
無所属(一人会派/交渉会派以下)を排除している議会もあるようです。茨木市、高槻市、高松市・・・と案外リベラルそうな議会が意外なことにそうしているみたいです。突破口としては「常任委員会での分割付託」というのを提案するのも手かなと話し合いました。
審査も9月に提案して9月に終わるケースと12月に報告するケースなどがありました。
審査日程もいろいろのようです。
原票チェックを行う議会もあり、いいことと思いきや、逆に原票チェックだけで日程が終わってしまい困るというケースも報告されました。委員会なのに「3回程度」という見えない圧力があり、1回あたり30分くらい延々と質問をするという議会もあるようです。
私は「予算を組んだ常任委員会が決算も審査する」というのはいいんじゃないかと思います。
選挙管理委員の構成について

議員のOBや議員内で推薦人を決めるなど不可思議なケースがあるようです。これは各自治体の実態調査をしようということになりました。
[資料1 決算のしくみ レジュメ]
決算のしくみ
2007.10.8 尼崎
高砂市議会議員 井奥まさき
1)決算とは
予算はあくまでも「見積もり」 決算により、確定 例えば、「旅費」を予算で10万円予定していたとしても、 ・決算段階で15万円使って、残り5万円を予備費から流用した か ・5万円使って、残りは不用額になったか では大きな違いがある

2)決算の流れ(予算の流れ 参考図)
3月当初予算→6月補正→9月補正→12月補正→3月補正
3月31日までが会計年度。ただし、5月31日までを「出納閉鎖期間」とし、
   支払いなどをその間に行う。
そして、閉鎖期間後、出納長または収入役によって決算書が作成される。 (3ヶ月以内とされている)
決算書は、長から監査委員に回され、チェックを受ける。 そして、その後に議会に提案される。
高砂市では9月議会に提案され、決算委員会で閉会中審査を行い、12月議会に 報告・採決するのが流れ。
※議会で仮に承認されなかったとしても、道義上政治上以外の責任は生じない

3)決算がなぜ予算より軽んじられるか
1)どうせ不認定でも同じ。予算における修正などができない 2)すでに執行したことなので、今更チェックをしても仕方がない

4)決算審査の必要性
しかし、決算審議については 1)予算の段階であいまいだった論点を実際の執行に応じて検証 2)「政策評価」的に行う という方法があり、 本来は決算審査を通じて次年度の予算査定に反映させる目的がある
  例えば団体への補助金支給などは決算時には団体の実績も出ているので評価しやすい
5)決算審査の視点 

  膨大な資料におぼれてしまいがちなので、新人向けを中心に審査にあたっての方法を3つだけ示す

その1 決算らしい項目、その年のトピックを重点化する(参考 06年決算の視点)
 「窓口対応は」のような予算でもできる項目もいいが、決算らしい項目を重視する
滞納/落札率 が花形。今年に関しては「自治体財政健全化法」がポイント。
    工事関係は特に「追加工事」に絞っても良い

その2 予算時の議論をふりかえり、特にその年の新規事業に焦点を当てる
 補正も含めて予算制定時の議論をちゃんと調べる(議事録、参考資料)
 新規事業に関しては特に「評価」と「継続すべきか」という点に注目する
 (例えば ハコものの調査事業なら次のステップに進むべきかどうかなど)

その3 予算の流用、充用を調べる
 流用の額が大きいものは不正などの可能性あり。資料がなければ「3月期」に限定してでも資料要求をすべき。そうすれば「3月の駆け込み消化」や「予算化せずに執行」の実態が見えてくる

6)いつでも重要 資料の読みこなし、資料要求と職員との情報交換

予算の審査とも共通していえるのは「下調べ」の重要性
質問は「知っていることを聞く」ことであることを再度認識すべき

■5)の他には、得意分野の向上をめざしてください
[資料2 06年決算に向けて 改良版]

