井奥まさきの資料集 - 決算の視点〜06年度決算に向けて〜
決算の花形は「滞納整理」と「入札/談合問題」だと思います。
いずれも予算段階では「これから努力します」と逃げられていたものが、結果が出ているわけですから、「行政はどう動いたか」「なぜ結果に結びつけられなかったのか」を議論する絶好の機会です。

■滞納問題の視点
・「グレー金利問題」が大きくなった状態で多重債務者の相談業務を充実し、相談に乗りながら滞納整理にもつなげようという動きがあります。
<多重債務者への対応>
http://www.chunichi.co.jp/article/living/life/CK20...

・都道府県との連携も増えて来ています。下の香川県だけでなく、千葉県なども行っています。近畿は少し不熱心に見えます。
香川県滞納整理機構
http://www.pref.kagawa.jp/zeimu/kikou/kikou.shtml

・重複悪質滞納者(私の命名 複数にまたがって滞納している悪質な滞納者)をあぶり出し、対応することについて

重複滞納者の「名寄せ」について
http://ioku.cool.ne.jp/council/iroiro/taju.pdf
http://ioku.cool.ne.jp/council/iroiro/taju2.pdf

小田原市の氏名公表条例
http://www.city.odawara.kanagawa.jp/field/tax/payt...

■これは議論中ですが、私は「ワースト10にきちんと対応することで、
他の付和雷同的な悪質滞納者への姿勢を示せる」と訴えています。
■入札談合問題

・実態を明らかにすること 個別工事の落札率の資料
  また、最近は委託契約関係にもメスを入れる必要がある
・最近の入札改革の結果、「高い工事は高い落札」「低い工事は叩き合い」
という傾向もある。そのあたりも注意してデータを読む
・入札改革はさまざまな手法が産み出されている。次の姿勢に向けた提言を
http://wiki.livedoor.jp/ioku3/d/%BA%E2%C0%AF%B4%D8...

予定価格の事前公表/郵便入札/インターネット入札/総合評価型入札
などなど
■健全化法への対応

そして、最後に06年度決算のトピックとして自治体健全化法への対応があります。一つは「実質公債費比率」や各会計の「実質収支比率」(これを連結したものに一定の計算をしたものが使われる)をチェックする必要があります。また、それらも含めて5年後あたりをめどとした先の見通しが必要です。そうした再建には以下の視点が必要だと思います。

1)財政悪化の原因をつきとめ、不足額を明確にすること
2)不足額に見合う分だけの削減目標を大きな項目に沿って立てること

2)について言えば
<1>歳入の増加 (不用土地の売却、滞納整理)
<2>新規事業の抑制 (ハコモノの見直し、イベント関係など無駄な事業の廃止や休止)
<3>経費の削減
<4>人件費の削減
<5>市民負担 (料金の値上げや市民サービスの削減)
<6>財政対策=新たなる借金など