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高砂市土地開発公社 監査詳細報告と改善意見

2007.5.28

土地開発公社 監事 井奥雅樹
          別處武仁

1、現状の分析

破綻に直結した危険性のある存在となっている

 高砂市土地開発公社は国の「公有地の拡大の推進に関する法律」を根拠として平成4年[1992]に設立された。当時は土地取得の困難が予測され、高砂市自身による土地取得よりも公社による取得の方が柔軟性があることをメリットにしていた。土地が右肩上がりに値上がりする中、早めに取得することにより、最終的に事業化する時点よりも安価に取得できる予定であった。
 さらにそれに加えて、国鉄用地を取得して市内の住宅地と工場地の混在を解消し、さらに産業活性化を目的として「工業公園整備」事業に乗り出し、特別会計を設置した。

 しかしながら、現在の公社は破綻に直結した危険性のある存在になっていることをここで指摘したい。

 まず、一つは借金の多さである。基本財産がわずか2000万円という小さな法人が一般会計、特別会計を合わせて140億円以上の規模の事業を行っている。その99%は借金である。債務保証をしている高砂市の基準財政需要額(収入の標準)が160億円であることと比べてもその大きさがわかる。
 そして、この借金の返済も借金[短期借入金]でまかなっている。

 次に、景気回復と日本銀行の政策転換による金利の上昇である。
 景気の回復自体は非常に喜ばしいことであり、最大の不安要素であった「工業公園特別会計」においても好調な状況が報告されている。しかしながら、景気回復にともなってより高い金利設定が市場で行われるようになる。また、日本銀行の「ゼロ金利政策解除」もそれを誘導することになる。実際、公社においても0.1%の借り入れ【16年度[2004]実績】という夢のような低金利の時代から、1.375%という18年度[2006]時点の実績になっている。今後も日本銀行は数回にわたる利上げを宣言している。また、来年度には特別会計の長期借入金である82億円の借り換えも迫っている。
 金利の上昇は借金の全体額の増大につながり、経営を根本から崩しかねない。迅速な対応が必要である。

 最後に、高砂市の財政状況の悪化と決断のなさによる、事業計画の見通しの不透明さである。
公社の一般会計40億円は高砂市が事業化を約束して取得した土地である。基本的には5年以内に引き取りを実施しなければならない事業であるにもかかわらず、その約束の多くは不履行となっている。

特に米田多目的広場(平成4年[1992]取得)[図書館]17億円、ユーアイタウン整備用地(平成5年[1993])[複合福祉センター]4億円、高砂港駅跡地(平成9年[1997]、11[1999]、12年[2000])[公園]6億円 といった3つの土地に関して事業化のめどがまったくたっていない。(以下 主要3事業 と呼ぶ)
 特に前の二つはすでに取得より10年が経過しており、非常に深刻である。
 この結果、仮に土地を土地開発公社で処分した場合の「時価」と帳簿上の「簿価」とがかい離している。極端な場合、高砂港駅跡地では8倍の開きが見られる。<参考資料 >
 市は小規模な引き取りは実施しているものの、根本的解決にはつながっていない。
 また、特別会計においても「簿価」と「分譲価格」のかい離が発生し、14億円の含み損となっている。
現在の高砂市土地開発公社の状況は 国の基準によれば最悪レベル

 このような状況は高砂市だけではなく、全国的問題として指摘されている。その結果、国においていくつかの新しい指標を提示されている。いずれも18年度[2006]より高砂市土地開発公社は導入している。詳細は個別の指摘において触れる。
 ただ、重大な問題だけ指摘すると、現在の高砂市土地開発公社の状況は国の基準によれば最悪レベルである。
 
 少しだけ述べる。国は土地開発公社の状況を3段階にわたって危険性を示している。
 そのうち「第一種公社経営健全化」という指標では「当該団体の独力では経営の抜本的な健全化の達成が困難」と最悪の状況を示している。
 高砂市はこの指標の基準となる二つの数値(いずれかあてはまれば該当)の両方にあてはまる最悪中の最悪の状況である。
 具体的には、
 1)簿価総額/標準財政規模=0.5以上   →  0.2178
(ただし、特別会計算入後は0.8以上)
 2)保有5年以上の簿価総額=0.2以上   →  0.2061
 となっている。繰り返すが国の「赤信号」は「いずれか」なのである。

