「.hack//G.U.」と「コードギアス 反逆のルルーシュR2」と「LAS(LMS)」と「ゴッドイーター」と「仮面ライダーディケイド」の荒唐無稽恋愛活劇SSサイト(のつもり)。

『誰もが自分自身の視野の限界を世界の限界だと思い込んでいる』
                                                                                【アルトゥル・ショーペンハウアー  ドイツの哲学者】

トリロジー(TRILOGY:三部作)ってあるだろ。
バック・トゥ・ザ・フューチャーとかロード・オブ・ザ・リングとかスパイダーマンとか超電王とか。
そんなにヒットしたなら4作目もついでに作ればいいのにって思うかも知れねぇけど
大抵の場合、4作目ともなると作り手の方が萎えてきて駄作が生まれるコトが殆どなんだそーだ。
B級映画でも地味に4作目以降も作られてるの結構あるけど……どんだけーって感じ。


「ハセヲにいちゃん……どうしたの? ぼくとあそぶの、つまんない?」
「いや、んなコトねーぞ」
「なにか、かんがえごと?」
「たいしたことじゃねーって。ほら、行こうぜ」
「あ、まってよ、ハセヲにいちゃん!」


トーナメントも3日目ともなると、ログインしてるユーザーの数もハンパじゃねぇな。
1200万人が一斉にルミナ・クロスに押し寄せるなんつーコトはねぇとは思うが……。


「うわぁ〜。ハセヲにいちゃん、おまつりだよ!」
「今日に限ってアリーナ前の大通りに、各ギルドがショップの出店を許可されてるらしーぜ。
 今夜のトーナメント決勝が始まる頃にはもっと増えてるだろうな、客も」
「うん。
 だからね、ぼく、ハセヲにいちゃんと……おひるのうちに、いっしょにあそびたかったの」


そーだったな。
カイトと大聖堂で別れた後、タルタルガに戻って装備の調整するか
ルミナ・クロスに行ってシラバス達のギルドショップを昼間のうちに手伝うか
迷ってた時、カオスゲートの前で待ってる望に会った。
ここんところトーナメントにかかりっきりで遊んでやれなかったからな、たまにゃいーだろ。
気晴らしも必要だ……特に今日みてぇな日には、な。


「ひとがいっぱいいるね……まいごになっちゃいそう……」
「手ぇ繋いどけば大丈夫。だろ?」
「えへへ……うん」


望と一緒に大通りを歩いていると、見知った顔ぶれが視界に入る。
俺達のギルド、カナードのギルドショップ……ショップどんぐりだ。
どうやら……いつものメンバーは揃ってるみてぇだな。
シラバス、ガスパー、クーン……クーン?
珍しいじゃねぇか、アイツがギルドショップの手伝いしてるなんざ。
いつものアイツなら祭に託けてナンパしてるトコだろーに。


「よぅ」
「あ、ハセヲ^^」
「待ってたぞぉ〜!」
「主役のご登場だなw」


にしても……こ、これは何のショップなんだ?
うちのギルドショップは基本、武器や防具やアイテムの販売専門だったはずなんだが……。
明らかにいつもの雰囲気じゃねぇ……。


「最初は焼きソバの屋台をしよう、って話だったんだけどぉ〜」
「食べられないからちょっと……って話になってな」
「僕の発案でUMAショップを開くことになったんだ。
 ごめんね、ハセヲはトーナメントで忙しそうだったから勝手に決めちゃって^^;」
「いや、まぁ……お前らがそれでいいなら、俺は構わねーけど……」


UMAショップ……なーる。
要するにラッキーアニマルの縫いぐるみ販売店ってトコか。
シラバスらしいチョイスじゃねーか。


「ホントはさ。もっと前から考えてたんだよね」
「七星が今も居てくれたらなぁ……」
「七星? 誰だそりゃ」


初めて聞く名前だ。
今も居てくれたら、ってコトは前にカナードに所属してたメンバーか何かなのか?
思えば俺、ギルドマスターなのにカナード設立の由来とか何も知らねぇよな……。


「七星ちゃんって双剣士の女の子が居たのさ」
「ハセヲがカナードに入る、ちょっと前にカナードを脱退しちゃったんだけどね」
「その子がラッキーアニマルが好きでぇ、もしイベントで出店できるなら、
 ラッキーアニマルの縫いぐるみを売るショップがやりたい、って言ってたんだぞぉ〜」
「へぇ……」


俺が入る前のギルドメンバーか。
今頃、何処で何してんだろうな、ソイツ。


「ん。よく見りゃラッキーアニマル以外にも縫いぐるみ、あるじゃねぇか」
「あっ、チムチムの……おっきなぬいぐるみ……」
「なんだ、望はソレが欲しいのか?」
「う、うん」


