井奥まさきの資料集 - 保育園の民営化問題
保育園について書きました。もっと保育園に詳しい方、いい資料とか議論とか、それから私の表現に間違いがあったら指摘してくださいませ。

■保育料の国基準と民営化の圧力

スキャナしていましたら、資料が出てきましたので。

保育所保育料の設定
http://iokumasaki.ddo.jp/gazou/img070511/02/img561...
国基準を参考までに

なお、交流会をしていますと、各地で保育園の民営化議論が始まり、大変な事態になっているようです。
安易な民営化を許さないのはもちろんですが、ぜひ深みのある議論のために財政上の観点から
「民間保育所の方が財政上トク」になっていることはふまえておいてください。
(もちろん、ソンをしてもすべき事業があるのはもちろんですが)

これは今まで「措置費」として実態にあわせて補助金[子ども一人あたりに現金]がでていた
制度が三位一体改革の中で改悪され、

公立は「あなたの自治体は○個という計算で地方交付税の算定式にいれておく」
私立(認可保育所)は「今まで通り実態にあわせて」

ということになってしまったのです。この「公立」「私立」の区別はまったく意味がなく、
今まで保育料もすべて同じにしてきた歴史にも反することです。
まったく理屈の立たない話です。

どうも私立の方が連日大規模な集会で圧力をかけ、こんな変則的な状況になったようです。

というわけで、公立保育園に力を入れて来た自治体ほど苦しい財政運営になったわけです。
計算式をそのまま受け取るとして、市で5個と決められていて、10個以上の開設をしていた場合、
その差が自治体の単独負担になる・・・

それならば「公立から私立へ転換すれば、数は同じでも補助金が多く入ってくる」という
ベクトルがはたらき、各地で怒濤のように民営化への動きが出た訳です。

といいつつ、安易で拙速な移行は裁判でも負けています。行政の自覚と「とにかく反対」
だけでない深みある議論が必要なわけです。