06年決算に向けて

2007.10.8一部修正
井奥まさき(高砂市議)

 決算の花形は「滞納整理」と「入札/談合問題」だと思います。
 いずれも予算段階では「これから努力します」と逃げられていたものが、結果が出ているわけですから、「行政はどう動いたか」「なぜ結果に結びつけられなかったのか」を議論する絶好の機会です。

■滞納問題の視点
 払いたくても払えない人と資力があるのに払わない悪質な滞納者とを区別して対応する必要があります。
 前者は相談を通じて解決を目指す「ヤサシサ系」で、後者は実態の把握と厳しい対応の併用による「キビシイ系」で対応する必要があります。

まずはヤサシサ系から
・「グレー金利問題」が大きくなった状態で多重債務者の相談業務を充実し、相談に乗りながら滞納整理にもつなげようという動きがあります。
資料にもつけましたが、金融庁がかなり力を入れています。各市町村にDVDも配布しています。
マニュアルも金融庁のHPに掲載されています。
実績では滋賀県の野洲市が有名です。

相談業務でのポイントは認定司法書士との連携です。法改正により簡易裁判所で140万円以下の問題では認定司法書士は弁護士のような活動(本人の代理訴訟)をすることができます。
特に地方では弁護士が市外にいることが多く、迅速できめ細かい対応がしにくくなっています。
認定司法書士なら弁護士より数も多く、その分丁寧な対応が可能です。
市内の認定司法書士の把握や連携(加えて弁護士とも)がどれくらいできているかのチェックが必要です。

次にキビシイ系
まずは実態把握が必要です。
・市の滞納状況の資料は最低限必要です。滞納額を集めるとその巨額さに圧倒されます。
わかりやすい市税、国保料だけでなく、下水道の未接続や貸し付け金の焦げ付きなどという部分も入れれば大きなものとなります。
・重複悪質滞納者(私の命名 複数にまたがって滞納している悪質な滞納者)をあぶり出す必要があります。個人情報保護で阻まれるケースが多いのですが、その気になれば少なくとも行政だけでも実態把握ができるはずです。

次に厳しい対応ができる体制づくりです。
例えば、小田原市の氏名公表条例はその最先端でしょう。また暴力的な言動に対応するために警察との連携や市職員に警察OBや出向者がいる場合はその人との連携が重要です。

※他にも都道府県との連携も増えて来ています。下の香川県だけでなく、千葉県なども行っています。近畿は少し不熱心に見えます。
香川県滞納整理機構
http://www.pref.kagawa.jp/zeimu/kikou/kikou.shtml

■入札談合問題

・実態を明らかにすること 個別工事の落札率の資料
  また、最近は委託契約関係にもメスを入れる必要がある

・最近の入札改革の結果、「高い工事は高い落札」「低い工事は叩き合い」
という傾向もある。そのあたりも注意してデータを読む

・入札改革はさまざまな手法が産み出されている。次の姿勢に向けた提言を

・予定価格の事前公表/郵便入札/インターネット入札/総合評価型入札 などなど

■健全化法への対応

そして、最後に06年度決算のトピックとして自治体健全化法への対応があります。一つは「実質公債費比率」や各会計の「実質収支比率」(これを連結したものに一定の計算をしたものが使われる)をチェックする必要があります。また、それらも含めて5年後あたりをめどとした先の見通しが必要です。そうした再建には以下の視点が必要だと思います。

1)財政悪化の原因をつきとめ、不足額を明確にすること
2)不足額に見合う分だけの削減目標を大きな項目に沿って立てること

2)について言えば
<1>歳入の増加 (不用土地の売却、滞納整理)
<2>新規事業の抑制 (ハコモノの見直し、イベント関係など無駄な事業の廃止や休止)
<3>経費の削減
<4>人件費の削減
<5>市民負担 (料金の値上げや市民サービスの削減)
<6>財政対策=新たなる借金など

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