外伝〜秘封倶楽部活動期その1―2


外伝〜秘封倶楽部活動期

前回のあらすじ(蓮)

後輩からの頼みを(勝手に蓮子が)受けた俺達は夜の高校に来ていた。
七不思議の場所を回りながらついに目的の教室についた。

―視点 蓮―
俺達は教室に入った。
そこそこ広めの教室は完全に部活用の教室であった。
本棚にはTRP関連の本。黒板にはGM担当表と書かれており、机の上にはサイコロとクリアファイルが置かれている。クリアファイルにはそれぞれSW2.0とかアリアンロッドとかシールが貼られている。・・・キャラシート用か?
変わったところも見当たらないし空気も変わった気がしない。
「メリーさん、境界は視えますか?」
「特にはないわね・・・。」
「とりあえず何か探してみましょうか。」
俺達は教室を調べ始めた。
メリーさんは黒板付近を蓮子は机付近を捜し始めたので俺は本棚の近くを探し始めた。
 ・・・・・・・・・・・・特に変わったところはないな。
そう思って懐中電灯をふと棚の横にあてた。
あれ?この棚、下にスキマがあるな・・・。
俺は棚の下にスキマがあることに気付き下を覗いた。しかし、何も見えなかった。
手持ちの懐中電灯だけじゃダメだな・・・。そうだ!
「メリーさん、少しいいですか?」
「どうしたの?」
俺はメリーさんを呼んだ。
「悪いんですけど向こう側から下のほうを照らしてもらっていいですか?」
「いいわよ。」
メリーさんは反対側に行き下を照らしてくれた。
よし、これで見える。
「これでいいの?」
「はい、見えます。・・・ん、あれは・・・。」
「どうしたの?」
「下にサイコロが落ちてるんです。ちょっと取ってみます。」
俺は手を伸ばしてサイコロを取ろうとした。・・・あと少しで届くのに・・・!
「はい。」
その時、横から定規が差し出された。
「助かる。」
俺はその定規を使い、サイコロを取った。
「取れた―!」
「よく取れたわね。」
とメリーさんが棚の反対側から声をかけてきた。
「何が取れたの?」
と離れたところの机の近くの椅子に座っていた蓮子がこっちを向く。
あいつ、キャラシート読んでサボってたな・・・。
「サイコロだよ、蓮子、お前サボってたな?」
「何言ってるのよ!何か手がかりないか、最近のリプレイをここでずっと読んでただけよ。」
まあ、サボってないな。
俺は棚の下にあったサイコロを見た。
少し大きい青い六面サイコロだ。けど・・・
「う〜ん・・・。」
「どうしたの、蓮くん?」
「いえ、ちょっと・・・。メリーさん、このサイコロに何も感じません?」
「・・・・・・特には感じないわね・・・。」
気のせいかな?かすかに妖気を感じたんだが・・・?一応持って帰ろう。棚の下にあったって事は使ってないんだろう。
「特に何もなさそうなので、帰りますか。」
「そうね。」
「結局何も起こらなかったわね。」
俺達は再び宿直室に戻った。
「おう、なにかあったか?」
「特には何もなかったですね。」
と俺は鍵を渡しながら先生に言った。
「ちゃんと鍵はかけてきたよな?」
「あっ!」
しまった、図書室の鍵掛けないで次の教室行っちゃったな・・・。
「すいません、図書室閉め忘れました。」
「閉めて来い。」
俺は再び鍵を受け取った。
三人で図書室に向かうことにした。
「うっかりしてたわね。」
「中を調べて何もなかったからすぐ、次の教室に行っちゃったからね。」
「まあ、他のところは閉めていたからよかったよ。」
そして俺達は図書室前についた。
そして鍵を回した。カチャっと音が鳴った。
「よし、これでしまったn―」
そういいながら確認のためドアを引いたら、ドアが開いた。
「えっ?」
「今、閉めたわよね?」
「音もしたよな?」
『・・・・・・』
音が鳴ったということは回ったのは確かだ。つまり開いたって事は鍵は閉まっていたということだよな。・・・誰が閉めたんだ?宿直の田中先生?いや、閉めたかと聞いたことは閉めに行ってないから違う。警備員の人?いや、今日は宿直の先生が泊まりこみの日だから警備員はいない。こっそり生徒が残ってた?それもないはず。鍵はここにある一本以外は宿直室にある。誰かが持っていったら先生が気付くはず。・・・・・・ということは誰が閉めた?
俺は無言でドアを閉めて、今度こそ鍵を掛けた。
「行くぞ。」
「え、中を調べましょうよ。」
絶対、何かいる!触らぬ神に祟りなし!俺はメリーさんにアイコンタクトを送った。メリーさんは頷いて、
「そうね、これ以上いたら迷惑になるわね。帰りましょうか。」
「いや、だから中をs―」
「さっさと帰って寝るか―。」
と俺はそういいながら蓮子の左腕をつかんだ。
「そうね、帰りましょうか。」
とメリーさんはそういいながら蓮子の右腕をつかんだ。
「調べまs―」
蓮子の言葉をさえぎるように俺達は蓮子を引きずっていった。
そして宿直室で鍵を返して俺達は帰った。
帰りに図書室に見えた青い光は見間違えだと信じたい・・・。

―おまけその1 帰り道にて―

蓮「そういえば、蓮子助かったよ。」
蓮子「調べたかったのに・・・。って何のこと?」
蓮「だから俺が棚の下のサイコロを取ろうとしたとき、定規を渡してくれただろ?」
蓮子「?何のこと?私はずっとリプレイを読んでだから蓮の取れた―っていうのを聞くまで何してるのか知らなかったわよ?」
蓮「え?じゃあ、メリーさん?」
メ「私は反対側からずっと明かりを照らしてながら下を覗いてたからわからないわ。てっきり私は蓮くんが近くに置いていたものと・・・。」
蓮「え、じゃあ、あの手は・・・?(汗)」
三人『・・・・・・』


