「.hack//G.U.」と「コードギアス 反逆のルルーシュR2」と「LAS(LMS)」と「ゴッドイーター」と「仮面ライダーディケイド」の荒唐無稽恋愛活劇SSサイト(のつもり)。

「ここから先は『The World』であって『The World』ではない」

転送プログラムの実行にかかったパイは、ハセヲとエンデュランスに告げた。

「壁のむこう、か」
「ここは、むこう側へのとば口……」

異界が香るから、とパイはつぶやく。

「どんなふうに」
「蜜のように甘いわ」

囁くと、パイは転送コマンド(サインハッキング)を実行した。


【ハセヲ&パイ 浜崎達也著「.hack//G.U. vol.3 ハロルドの元型」より】



甘い夢を見ていた気がする。
決して絶えるコトの無い、この身を焦がすような恍惚感と至福、そして支配欲。
それら全てに満たされていたような、そんな夢を。


「(……なんてな)」


とまあ、我ながら自分でも何言ってんのかサッパリなんだが……。
兎にも角にも。
夢を見るのも仕舞いになっちまった以上、起きなきゃしょうがない。
そんなコトを思いつつ、カーテンの隙間から零れる朝日の眩しさに目を顰め、俺はまどろみより覚醒する。


「……くぁ」


ギシリとベッドのスプリングが軋む音と共に上体を起こし、何気なく身体を覆っていたタオルケットを退ける。
欲を言えばまだコイツに包まってオネンネしていたいトコロなんだけどな……そうも行かねえわな。
てか、このベッドのシーツの肌触り……俺のベッドに備え付けてるのと違うくね……?
何か高級な感じがするんだが……。


「(えっと……俺、何やってたんだっけか……)」


覚醒は半ばらしく、意識がハッキリしないというか、思考が定まらない。
ボケにはまだ早いし、俺は必死になって昨夜(ゆうべ)のコトを思い出すコトに努めていた。
霞む瞳を幾度も瞬かせ、再び夢の世界に逆戻りしちまわないよう、自分に言い聞かせながら。


「(……っ!?)」


そうして、自分の今現在の格好に今更ながら俺は気付いた。
何も着ていない。いわゆる裸の状態だ。上半身も下半身も、何も纏っていなかった。
……どーりでタオルケットの温もりが恋しかったワケだわ。


「(……あ)」


ここでやっと、自分がどうしてこんな格好で寝ていたのか、その経緯を理解する。
てか恥ずかしいハナシ、何で一発で気付いちまわなかったんだろうか。
自分は常々ニブい方だと思ってたけど、こりゃ相当なモンだと思い知った。
だって、そうだろ?
俺の隣には、可愛らしい寝息を立てて身体を丸めたまま夢の世界を堪能中の、


「んっ……すぅ……すぅ……」
「(れーこんちに泊まったんだったな……そーいや)」


俺の7歳も年上の恋人――――佐伯令子が居るってのに。


「(髪はグシャグシャ、化粧もしてなくてすっぴん状態だってのに……
  ホント、憎たらしいくらいキレーな寝顔してやがる……さっすが、れーこ……)」


絶妙な位置でタオルケットを纏い、おっぱいのポロリを死守しつつ眠るれーこ。
長身で無駄の無いボディラインをベッドの上で惜しげもなく披露してくれているコトに、まずは感謝。
コレはアレだな、もし俺が画家だったら脇目も振らずにデッサンしてるぞ。
ある種の芸術性すら想起させるって、どーゆーコトなんだよ……ただ寝てるだけだってのに……。
人間、寝てる間に見せる無防備な寝相こそがソイツの本性っつーけどさ……


「(れーこの寝相は……何でこんなにエロくて可愛いのか……ふぅ。
  オバサンとか何度もしつこく言っちまって、ホントすまんかった……)」


つーか今、ハッキリと思い出した。
昨夜は通ってる塾が遅くまで受験対策やるのを言い訳にして、
そのままダチの家に厄介になって泊まるって母さん達に嘘吐いて……


「(れーこにデロリアン……いや、マセラティで迎えに来てもらって、そのまま、れーこんちに泊まったんだっけ…)」


で、例によって例の如く。
遅めの夕飯を食った後、何だかんだで良い雰囲気になっちまって……な。
風呂場だろうがベッドの上だろうが構うコトなくイチャイチャしてしまったワケで。
気がついたら、空が白む寸前くらいまでヤリまくって……