2、監査全体意見

最悪の状況の改善に向けて 具体的に期限と目標を定めて努力すべき

 景気回復により、特別会計の対象である「工業公園用地」が100%売却あるいは賃貸が見込まれることは非常に喜ばしいことである。しかしながら、金利上昇などの最初に指摘した危険性があり、何より全国基準で最悪の状態であることは事実である。
 総務省の「土地開発公社財政健全化計画」の策定は言うならば土地開発公社版の財政再建計画=「夕張市」状態である。高砂市は財政上の理由としてこの計画策定を行わなかったのだが、行政はそれに準じるくらいの決意を持って市民に宣言し、改善に取り組むべきである。

 なお、本来は土地開発公社は独立した存在である。にもかかわらず、人事面では高砂市と重複している人材がほとんどである。経営トップの「理事長」が「副市長」であることがその典型的な例である。そのために、経営的な判断が非常にあいまいになっており、メリットよりもデメリットが目立つ状況になっている。

 他にも、土地取得のメリットも薄れて来ている。長期的には土地開発公社の解散も視野におきながら、まずは最悪の状況の改善に向けて具体的に期限と目標を定めて努力すべきである。

3、監査個別意見

1)改善に向けた計画(5年単位)、長期計画(20年単位)の策定を

 監査中に判明したところ、平成16年の国の「土地開発公社健全計画」には高砂市は「財政上つぎこむ余力がない」という理由で計画策定の手続きをしなかったとの答弁をうけた。
 しかし、健全化計画を策定した団体が「現状の公表」「改善計画」「改善の目標」を明確にして市民にも公表している状態と比べると非常に不透明である。(参考 奈良市)

 また、全体意見でも記した「出資団体=高砂市」とのあいまいな関係がここでも見られる。高砂市が決断しない状況であることを良いことに公社においても「あいまい」な経営戦略でのぞんでいる。例えば5年間事業計画が行われないことが明白な事業であれば、5年間は活用ができるはずである。その見極めをあいまいにして、貴重な活用による収入すら得ようとしない姿勢は改めるべきである。

 今年9月に予定されている高砂市の中期財政計画見直しにあわせ、土地開発公社の「改善に向けた計画」および「長期計画(20年間の見通し=特に特別会計)」をたてるべきである。

 そこには以下の要素が必要である。
 ・経営健全化に向けた目標 特に5年間の数値目標(国の基準に沿った指標の低下目標)
 ・計画達成のための体制
 ・各年度の用地取得・処分計画
 ・債務保証等対象土地の詳細処分計画

 こうした要素はすでに国の経営健全化計画に盛り込まれている。それを準用するつもりで作業を行い、かつ議会や市民に公開すべきである。

 長期計画においてはもう少し粗いものになるかもしれないが、10年や20年賃貸と金利上昇をふまえて長期見通しをたてるべきである。
2)金利上昇のリスクを減らすため、「損切り」を覚悟で土地売却を行うこと(特に特別会計)

 現在、特別会計においては賃貸が多く占めている。18年度現在で5億円の損失を出しており、簿価と分譲価格とのかい離から推定される含み損は14億円とされている。こうした20億円の損失を回避するために現在は長期的に賃貸で損を回収する方向をとっている。
 最大で1年間で年2億円賃貸収入を見込み、金利が1.5%ならば年1億円の支出。差額の1億円の収入を返済に回す。土地売却にも着手して平成40年にはほぼ均衡のとれた財政にする…
 このような夢のような計画を持っているが、実現の見込みは極めて薄い。
 金利が3%になれば賃貸収入は金利とほぼ同一になり、いつまでだっても元金は減らない状態になる。87年の2.75%から90年の6.25%まで公定歩合が急上昇したのはつい最近である。3%は決してありえない数字ではないのである。