―おまけ2 幻想郷、緑風&蓮の家にて―

俺は静かにドアをあけて家に入った。もうみんな寝てるだろうしな・・・。
静かに階段を上がり部屋のドアを開けたところで
?「お帰り。」
と声をかけられた。
蓮「うわぁ!」
?「大声出すな、梔子ちゃんが起きるだろ。」
後ろを向くと緑風がいた。
緑「それにしてもお前、何か持ってきただろ。」
蓮「わかる?」
緑「ポケットからかすかな妖気がする。」
蓮「ちょうどよかった。お前にもこれ見てもらおうと思ってたんだ。」
俺は緑風を部屋に入れた。
蓮「で、これなんだけど・・・。」
俺はサイコロを出した。あれ?
蓮「しっかりと妖気を感じるな。向こうだとかすかだったから気のせいかと思ったんだけど・・・?」
緑「向こうとここだと違うからな。で、もう、妖怪だと分かってるから姿を見せろ。」
緑風がそう言ったら煙が出た。煙はすぐ晴れて、サイコロのあったところに女性がいた。
年齢は俺らと同じくらい、身長は普通かな。髪は長い金髪でスタイルは・・・ノーコメントで。服装はRPGでよくある弓使いが着てそうな服。首から青いサイコロのペンダントをつけている。
?「ここは?」
緑「ここは幻想郷。人と妖怪が暮らしているところだ。で、お前はさっきのサイコロの妖怪だよな?」
?「あ、はい。あのサイコロの付喪神です。あ、妖怪「1足りない」とかとも呼ばれたました。」
マジでいたのかよ!
蓮「質問なんだけど、なんであの教室にいたんだ?」
?「よくわかりません。気がついたのはつい最近でして、妖怪としての力もあったのであの教室にいたんです。」
緑「蓮、妖怪「1足りない」ってどんな妖怪か知ってる?」
蓮「TRPGのサイコロの目を悪くする妖怪らしい。」
緑「・・・推測なんだが外の世界ではTRPGってのをやる人が減ってきてるんだろ?」
蓮「確かに。」
緑「たぶんTRPGがそこで最近頻繁にやられていたから力を取り戻したってかんじじゃないか?そいつの服装から推測するに付喪神より妖怪「1足りない」というほうの性質が強かったからTRPGをやっていなかったため力がなくなっていたと言うのが予想なんだけど。」
蓮・?『なるほど・・・』
緑「で、お前どうするんだ?」
?「どうするといわれましても・・・。」
緑「なんならここに一緒に住むか?ここなら妖怪ということを気にしなくていいし。」
?「迷惑じゃないですか?」
緑「部屋は余ってるし、ここに住んでるのは俺達以外に幽霊と妖怪だから気にしなくていい。ここは人里だけど害がない妖怪っぽいし平気だろ。」
?「迷惑でなければよろしくお願いします。」
蓮「そういえば、名前なんていうんだ?」
?「賽目 六六(さいめ ろろ)です。」
緑「草野 緑風だ。」
蓮「浅井 蓮だ。よろしくな。」
賽「はい!」
こうして俺達の家に新しい住人が増えた。


―おまけ3 ある日の永遠亭 視点蓮―

永遠亭のある部屋に俺、緑風、六六、鈴仙、輝夜、てゐが集まっている。
俺以外の5人の前には紙と鉛筆が置かれている。
そしてこれから・・・
蓮「では、これより第一回TRPGをはじめます。GMは俺が担当させてもらいます。」
そう、TRPGをはじめようとしている。
なぜこうなったのかを軽く説明すると
輝「暇―」→六六のことをうっかり話す→輝「TRPGって?」→説明→輝「そういえば香霖堂に本があったわね・・・。買ってきて。」→買いに行くことに→輝「やってみたいからお願いね。メンバーは集めるわ。そのじーえむっのはお願いね。」
という感じでやることになった。緑風を誘った理由は興味を持っていたからで六六を誘ったのは一応TRPG関係の妖怪だからと言う理由だ。
やった感想を言うと、楽しかった。
ダイス目が普通よりハラハラする展開になったのが大きな理由だな。
これも六六の『物語を面白くする程度の能力(TRPG限定)』のおかげかな?
後日、またやることになったがたまにゲストとして永琳さんと豊姫さんと依姫さんが参加することがある。
というか永琳さんはいいけど、なんであの人たちもいるんだよ!?


―あとがき―

というわけで更新です。
蓮「今回は早かったな。」
前回の続きだし、下書き書かなかったし(笑)
蓮「よくかけたな!?」
あと、新キャラを出したかったのもある。
蓮「また増えたな・・・。というかまだ増えるのかオリキャラ?」
いや、東方でオリキャラ出すのは今回でラスト。
蓮「そうか。で、次回は?」
そうだな・・・。オリジナル異変?でも書くか。
蓮「お、ということはあのキャラが?」
そう。○○ ○○が登場!
蓮「これだけで分かる人いるのか?」
一応、伏線は張ってあるぞ。
蓮「え、いつ?」
前に書いた短編で。
蓮「どれどれ・・・(確認中)・・・・・・分かる人いるか?」
まあ、お楽しみということで。
こんな作者ですけど、これからもよろしくお願いします。
蓮「誤字脱字はTOPページからいける掲示板で頼む。」
それでは次回もこんな駄文ですけどよろしくお願いします。


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2012年05月15日(火) 23:00:42 Modified by kq800




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