「(そのまま服も着らずに寝ちまってたか……ま、いつものコトだけどな……)」


もうアレだ、れーこと一緒に居ると性欲の制御とか無理だから。
れーこもれーこで俺と付き合いだしてから性欲が増したみたいで、雌豹(めひょう)みたいな目つきで見てくるし……な。
理性とか完全ブッ飛んで、もう愛欲貪りまくりって……お互いに意志が弱いというか何と言うか……。
ただまあ、さすがに冬になっても素っ裸で寝ちまうのはダメだな。
2人して風邪引くとかバカ過ぎるし。ま、今は季節柄、まだ素っ裸で寝ても大丈夫だろうが……。


「(にしても……)」


思考がクリアになると、部屋の中のムッとした匂いが急に気になりだしちまった。
寝ぼけ眼(まなこ)の時には気付かなかっただけに、余計に。
ツンと鼻を突くというか……いい加減、嗅ぎ慣れねーといけねーとは思うんだが……な。
俺とれーこの……いわゆる性臭ってヤツを。


「(昨夜も派手に2人してヤッちまったからなぁ……)」


まず、れーこのパイズリフェラに耐え切れず、第一射を派手にれーこの顔にブチ撒けてしまったワケで……。
以前のれーこなら「早漏なんだから……」と俺を小馬鹿にしてたんだろうが、昨夜は言われなかった。
言われなかったけど、開始早々数分で我慢出来ずにビュルビュル射精したのは情けなかったな。


「(だって仕方ねーだろーが……)」


自分を弁護するワケじゃねーけどさ……
れーこの巨乳に挟まれて射精しない男が居たとしたら、ソイツは絶対ED(勃起不全)だと断言してもいい。
あの乳の軟らかさ加減っつったら、国宝級だしな。嫌でも勃つってモンだろう。
膣内射精ならぬ乳内射精で、胸の谷間から精液がピュッピュッって間欠泉みたいに噴き出して
れーこのキレーな顔にかかっていく時の達成感っつーか、感動?
アレは実際にヤッてみたヤツしか分かんねーだろう……間違いなくな。


「(まあ……他の男にれーこを譲る気なんか、1ミリもねーけど)」


今じゃ俺の彼女だしな! 歳の差とか全然気にならねーぜ?
手で胸を揉んだ時の至福感、乳首に吸いついてチュウチュウ吸った時の征服感は、麻薬みたいな中毒性があるし。
パイの時はドS全開なのに、れーこの時は意外と女らしいトコロもあって可愛いしな……。
てかさ、れーこの元カレはどーして別れちまったのか、全く理解出来ね―な。ゲイだったのか?
こんな最高の女を手放すとか、馬鹿過ぎる……。


「(パイズリの後は……)」


で、その次はちゃんとれーこの口ん中で口内射精。
仕切り直しってコトで、パイズリ無しでフェラさせたんだっけな……。
もう、これが最っ高に気持ちいい。
俺のを頬張るれーこの表情のエロさといい、口の中の温かさと滑り具合といい、ヤバ過ぎ。


「(ちゃんと全体を舐めてくれるしな……)」


タルヴォスの碑文の影響で嗅覚肥大の能力が現実(リアル)にまで及んでるっつーのに、
「すごい匂い……クラクラするぅ……」とか言いつつも、健気に舌で奉仕してくれるんだから泣けるだろ?
浮き出た血管にキスされると、その弾みで暴発しちまいそうになるのが悩みっちゃ悩みだが……歯ぁ食いしばれば何とかなる、一応。
たまーに亀頭の部分を上下の歯で擦られると、尿道が痛いくらいに反応しちまうコトもあるが……。
けどやっぱ、れーこが俺の出した精液を喉をコクコク鳴らしながら飲んでるトコロとか、
ドン引くどころかますますいきり立つね。頭撫でてやると、れーこも悦ぶし。


「(で、フィニッシュは子作りごっこと……)」


正乗位も騎乗位も後背位も座位も背面座位もそれ以外の体位も、
とにかくタマん中の精子がカラになるまでやっちまった後でこういうコト言うのもアレだけどさ……
れーこってマジで淫乱だよなぁ……性格が変わるっつーか、普段は絶対口にしないよーなコトも、
セックス中は平気で言うっつーか、叫ぶし……。
抑圧されてる境遇の人間ほどMになりやすいっつーし、パイの時のドS具合が嘘みたいに思えるから不思議だ。
ま、そのおかげで俺も楽しめたけど……れーこの腹ン中がパンパンになるまで出してやれたしな。
子宮どころか卵巣の中まで俺のでいっぱいになってるんじゃねーの……?


