「.hack//G.U.」と「コードギアス 反逆のルルーシュR2」と「LAS(LMS)」と「ゴッドイーター」と「仮面ライダーディケイド」の荒唐無稽恋愛活劇SSサイト(のつもり)。

『それでは本日のサバイバルイベントについて説明させていただきます。
 制限時間は30分!
 放たれたモンスター軍団と最後まで戦い、生き残るのはどのパーティだァ―――――――――――ッ!?
 モンスターにはレベルが設定されており、高レベルのモンスターを倒せば当然高得点ッ!
 た・だ・しッ! 高レベルプレイヤーばかりのパーティが有利になってしまう事態を憂慮し、
 特別ルールとして「レベル50以上のプレイヤーがトドメを刺した場合の得点はモンスターのレベルを問わず全て半分」とさせていただきます!!!』


いよいよ月例イベント開始。
今月のイベントはルートタウン内にモンスターを放ってのサバイバルゲーム。
モンスターを倒してポイントを溜め、一番ポイントを稼いだパーティが優勝……という運び。
街の中で戦闘できる機械など滅多にないため、今月は他の月と比較してもかなり参加者が多いようだ。


「レベル50以上のプレイヤーがトドメを刺した場合の得点は半分……かぁ」
「初心者のパーティでも優勝できるチャンスはある、ってコトね。
 レベルの低いモンスターを狙って得点をコツコツ溜めればいいワケだし……って、ちょっと待ってよ!
 それじゃあたし達の得点も半分ってコト!?」
「僕達、いつの間にかレベル80超えてるもんね(苦笑)」
「(苦笑)じゃないでしょーが、(苦笑)じゃ〜!」


そう、未帰還者達を助けるために夏からひたすら戦い、気がつけば
2011年時点でカイト達のレベルは80を優に超えていたのだ。
特に最前線で常に戦っていたカイトのレベルはカンスト間近の90越え。
通常、ネットゲームというのはプレイヤーにより多くのプレイ時間を割いてもらうため、レベル上げに時間がかかるよう設定されている。
全世界で2000万人がプレイする《The World》も例外ではなく、半年足らずで初心者がレベル90越えなどというのは
本来ならば夢のまた夢、ずっと部屋に篭ってひたすらモンスターを倒し続けない限りは不可能な話なのだ。
しかし、カイトはそれを成し遂げた。前人未到の、半年でレベル90達成!


「ってコトは……あたしらのパーティでレベル50以下って言ったら……」
「寺島さんしか居ないよね」
「はい。そうなりますね」
「そうなりますね、ってアンタ……(汗)」


そんなレベル80、90の化け物揃いの2人が居る中、唯一レベル20という、ある意味「場違い」とも言えるのが良子。
ドットハッカーズ、勇者のパーティとしてその名を《The World》の歴史に刻んだ良子ではあるが
いかんせん、カイトが初心者の良子を八相やバグモンスターとの戦いに巻き込まぬよう、あえてパーティに誘わなかった結果がコレだ。
それでなくとも良子は良家の子女、お嬢様なのだ。
カイトのように放課後、帰宅したらすぐログイン、夕食を食べたらログイン、寝る前にログイン、というワケにもいかないだろう。
初心者の良子を危険な目に合わせるワケには……というカイトなりの優しさの表れだった。


「レベル20って……寺島さん、いつも何処でレベル上げやってんの……?」
「Δサーバーです。ダンジョンに潜ってしまうとまた迷子になってしまいますので、主にフィールドでゴブリン等を……」
「ゴブリンって……倒しても雀の涙くらいの経験値しか貰えないじゃないの……」
「まぁ、のんびりしてる方が寺島さんっぽいかも(笑)」
「よく、お友達からも『良子はのんびり屋だ』と言われます……お恥ずかしい話ですが……」
「女の子らしくていいと思うけどなぁ」
「あーはいはい、いい雰囲気になってんじゃないわよソコッ!」


一応はソロでもフィールドに行けるくらいの知識は培ったようだ。
が、やはり今回のイベントでレベル20はいくら何でも少し厳しいのではないか?
他の参加者を見るに、レベル30や40と言った中堅から50〜60といったベテランクラスまで
かなりの手練が集まっている様子。
まだモンスターの強さをこの目で確認したワケではないのでどうとも言えないが、開始早々
良子が高レベルモンスターにやられて戦闘不能になってしまう可能性は大いに有り得る。


「各々の役割を決めた方がいいかもね。
 壁になってモンスターのHPを削る係と寺島さんを守る係をさ。
 トドメを刺すのは当然寺島さんだから、僕とブラックローズがどっちかを分担することになるけど」
「じゃあ、あたしが寺島さんを守る係ね。はい、決定」
「決断早いなぁ(苦笑) じゃあそのプランで行こっか?」
「(2人っきりにさせてたまるもんですかっての!)」


ブラックローズの牽制に対して良子も何か言いたげであったが、カイトが
納得している以上は彼に従うのが良いと思い、何も言わなかった。
レベル20と言えど、カイトやブラックローズがギリギリまでモンスターのHPを減らしておいてくれれば
良子がいくら低レベルとは言え、トドメを刺すくらいは容易いこと。
しかし欲を言えば、カイトが自分を守ってくれれる係だったならば、いつも以上の力が出せた気もする。


「壁担当って言ってもさ、敵がいっぱい来ちゃったら全部相手にできないかもでしょ?
 そういう時は得点半分になっても構わないから、なるべくこっちに回さないでよね。
 あたしにだって守れる限界ってのがあるんだから。回復とかもしなきゃいけないんだし」
「分かった。寺島さん、それでいい?」
「はい。カイトさんがそう仰られるなら……頑張らせていただきます」
「うん」