望の視線の先に、両手で抱えてもまだ余りあるビッグサイズのチムチムの縫いぐるみ。
そー言や、望もこういうの好きだっけか。
……ま、今日は祭だしな。


「シラバス。その縫いぐるみ、俺が買うわ」
「えっ? ハ、ハセヲが?」
「そーだよ。俺が買うんだよ」
「ハセヲにいちゃん……?」
「ほらよ。望」
「え……ぼ、ぼくに……? おにいちゃん、くれるの……?」
「ああ。プレゼント、な?」


前にメールで「ピクニックごっこしよう」って誘われてたけど、
AIDAやらネットワーククライシスやらで一緒に遊んでやれてなかったからな、望とは。
埋め合わせっつーか、コレで勘弁ってワケじゃねーけど……。


「ありがとう、ハセヲにいちゃん……ぼく、すごく、うれしい……」
「お前、メールでも犬とか猫好きって言ってたもんな。
 将来は動物園の飼育係の人になりたいんだろ? 
 まぁ、その予行練習っつーコトでさ……ソイツの世話、頼むわ」
「う、うん……だいじに、だいじにするね! ハセヲにいちゃん、ほんとうにありがとう!」


やっぱ姉貴の朔と違って望は癒し系だよな。
リーダー志願のメール出した時、勢いとは言え「望の兄ちゃんになってやるよ」って言っちまったし、
責任ってか義務?みたいなのが俺にもあるワケよ。
聞けば望の母親、仕事であんま家に居ねぇみたいだしな……。
小さい頃の俺に似てる気がして……放っとけねぇんだよ、イロイロと。
朔も含めて……な。


「こんな時にしか構ってやれなくて、ゴメンな」
「うぅ……ぼく、うれしくて……うっ、ぐすっ……!」
「オーバーだなw 何も泣くことねーじゃ……」


しまっ……望の前で「泣く」は……!


『泣く……? 泣けるでっ!』


余計なの呼んじまった……!
瞬間、望のPCがブルッと震え、頭の帽子の形状が左右反転、
ランドセルの色が黒から赤へ、スカートがブワッと広がって女性型PCへと変化する。
いや、そもそも望の使ってるこのPC、性別の区別付きにくい……って、そんな場合じゃねぇぇ。


「おーどーれーはァ〜ッ! 
 望を泣かしたんは、またあんたか!? このバカハセヲッ!!!」
「(あー、煩ぇのが出てきた……)」


顎に手を添えて「コキッ」と小気味良く、怠け骨の音を鳴らしながらキンタロ……朔が登場。
他のメンツに助けを求めようにも、こうなった時の朔は誰にも止められないことを
どいつも知ってやがるから、接客してるフリして俺と目を合わそうともしねぇ!


「なんや、だまーっとって。
 言いたいコトあるんなら、ハッキリ言いや!」
「別にねぇよ……。てか、俺は望を泣かしてなんかねぇっての」
「……望、ホンマか?」
『う、うん。ハセヲにいちゃんは、なんにもわるくないよ!』
「……さよか」


望が脳内会話(?)で朔を説得してくれたらしく、
怒り心頭だった朔はゆっくりと振り上げた拳を収める。た、助かった……のか?
コイツはエンデュランスのコトも含めて俺を嫌ってるからな……
触らぬ神に祟りなし……ってワケにもいかねぇか、やっぱ。


「わ、わるかったわ。
 その、邪魔して……う、うち、すぐ引っ込むさかいな!」
「……せっかく出てきたんだ、もうちょっと居ればいーんじゃね?」
「へっ……?」
「望もそれでいいか?」
『ぼく、かまわないよ。朔も、ハセヲにいちゃんとね、あそびたがってたんだ』
「コ、ココココラァ〜ッ! 余計なコト言わんでえーねん!」
「何だよ。なら最初からそう言えば……ひょっとして、出て来るタイミング計ってたのか?」
「ななな、ンなワケあるかァ〜ッ! 
 ウ、ウチは別にあんたとなんか……!
 ま、まぁ? 
 どーしてもお願いします言うなら? 考えてやらんコトもないっちゅーか……」
「決まりだな」


このゲームはホント、ツンデレのバーゲンセールだなw
……冗談はさておき、これからどーすっかな。
最初はシラバス達と一緒にギルドショップを手伝うつもりだったけど
望と会って予定変更、更に朔も追加となると……どーでもいっか。
朔も一緒なら望も一緒ってコトになんだし。
3人で……あー、俺の中の楚良を含めりゃ4人か? ややこしいな……。


「つーコトだ。俺、ちょいコイツと他の店回ってくる」
「元々ハセヲは今日のトーナメントの主役だしね^^ 無理はさせられないよ」
「ショップの方は、オイラ達に任せとけ〜だぞぉ!」
「夜の決勝が始まる前には応援に行くからな。頑張れよ、ハセヲ」
「あぁ。じゃーな」


クーンが居ると客寄せにちょっと問題ある気もするけど……ま、いっか。
アイツらもアイツらなりに今回のトーナメントを楽しんでるみてぇだし。
ただ……UMAショップってネーミングはどうかと。
普通にらっきーちゃんね……ラッキーアニマル縫いぐるみショップ、ってしとけばいいのに。
……こだわりか?