「(もうれーこが妊娠しちまっても言い逃れ出来ねーだろーな……)」


危険日だろうが安全日だろうが、お構いなしでヤッてるからな、俺達。
コンドーム無しの生ハメで、性病? 何それ美味しいの? って感じで……。
しかも、れーこがセックスの最中に


『亮の赤ちゃん出来てもいいからぁ……孕ませていいからぁ! 
 濃くて熱いのちょうだいっ……気持ちよくしてぇ! 貴方の赤ちゃん欲しいっ……私、三崎令子になるぅ!!』


とか可愛い声色で目に涙溜めて甘えながら言うもんだから、
俺もつい調子に乗っちまって


『あぁ、今日も俺の嫁のれーこに子種、たっぷり仕込んでやるからなっ! 
 俺の咥え込んでキュウキュウ締めつけるヤラしい子宮で精子味わって、今日こそ孕んじまえ、れーこっ!!』


とまあ、鬼畜エロゲーの主人公みたいなコト毎回口走ってるのがな……軽くショックだ。
思い返すとイロイロと酷いコト、れーこに言っちまってるんだよなぁ……れーこは別に怒ったりしないから余計に罪悪感沸くんだが……。
この前とか


『一生れーこを孕ませ続けてやるっ! れーこは俺のモンだっ!!
 俺が居ないと生きてられない身体にしてやんよっ……何人でも孕ませるからなっ!?
 俺の子供孕んでボテ腹になったれーこを、早くれーこの婆ちゃんに見せてやろうぜっ!!』


なんて、サイテー過ぎるっつーか、血も涙もねえようなコト言っちまったし……。
ボテ腹になってれーこを、れーこの婆ちゃんに……とか言っておきながら、婆ちゃんに会わせる顔が無いワケよ。


「(責任取って嫁にするから勘弁してほしい……)」


そういや、れーこの実家っつーか婆ちゃんが住んでる漁師町には、
男根を象った像をシンボルとして祀る神社があるって話だが……
いつかれーこの婆ちゃんに挨拶する機会があるなら、ついでに神社に御参りに行くのも悪くねえかもな。
早漏になったり勃起不全になっちまわないよう、拝んでおこう。


「(っと、話がそれたな……)」


ともかく、だ。
碑文使いとして憑神を開眼出来なかった頃、パイに散々コケにされた反動が“ああいう時”に出ちまうんだろーな……。
なまじ、れーこが俺に従属してるというか従順な態度でいつもセックスを“おねだり”してくるから、俺もハイになっちまうのがダメなのか……。


「(俺も結構、ヤッてる最中は人格変わるのな……)」


あと俺もれーこも、もう新婚夫婦気取りでヤッちまってるコトが何気に驚きだわ……
まだプロポーズすらしてねーよ、俺……。
れーこもナチュラルに「三崎令子になるぅ!」とか言うしな……や、すげえ嬉しいんだけどな。
最近のれーこの俺への依存度、割とハンパないし……年下好きだったんだろーな、潜在的に。
甘えさせてくれる男に弱かった、ってのもあるんだろーが……やっぱ、俺と似てるわ。
俺も甘えさせてくれる年上の女が好きだし。


「……腹減った」


開口一番が食欲に言及する言葉ってのが、育ち盛り且つ食べ盛りの俺らしい。
れーこはまだ起きる気配もなく寝入ってるしな……しゃーない、テキトーに何か食うか。


「(冷蔵庫ン中、何かあるだろ……)」


俺がちょくちょく遊びに来る以前は、ビールとつまみしか入っていなかった、れーこんちの冷蔵庫。
生活態度を改めさせてからはれーこも外食の回数が減り、まだ覚束ないながらも自分で料理するようになった。
つーかまあ、これまで外食であのモデルもビックリのエロい体型を維持出来てた時点でイロイロおかしいんだがな!
……やっぱ、女は永遠の謎だ。