こうしてカイトチームのプランは決まった。

.皀鵐好拭爾料蠎蠅牢靄榲にカイト担当。ただし、飽くまでHPを削るだけであり倒してはいけない(得点が半分になるので)。
▲屮薀奪ローズは良子の守備担当。主に良子がモンスターを倒す際のサポート(呪札や回復薬での補助)。
モンスターを倒すのはレベル50以下である良子。
い發轡皀鵐好拭爾大量に攻めてきた時は得点が半分になってもいいので、なるべく良子らに回さない(良子の戦闘不能を避けるため)。

壁担当のカイトにとっては少々、神経をすり減らしそうなミッションとなる。
何せレベル90。
下手をすれば雑魚モンスターなら一撃で倒してしまいかねない。
それだけに、いかに力を調節して攻撃を繰り出すかが問題となる。
それに取りこぼしについても要注意だ。
レベル90のカイト、レベル80のブラックローズには雑魚同然でも
レベル20の良子にとっては逆立ちしても勝てない強敵モンスターが出現するかもしれないのだから。
いかに上手く、レベル20の良子でもトドメを刺せる程度に攻撃を繰り出すか……が要求される、精密な作戦。


「(寺島さん、お札とか持ってる?)」
「(攻撃用と、補助系のものでしたら……)」
「(ん。もしヤバイと思った時は遠慮せずにガンガン使ってよね。
  あたしもあんま寺島さん守ったりサポしてる余裕ないかもしんないから)」
「(カイトさんを信じてますから)」
「(ハァ……アンタのそーいうトコ、羨ましい……ってコラァ! あたしは信用できないってコトぉ!?)」
「(そういうワケではないのですが……)」
「(……)」
「(……)」
「(とにかく、頑張るわよ)」
「(はい!)」


タウン内にモンスターが放たれるまであと僅か。
迎え撃つのにベストポジションと思われる場所を確保し、先頭にカイト、後方にブラックローズと良子が控えている。
その他の参加パーティも、開始を今か今かと待ち構えていた。
ここのところ、サーバー侵食異常でイベントが中止続きになっていただけに、みな楽しみでしょうがないのだろう。
無論、それはカイト達も同じであった。
いつも戦いの連続だったカイトにとって、こんな息抜きのお遊びイベントは実質コレが初めてなのだから。
























『それでは、ゲームスタートッ!! いでよ、モンスター軍団ッ!!!』





















サバイバル開始のアナウンスが響くと同時に、マク・アヌ各所に同時顕現する魔方陣。
フィールドやダンジョンに配置され、プレイヤーが近づくとモンスターが出現する、お馴染みのアレだ。


「(ゲーム開始だ!)」


カイトがブラックローズ達の壁となっている箇所にも当然、魔方陣は現れた。
その数、前方に3つ。
クルクルと空中で数度回転し、爆ぜ、その中から出現したのは―――――――――――――――――――


「「「「「ガガガガッ!!!」」」」」
「(ハッスルオーガが5匹か……!)」


ハッスルオーガ。
レベル27、HPは2210。それが5匹。
カイトから見れば雑魚なのだが、良子にとっては十分すぎる脅威だ。
まずはこいつらのHPを削り、良子にトドメを刺してもらう必要がある。
後ろで待つ良子のために、いかにして上手く奴らのHPを減らすか……カイトは雑念を捨て、ただそれのみに集中した。
滅私。
己を捨て、良子を生かす。言わば自分は駒。しかし駒ならではの戦い方もある。
息を荒げながら突進してくるハッスルオーガの群れに対し、カイトはこの上なく流麗かつ穏やかに、一連の動作をこなすのだった。


――――――――――蒼炎舞!」


蒼炎舞。
カイトが本気で闘う時に発現させる能力。
女神アウラから与えられた、新たな蒼炎の力をその身に纏う新形態、蒼炎態(バーニングフォーム)。
猛る蒼炎のヴェールがカイトの全身を包むまでに要する時間は刹那。
今までのカイトならば双剣技での応戦が殆どだっただろうが、今は違う。
アウラとの絆が齎す――――――――――――――――蒼炎の力が、ある!








コオオォ








独特の呼吸音と共に大きく突き出した左手。
その5本の指に1つずつ、蒼炎が灯ってゆく。
突進してくるオーガの群れを倒してしまわぬよう、威力を調節しながら……カイトは敵が迫るのをひたすらに待つ。
およそハッスルオーガの突撃まで1〜2秒と言ったところであるが、カイトには永久(とわ)程に長く感じられた。
己の体感時間を圧縮することでの時間感覚の麻痺に近い現象か。
だがカイトは自身はこの状況に胸躍らせていた。
何だかんだで、彼もまだ遊び盛りの14歳なのである。
そして、カイトの待っていた絶妙のタイミングがやって来る。
遠すぎず、近すぎず、自分がこのまま攻撃を加えたまま、間髪いれず後方の良子がトドメを刺せるだけのタイミングが!


「(捉えたッ!)」


左腕に灯した蒼炎をハッスルオーガ達に向けて炸裂ッ!
“飽くまで自分はHPを削るだけ”という任務を第一に、カイトは自身の思考をより明確に、よりクリアにしながら
敵の懐に致命傷を与え、僅かに生かしておけるだけの攻撃を叩き込むッ!!



蒼炎の波紋疾走(アズールフレイムオーバードライブ)ッ!!!」



                                                                                       【 TO BE CONTINUED... 】

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