 このような状態を考えれば、同じ長期計画であれば「高砂市の会計から5000万円程度でも着実に20年間投入する」とした方がよほど健全である。市の支援策の具体策はのちに述べるが、痛みを回避するあまり策をうたずに「先送り」する愚だけは避けなければいけない。
なお「公社のプロパー事業であるので、市の支援にはなじまない」という意見もあると聞く。
 確かに直接的な支援はなじまないが、債務保証をした市の財政リスクや産業活性化への貢献も考えれば、柔軟に対応すべき課題であろう。

 監査の際の聴取では「損切りをおそれず、まずは土地の売却に着手する」とのことであったので、その方向性を押し進めることを勧告する。まずは現在賃貸を行っている会社に19年度中に全社あたり、売却の方向を探るべきである。

 一般会計についても事業の完全断念の意向を確認した時点で即座に売却手続きに入るべきである。この場合、市の責任が100%である。損切り分については、市の財政支援をきちんと行ってもらうべきである。
3)市へ事業計画の明確化をせまるべきである 

 市の財政悪化により土地開発公社の一般会計で抱えている土地の多くは事業化のめどがたっていない。一部は引取りを開始、あるいは中期財政計画に盛り込み計画的に引き取りをしていることは評価するが、まだまだ不十分である。
 特に主要3事業(図書館、複合福祉センター、高砂港駅跡地)があいまいな「先送り」により、公社も長期見通しがたたない状態である。この3つの事業だけで簿価の半分以上を占め、公社の運営に多大な影響を与えている。
 今一度、高砂市に事業計画の明確化を迫るべきである。特に具体的に、「5年以内に引き取るもの」「5〜10年かかるもの」「10年以上かかるもの」と3つの分類に分け、公社の対応が見通しがつくものにすべきである。
 なお、市が上のような見込みを出し切れない場合は、公社として独自に判断して分類を行い、市につきつけるべきである。この目的は後に述べる「利活用」への踏み込みである。
4)20年[2008]度の借り換えに対する具体策を
特別会計は5年ごとの長期借入を行っている。現在は82億円を借り入れ、利息は1.45636%(年間約6000万円)である。そして、19年度[2007]中に借り換えが行われる予定である。
 金融機関との共同交渉に際してはできるだけ安価な金利を目指すべきである。さらに、兵庫県で発行している公社債発行の検討や他分野からの借り入れも同時に検討すべきである。前者に関しては利率を抑えながら市民に還元することができる。兵庫県では100億円を年0.59%で販売した実績がある。高砂市においても全体の一部、5億円単位でも検討をはじめ、ノウハウを蓄積すべきである。
 なお、現在の公社の体制は正規職員はすべて公務員である。これでは発想において乏しい。
金融部門のノウハウを持ったプロパー職員の雇用を考えるべきである。19年度[2007]中においては補正対応でも最低限、金融機関への勤務経験のある嘱託職員の雇用を検討すべきである。
5)さまざまな市の支援策を提言し、要請すべきである

 公社の財政は「含み損」を抱えており、時限爆弾を持っているようなものである。高砂市は全額債務保証をしており、運命共同体といえる。以下のような支援策を検討して提言し、19年度中に市に提言を行い、9月に予定されている中期財政計画には一定分を盛り込まれるように努めるべきである。

 [1]土地開発公社の特別会計の事業に関しての補助金創出
特別会計による工業公園事業は市の産業活性化に寄与している。このことを考慮した土地開発公社への産業奨励の補助金(年間5000万円程度)は他市にも実績があり、市の政策と矛盾しない。

 [2]土地開発公社の一般会計に関して、損切り分の補てん あるいは基金創設
一般会計の引き取りは土地開発公社の趣旨からしても5年以内に行うべきである。にもかかわらず、事業化が遅れ、リスクを増大しているのは市の責任である。損切り分を補填する、あるいは将来に発生する損切り分に備え、不良債権処理のための引当金的な基金を創設することが求められる。具体的には「簿価と時価のかい離」分 4億円を基本としつつ、せめてもの最低限度は「主要3事業の強制評価減分 3億円程度」が当面の目標である。

 [3]低金利の長期貸付、利子補給
高砂市の一般会計も苦しいことは理解するが、土地開発公社の短期借入分だけでも低金利の長期貸付を行わなければリスクは増大する。また、後にも述べる「主要3事業の簿価の利息算入縮小分」程度(年3000万円程度)は利子補給すべきである。
 [4]事業部方式の変更により、高砂市が貸し付けを受ける土地に関して賃貸料を支払う
(後述)
6)国の新しい方向性に即し、経営の実態がわかる資料を充実すること