「やべ、そーいや、アイツにエサやらねーと……!」


そう思い立つや、れーこを起こさないよう、俺はそっとベッドから抜け出した。


「ん……ん〜……?」
「れーこ、まだ寝てていいぞ」
「んっ……りょぉ……すぅ……すぅ……」


この室内の気温なら風邪はひくまいと分かっちゃいるが、夢見心地の恋人の身体に今一度タオルケットを掛け直してやり、
ベッドの下の床に落ちていた下着とズボンを穿くと、その足でキッチンへと向かうのだった。
あ、ついでに部屋の空気の換気もしておかねーとな……部屋ン中の匂いがキツくて、れーこが起きちまうし……。
で、だ。
裸足のまま廊下を歩いてリブングに着くと、案の定、


「よぉ、イッパイアッテナ。悪ぃな、待たせちまって」
「ニャア」


ケイジの中で腹を空かせてニャアニャア鳴いていた、
れーこの飼い猫のアビシニアン――――イッパイアッテナに、
俺は微苦笑を浮かべて会釈し、朝飯のキャットフードをカラカラと皿の中に注いでやった。


「ムシャムシャ……ニャア〜」
「美味そうに喰うなぁ」


よほど腹が減っていたのか、行儀も気にせずガツガツとイッパイアッテナは朝飯を腹に収めていく。
……キャットフードって、そんなに美味いのか? 毎日同じの食っても飽きないって、何気にすげーよな。


「美味いか? なぁ、イッパイアッテナ?」
「ニャ!」


俺の問いに応えるように、イッパイアッテナは左右色違いのオッドアイを数度瞬かせた後に、返事をする。
なんだかんだで俺もコイツと親しくなっちまったなぁ……ま、俺が元々、猫好きってのもあるんだろうけど。
体毛が紫色でトンガリ耳の猫とか、ちょい可愛くね? エノコロ草で遊んでやりたくなるぜ……。


「あとで水も変えといてやるからな。喉乾くだろ?」
「ニャア」


ちなみに俺が一方的にれーこの飼ってるコイツを「イッパイアッテナ」と呼んでるだけで、本名は未だに知らなかったりする。
だって、れーこがいつまで経っても教えてくれねーし?
メールで猫飼ってるって言ってた時からだよなぁ、
「だって私以外は、誰も知らないはずだもの」とか勿体ぶるし……仕方なく、俺も勝手に呼ばせてもらうコトにした。
基本、名前が分かんねえ猫はどいつも「イッパイアッテナ」って呼んでるし……。
れーこのマセラティの助手席に初めて乗ったのがコイツって知った時は軽く嫉妬を覚えたモンだが(コイツも俺と同じでオスだしな)、
こーやって慣れ親しんで来ると愛着沸くよな……。


「イッパイアッテナ……お前、嫁が欲しいって思ったコトあるか?」
「ニャ?」


相変わらず朝飯に夢中のイッパイアッテナの背中を掌で撫でてやる中、
まるで人間のダチに語りかけるように、俺は猫相手に喋っていた。
そんな俺に対して、イッパイアッテナは食事を一旦止め、怪訝そうにこっちを見つめてくる。


「子猫の時から、れーこと暮らしてるだろ? そろそろ嫁サン欲しくないか?」
「ニャ〜?」


確か去勢はしてないって言ってたしな……コイツもそろそろ嫁をもらってもいいんじゃないか?
れーこのマンションから出たコトも無い家猫だしな……外の世界を知らないのって、ちょい可哀想だし。
これも何かの縁だし、嫁くらい探してやってもいいんじゃねーだろうか。


「ま……オメーの御主人様は、俺が嫁に貰うけどな」
「ニャニャ?」
「れーこが孕んで子供産んだら、遊び相手になってくれよ? 長生きしろよな」
「ニャア」


……って、猫相手に何やってんだ(つーか何言ってんだ)俺は。
いくらなんでも、イッパイアッテナに勝ち誇ってもしゃーねーだろう……ちょっと虚しい。
そんな日曜の朝だった。


【THE END】

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