シューティングゲーム

その名の通り、Shooting(射撃)のゲーム。STGと略される。

ただし、Shooting Gameは和製英語であり、英語圏ではShooterと呼ばれる。
日本で「シューター」と言うと、「STG愛好者」の事を指す。

STGの種類は、大きく分けて3つである。

ガンシューティング

「射的」のコンピュータ化と言えるゲーム。
プレイヤー自身が直接、銃などを模したコントローラを操作して標的を撃っていく。
一部、本物の標的が電動で動くゲームもあるが、主流は画面上に描画される敵キャラクターなどを光線銃で撃っていく方式である。
アーケードゲームの場合は、性質上ほとんどが大型筐体ゲームである。

FPS

First Person Shooterの略。
ゲームの構成はガンシューティングとほぼ同じであるが、プレイヤーは「銃を撃つキャラクター」を操作してゲームを進めていく。
ガンシューティングと同様に、基本的に1人称視点でゲームが進むため、「First Person〜」となった。
海外では非常に人気のあるジャンルであり、「Shooter」といえばこの形式のゲームを指す。
最近はハードのスペックを最大限に生かした、リアルな3Dポリゴンのグラフィックを用いたゲームが多い。
しかし日本ではまだまだ一般的でなく、人気の出た作品は「Halo」シリーズなど少数である。

TPS

Third Person Shooterの略。(上記のFPSに対して用いられる語)
銃などを撃つキャラクター(これを自機という)と標的が同じ画面上にある、3人称視点でゲームが展開される。
日本でいう「シューティングゲーム」もこの「TPS」に含まれるといえるが、単に「TPS」といった場合はゲーム性がFPSと同じでグラフィックも3Dで描かれた「3人称視点になったFPS」を指すことが多い。

2Dシューティングゲーム

日本で「シューティングゲーム」と言われているゲームを指す言葉としては通常この語を用いる。
「2D」はグラフィックの描写方式ではなく「ゲーム性」を表している。縦横方向にのみ移動の概念があり奥行きや高低差は考慮されないことが多いためである。

以下、特に指定のない場合の「シューティングゲーム」はこの方式を指す。

その他、「エースコンバット」などのフライトシューティングゲームや「スペースハリアー」などの3Dシューティングゲームといった、2DシューティングゲームとFPS/TPSの中間といえるジャンルも確立している。

コンピュータゲームとして、シューティングゲームは製作しやすい種類のゲームであり、「インベーダーゲーム」をはじめとして、初期のコンピュータゲームの主翼を担うジャンルであった。
しかし、1990年頃から対戦格闘ゲームが大流行したことに伴い、ゲームジャンル的には急速に廃れていった。
ゲーム自体が高難易度化していき初心者がとっつきにくくなった事と、性質上上級プレイヤーは長時間プレイする事が出来るためオペレーター側から見ると収益性が悪かったことがその要因と思われる。
(同様の理由で、アクションゲームの類も廃れている)
1994年に、有名STGメーカー「東亜プラン」が倒産したときは、関係者の間に衝撃が走った。
しかしながら、少なくなったとはいえSTGには根強い愛好家が存在し、まだまだアーケードゲームには欠かすことのできないジャンルである。
前述のとおりSTGは開発がしやすいゲームジャンルのひとつであるため、近年、トライアングル・サービスやマイルストーン、G.revなど、零細メーカーが相次いでアーケード向けに新作STGを投入してきた。アルファ・システムやトレジャー、童など、今までSTGを作っていなかったゲームメーカーもSTGを発売している。
また時代を問わず同人ゲームのジャンルとしてはシューティングゲームは定番であり、「東方Project」など商業作品を超える人気を博している作品もある。
「怒首領蜂」以降STGのトップメーカーとなったケイブは毎年新作を発表しており、「STG冬の時代」と呼ばれていた90年代を終え、STG界は復興の兆しを見せているという意見もある。

縦シューと横シュー

黎明期のSTGは、「インベーダーゲーム」のように固定画面のものが多かったが、現在のSTGは画面が決まった方向に強制スクロールしていくものがほとんどである。

画面が上から下にスクロールするものを縦スクロールSTG(縦シュー)、右から左にスクロールするものを横スクロールSTG(横シュー)と呼ぶ。
※斜め方向スクロール、全方向スクロール、スクロール方向が逆だったり変化したりするゲームも多数あるがここでは割愛する。

縦シュー

「ゼビウス」「ツインビー」「怒首領蜂」など。近年の新作STGもほとんどがこちらである。
画面は世界を上から見下ろした「トップビュー」形式がほとんど。
敵キャラとその弾(敵弾)以外の障害物はほとんど出現せず、敵の攻撃パターンや弾の種類によってプレイヤーを追い詰める形式が多い。
「怒首領蜂」以降は大量の弾を画面上に出し、そのわずかな隙間を避けていく「弾幕ゲー」が多い。
「サイヴァリア」「斑鳩」など、敵弾を利用した独自のシステムを売りにしたゲームもある。

横シュー

「グラディウス」「ダライアス」「R-TYPE」シリーズが3本柱。
画面は世界を横から見たサイドビュー形式。
敵や敵弾は縦シューほど多く出現しない代わりに、「地形」と呼ばれる障害物やギミックにより自機の動きに制約が与えられることが多い。
面ごとの攻略パターンを縦シューよりもより正確に覚える必要があるため、アクションゲームに近い性格ともいえる。
2010年11月22日(月) 04:12:25 Modified by kei_kof




スマートフォン版で見る