「.hack//G.U.」と「コードギアス 反逆のルルーシュR2」と「LAS(LMS)」と「ゴッドイーター」と「仮面ライダーディケイド」の荒唐無稽恋愛活劇SSサイト(のつもり)。

「(な、何だコイツ、さっきとまるで雰囲気が……!?)」
「ねぇ? ボクちんの仲間にバクドーンかましてくれたの、誰? アンタぁ?」
「し、死に損ないのクセにしぶといおっ! バクドーン!!!」


降り注ぐ火球。
通常、呪紋というのはターゲットをロックしても、そのターゲットの素早さが一定以上のものであればロックされた後も攻撃の回避は可能とされている。
要は呪紋を唱えたプレイヤーとかけられたプレイヤー、どちらが速いかということなのだが。


「直撃ィ〜♪ やったお、これでぽこたん達の勝ち――――――
「ぽこたんっ、後ろだァ――――――――――――――!!!!!」
「!?」


カオちんの叫びに反応してぽこたんが振り向くよりも疾く――――――――――――――――――


「撃ってもいい? 答えは聞かないけどっ!」
「なッ――――――――
「ばきゅーん★」


バトルフィールドに木霊する銃声、銃声、銃声。
超至近距離、それも背後。極めつけは呪紋を唱え終えて相手を倒したと思った油断。
全ての要素は揃った、あとは引き金を引くだけ。
それだけの単純作業。
火を吹く二丁拳銃の連射の前に、拷鉄魔法少女ぽこたんは一瞬にして敗れ去った。


「さーて、次はどっちにしよっかにゃ〜♪」
「なッ……!?」
「い、今アイツ、何した!?」


『ぽ、ぽこたん選手ダウンッ!
 ハセヲ選手にトドメを射そうと呪紋を詠唱したにも関わらず回避され、背後からのきつーいクリティカルヒットの連続攻撃を受け、ダウンですッ!!!』


「きーめた、頭にドクロ付けたおねーちゃんからっ!」
「! ジアハートッ!」
「く、空気弾の防御を突き抜けてッ……!? ちっ、無敵爆弾娘ナメんなァ――――――――――――――!!!!!」


双剣を翳してジアハートがダッシュで迫る。
だが分が悪い。メチャクチャに剣を振り回したところで無駄なこと。
双剣ならば“彼”の方がもっと上手で、もっと知り尽くしていることを彼女は知らない。


「ちゅばっ! ばみゅん! 
 ほらほら、どこ攻撃してんのぉ? あと一撃でボクちんを倒せるんでしょ〜?」
「この、クソ……!」
「もーらいっ♪ ばきゅーん!!!」
「がっ!? あっ、あっ、あっ! ぁぁぁ……」


『捉えきれない程の速さってあるんだね』と後にジアハートは語る。
もともと自分は歌手になるのが夢のストリートミュージシャン、PKには向いていなかった。
もうPKは卒業するよ。何故って? あんな化け物、どうやって狩れっての?
ハセヲと目が合った瞬間、自分が狩られる側だってことがよく分かったからさ……もうPKは、懲り懲りだ、と。


「ジッ、ジアハート……!」
「ハーイ♪ これで残るはパツキンのおねーちゃん、アンタだっけだねぇ。どーするぅー?」
「ハセヲォ……てんめぇぇ……!!!」


『ジアハート選手ダウンッ! 
 な、何だコレは、どうなってるんだ――――――ッ!?
 ハセヲ選手、ジアハート選手の猛攻をまるで忍者の様なトリッキーな動きでかわし、ふところに飛び込んでまたも銃の連射、連射、連射ァッ!!! 
 この試合、全く分からなくなって参りましたァ―――――――!!!!』



















***********************
















【チーム:Avenger】との試合を終えてアリーナから出た後、ふと揺光と……智香と過ごしたあの日を思い出した。
さっきの試合のコトも気になるってのに今になって何であの時のコトなんて思い出しちまうのか。
俺じゃない誰かが俺に代わって戦った、あの試合。
カオちん、ぽこたん、ジアハートを圧倒的な力で捻じ伏せたもう1人の俺。
誰だったんだ、アイツは。
楚良ソラとか言ってやがったけど……俺は、そんな奴――――――――――知らねぇ。




「――――――やっと、本当のきみに会えたね」




ワケが分からずに勝っちまった俺に追い討ちをかける様にカールが立ち塞がる。
その後ろには揺光、アトリ、シラバス、ガスパー……そして大火のオッサンまで。
どうした、何で俺は、何も言えない?


「あたしには分かってたよ。絶対にきみは戻って来るって」
「カール……?」
「もう隠さなくていいじゃん。あの頃のあたし達に戻ろ? ね、楚良……」
「!? カール、アンタ何言って……」


カール以外誰も状況が分かってねーみたいだった。
俺自身、カールが何を言ってんのか微塵も分かんねぇ。
だってそうだろ。
落ち着いちゃいるがカールはどう見ても異常なまでに喜びを抑えてるみたいで
俺の身体を離そうとしない。揺光の見ている前でこんなにコイツが密着して来たコトなんて一度もないのに。
今までだってフザけて抱きついてくるコトはあったけど……今日のコイツは、今までで一番変だ。
いや、変なのは……むしろ俺の方か。



「楚良、どうして今まで黙ってたの? 
 あたしが大聖堂できみに聞いた時、何でちゃんと応えてくれなかったの?
 昔みたいにあたしのことからかってたの? 
 ねぇ、楚良。楚良ってば」
「……じゃねぇ」
「あたしはきみのために戻って来たのに。
 PKにも飽きたから今度はPKKになって、ハンターにもなって。
 挙句は碧聖宮の宮皇にもなった、そうやって有名になればきみが気づいてくれるかもって。
 だからキャラの名前もエディットも昔と同じにしたのに。ねぇ何で?何で今まで黙ってたの?」



――――うるせェ。



「……楚良じゃねぇ! 
 俺だってワケ分かんねぇのに、てめぇだけ捲くし立てんのは止めろ、カールッ!!!」
「!」


ビクッとカールのPCがブレて、俺から離れた。
多分、リアルでプレイヤーがコントローラーを落としたかどうかしたんだろう。
女を怒鳴りつけるのはタビーやアトリで慣れてる。けど、カールにマジになって怒鳴りつけるのは多分コレが初めてだ。
俺に怒鳴られたのがショックだったのか、銀髪と黒衣の女の顔は凍りついている。
他の連中もワケが分からずに、ただ俺に視線を向けていた。
特に揺光は……カールと俺、どっちに駆け寄ればいいのか分からずに……じっと俺達を見据えながら……。


「……あは♪」
「カ、カール?」
「いいよ。飽くまで楚良じゃなくて、ハセヲで通そうってんなら……楚良を引きずり出すまでだ」


背筋がゾクゾクするような笑顔。女の顔は確信している。
自分がやるべきこと、そして俺にやらせるべきことを。



「楚良、決勝まで上がって来なよ。嫌でもあたしのコト、思い出させてあげるから」



その目は。その声は。ゆらりと髪を靡かせる黒衣の魔女の姿は。
かつて紅い布に身を包んだ、もう1つのスケィス――――スケィスゼロを呼び出して俺に戦いを挑んだ時と同じ、真剣そのもので。
目を逸らすことすら許さなかった。


【 TO BE CONTINUED... 】

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