「おお、美しい姫……縫いぐるみなど如何かな?
 これ、そこの牛の様な角仮面の斬刀士! 頭が高い、頭が高い!
 何? 自分はこれでも元紅衣の騎士団・小隊長の銀漢? そのような者、我は知らぬ!」
「大変だぞぉ! シラバスゥ、クーンさんが、ジークイマジンに取り憑かれちゃったよぉ〜!」
「大丈夫だよガスパー。ジークと言えばクーンさんが前のバージョンで使ってたPCだし^^」
「ジーク違いだぞぉ……」


……ホ、ホントに大丈夫なんだろうか?


「……なぁ」
「ん? どした」
「あのな、ウチらのギルドのトライフルも……今日、出店やってんねやけどな……」
「来てほしいのか?」
「ぐぬ……」
「(図星か)」


相変わらず素直じゃねー奴。
ま、俺も似たようなもんだけどな、コイツとさ。
だから……分かるんだよ。


『朔はね、ハセヲにいちゃんにずっとまえから、えをみせたがってたんだよ』
「へぇ(ニヤニヤ)」
「だああああああ! 
 な、何でそこでネタバラしすんねん!? ウ、ウチが泣けるわぁ……」
『なみだは、これでふいてね』


コイツら……ひょっとして若手お笑い芸人の注目株、
にゅーくれいちぇるの兎丸くんとレイちゃんを越える逸材なんじゃないだろうか……?










******************










「いらっしゃいませ……あっ、朔? 
 それに、ハセヲさんも……?」
「アイナ?」



どうしてオーヴァンの妹の……アイナが、店番なんかやってんだ?


「……アイナはウチらのギルドメンバーやねんから、当然やろ」
「マジか?」
「朔に誘われて……。
 ギルドマスターのニンジャトさんも良い人だし……」


確かこのトライフルってギルド、
“マニアのためのマニアによる……”って感じのギルドだっけか?
それこそ巫女マニアとか電波マニアとか……。
ギルマスのニンジャトって奴も、よもやまBBSでよく見かける名前だし。
そう言や朔やしゃけもアプカルルに絵を投稿してたこともあったな。俺が知らないだけで結構認知度は高いのかも……。


「ここってマニアのためのギルドだろ? アイナも何かのマニアなのか?」
「マッ、マニアって程じゃないんですけど……えと、自作の詩とか、絵本とか……」


絵本か……。
なつめ辺りと気が合いそうだな。
例の“秘密の部屋”で兄貴のオーヴァンと一緒に、黄昏の碑文を読むのが一番の楽しみだった、って言ってたし。


「あの……」
「ん?」
「この前、すぐ帰っちゃってごめんなさい」
「この前……? あぁ、アーセル・レイに行った時か」


トーナメント開始の前日、俺と朔、そしてアイナの3人で
新発見されたロストグラウンド「曙光の都アーセル・レイ」に行ったことがある。
そこで……まぁ、アレだ。
感傷的になったアイナが先に帰っちまったんだ。
自惚れってワケでもねーけど……もしかしたら、俺に兄貴の……オーヴァンの影を見たのかもしれない。


「気にしてねーよ。俺もエラソーなこと言って、悪かった」 
「そんなことないです! 
 ハセヲさんの手は……兄さんと同じ、温かい手だった……」
「あー、ええか? ウチも居るんやけどね……」
「あっ、ご、ごめんなさい……!」


蚊帳の外状態だった朔が堪り兼ねたらしく、俺とアイナの間に割って入ってくる。
何だよ、話に混ざりたいならさっきみたく、強引に何か理由作って混ざりゃいいのに。
……アイナに遠慮してんのか? 


「アイナ、アレ出してくれんか」
「朔がずっと前からハセヲさんにあげようとしてた、アレ?」
「そ、そないなコトどーでもええから、はよ頼むわ!」
「はいはい」


この2人のやり取り見てると、どっちも歳相応の女の子……感じするよな。
アイナは落ち着きがあって頭もいいし、
朔は煩ぇけど仲間を思いやる方だから、これで意外とバランスが取れてるのかも。
てっきりアイナは望とだけ仲が良いって思ってけど、朔とも上手くいってんじゃん。
だよな、昨日だって太白チームに負けたけど一緒にトーナメント出てたくらいだし……。


「……へぇ。お前、こういう絵も描くんだ?」
「まぁ……ちぃーっとばかし、アイナのアドバイスも入っとるけどな」
「でも、描いたのは朔。
 朔ったらね、いつまでも経ってもハセヲさんに渡そうとしないんだもの」
「だ、だから、そーゆーのダメ言うとるのにぃ! 
 は、恥ずかしゅうて、顔から火ィ出そうになるやん……」


題名(タイトル)は……『妖精憚(フェアリーテイル)』か。                                                           【 TO BE CONTINUED... 】

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