 土地開発公社の「簿価と時価のかい離」「塩漬け土地」が全国的に問題となる中、国は平成17年[2005]に会計の新基準導入を各自治体に指示をしている。その中身は、「塩漬け土地への減損会計の導入」「キャッシュフロー資料の追加」に集約される。
 減損会計は、国の定義する塩漬け土地※ に関してについては「強制評価損」(簿価の引き下げにより、時価と合わせる)と「利息算入の縮小」(簿価を膨らませず、利息を外出し)を指示している。 ※国の定義する塩漬け土地…供用済や再取得の見込みが立たない土地
 また、お金の流れがわかるようにキャッシュフロー資料が添付されるようにされた。

 高砂市においても平成18年度[2006]よりこの会計新基準に従って作業を行っている。
 しかし、「減損会計部分」に関しては適用がなく、従来通りである。これは、「塩漬け土地」の定義の一つに「特定土地」(再取得が見込まれない)というものがあるが、公社としては「すべての土地はきちんと再取得してもらう予定」ということであり、ゼロとしている。

 しかしながら、額と規模、保有年数からして問題となる「米田多目的事業」「高砂港駅跡地」「ユーアイタウン」の主要3事業に関して再度検証が必要であると考える。
 まず「高砂港駅跡地」に関しては、供用済みと判断され、これ以上簿価を膨らませるべきではない。他の2事業に関しても国の定義する塩漬け土地=特定土地にあてはまる可能性が大きい事業である。

 そこで提言としては、今年[2007]9月の中期財政計画策定を待ち、その時点で一定の判断を行い、最低限の参考資料としても「中期財政計画に盛り込まれなかった事業」に関しては「特定土地相当」として作業を行うべきである。その「強制評価損」と「利息算入の縮小」が行われた数字に関しては、今後の決算書と平行して参考資料に添付すべきである。
 ちなみに今年に主要3事業の「利息算入の縮小」を行った場合、現在の180万円の単年度赤字ではなく、3000万円以上の単年度赤字になる。
7)利活用による収入増、経費の見直しによる歳出の削減をはかるべきである
事業化までの土地であるが、現在は土地開発公社が市の「事業部」と個別の土地に関して契約を行い、委託をしている。委託料も無料であるが、使用料の収入もないという変則的なものとなっている。しかし、少しでも収入増を図るためには土地開発公社が積極的に利活用を図る必要がある。3)でも述べた「5年以内に引き取るもの」「5〜10年かかるもの」「10年以上かかるもの」との3つの分類に従ってさまざまな事業活用を図るべきである。
 具体的には、短期間では「駐車場」「スポーツ用地としての賃貸」であり、長期間になる場合は「店舗」「住宅展示場」などである。
 もちろん、本来の土地開発公社の目的には沿わないものであるが、特別会計でも実施しており、緊急避難的にやむをえないものである。

 歳出に関しても資料(販売費及び一般管理費明細/雑収益明細 など)を提出の上審議したが、事務の見直し、各種契約、臨時職員のあり方など歳出削減策について、再度検討すべきである。
8)現状について、市民への広報を行うべきである

 広報たかさごへの現状の掲載やタウンミーティングの活用、経営健全化計画へのパブリックコメント募集などを通じて、高砂市の土地開発公社の現状について市民に説明義務を果たすべきである。

4、個別の土地に対する意見

1)高砂港駅跡地整備用地、高砂港駅跡公園用地
→ 供用済である 単年度ごとの引き取り か 減損会計の導入を

 一部の土地に関しては簿価と時価のかい離が8倍にも達している。さらに歴代の監査で指摘されているように、この土地に関しては供用済と判断される。「取得原価相当による再取得が見込まれる」のかどうか、公社としてはシビアな交渉を市とすべきである。
 一括で5億円の土地再取得だけでなく、10年計画で年5000万円づつといったような具体的な引き取り計画もあわせて検討すべきである。19年[2007]9月の中期財政計画で一括だけでなく、単年度ずつとしても具体的な計画化がない場合は、再取得は不可能と思われる。その場合、20年度[2008]から「利息算入の縮小」「強制評価損」を実施すべきである。
2)米田多目的用地、複合福祉センター
→ 9月時点で事業化のめどがたたない場合は 売却 あるいは 利活用、賃貸料設定

 図書館用地、複合福祉センターとして予定されているが、同じく今年9月の中期財政計画での動向により根本的な解決を図るべきである。1)時価の高さを利用しての売却 2)10年後あるいは20年後の再取得に向けて長期貸付 3)現在の土地の利用に関して市からの賃貸料を設定(多目的広場など) といった方向性について19年[2007]度中に結論を出すべきである。
3)公共事業代替用地、米田町内廃堤敷土地
→ 20年度[2008]までには売却を

 前者に関してはそもそも土地開発公社の意義からして取得すべき土地ではなかった。後者に関しては沖浜平津線の事業分は終了しており、残地として存在している部分は今後の事業化の見込みはない。両者とも公募あるいは隣接地への随意契約などにより、20年度[2008]までには売却すべきである。
 なお、その場合の簿価と時価のかい離分 4000万円相当は高砂市が負担すべきである。
4)梅井保育園用地、北浜幼稚園用地
→ 取得要求、無理なら賃貸料の設定を

 当初目的の事業化の見込みが立たない場合(梅井は幼保の一体化、北浜は幼稚園)は、隣接の保育園用地として取得を要求すべきである。また、いずれの土地も事実上市の用地として使用している。貸付料を設定すべきである。
5)木曽町南北道路新設用地
→ 事業化のスケジュールとにらみながら、利活用研究も

 取得事業は順調に進んでいる。しかしながら道路の事業化は極めて難しいと思われる。暫定的な歩道による供給、あるいは駐車場用地としての使用などを検討すべきである。
6)市営松波住宅等用地
→ 早急な事業化を 無理なら名称変更

 実質は102号線歩道用地であり、名称と目的がそぐわない状態になっている。102号線の事業化の動向を見守り、長期化するようならば名称変更をしておくべきである。
7)高須・松村線街路事業
→ 19年度[2007]中に利活用の方向性を

 道路事業化の予測がたたない。駐車場貸し付けなど現在の土地利用について19年度[2007]中に研究し、結論を出すべきである

5、最後に

国の新ストック指標への対応と厳しい予測の情報公開を

■本体が財政危機だから…では通じない 年1億円以上の負担を覚悟すべき

 平成19年[2007]5月現在、自治体の「破綻法制」が国会で議論されつつある。それによると土地開発公社の債務までも連結された新たなストック指標で判断されるとのことである。職員との議論を通じて「本体の高砂市が財政危機だから無理な要求はできない」との雰囲気が感じられたが、それは「ルールが変わりつつある」現在においては通用しない議論である。
 今回の提言を実施すれば、およそ年1億円以上の高砂市一般会計の負担が生じるであろう。
現在の財政状態でかなりの無理を強いることは間違いない。
 しかし、今までは「高砂市の一般会計」だけつじつまが合えば、周辺の会計はどんな状態であっても良かった。これからはそうではない。であれば全体バランスの中で早めに対応すべきである。特に金利上昇が懸念される中、先送りは事態の急激な悪化を招くこととなる。
 160億円以上の歳入が自動的に入ってくる一般会計と借金主体の土地開発公社では問題の性質が根本的に異なることにもっと危機感を抱くべきである。

■厳しい予測の情報公開のためにも減損会計の厳密な適用を

 またもう一つは「厳しい現実をみないために、甘い見込みを出す」という傾向もある。土地開発公社の一般会計においては、金利がいくら上昇しても簿価を膨らませ続ければ一見バランスが取れているように見える。しかし、これは土地バブルを膨らませ、最終的に10年以上も不良債権に苦しんだ日本経済と同じことをしていることになる。
 厳しい状況予測の中、常に最悪を予測して数字的にもわかりやすい形で議会や市民に示すべきである。そのために国も減損会計の指針を示しているのである。
 厳しい時代ではあるが、高砂市と公社のさらなる努力を求めて結びとする。

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