NHKの大罪 NHKスペシャル「JAPANデビュー・第一回 アジアの“一等国”」についての情報をまとめるWikiです。

李登輝友の会からの要請文と、NHKの回答です。


公開討論会の開催と登壇の要請

 貴日本放送協会(以下、NHK)が去る四月五日に放送した
「NHKスペシャル シリーズ JAPANデビュー 第一回 アジアの“一等国”」に対し、
本会は四月十日、福地茂雄会長宛に
「日本が一方的に台湾人を弾圧したとするような史観で番組を制作することは、公共放送として許されるべきではない」
として、番組の脚本を作成する上で参考にした書籍など全資料の開示を要望する抗議声明を手交し、
その際、濱崎憲一ディレクターとの面談も要望した。

 これに対して、四月十四日付で、福地会長に代わって当該番組責任者の
河野伸洋エグゼクティブ・プロデューサーより回答があった。
約束を違えず早々に回答をいただいたのはよしとするも、
回答は私どもの期待していたものと大きくかけ離れ、自己弁護に汲々とした不誠実な内容であった。
要望にも応えていない。

 回答では番組の趣旨をいろいろ説明しているが、放送を見た結論として、
反日的と思われる発言だけを取り上げた印象は拭えないが故に抗議声明を出したのであり、
あのような内容では「歴史の事実を共有すること」は到底望めないのは自明の理である。

 現に、取材を受けた台湾の柯徳三氏は
「(NHKには)八田與一のことや、後藤新平のことなどもいろいろ話したのに、そこを全部カットした。
同窓会の改まった席で誰かが火ぶたを切って不満を話した部分だけが放映され、
あたかもあそこにいた人全員が反日的であるかのように宣伝された。
……なぜNHKは私が話したプラスの面を一つも流さなかったのか」
と、自著を出版した版元ホームページにわざわざコメントを寄せている。
これは抗議声明の
「台湾人の証言を都合よく操作し、『反日台湾』を印象付けるためだったのかとしか思えない」
という記述を裏付けるコメントだ。

 また、回答には視聴者から当該番組を支持する声が多数寄せられたというが、
本会には多くの批判的感想が寄せられ、支持する声は一つとしてない。
「週刊新潮」(四月十六日発売)も台湾をよく知る有識者のコメントを多数掲載し、
この番組がいかに事実を歪曲した「超偏向番組」であったか特集を組んだ。
他の有識者からも「こんなNHKに受信料を払う理由がどこにあるのか」
といった批判の声が澎湃として起こっているが、政界にもすでにその偏向ぶりを問題視する動きが出ている。

 ところで、私どもが再び抗議声明を呈したとて、恐らく「回答」は前回と同様の内容となるのは容易に想像がつく。そこで、ここに当該番組を検証する公開討論会の開催を要請する。
この公開討論会はNHKと本会の共催とし、NHKを代表して福地茂雄会長、
番組担当者として河野伸洋氏と濱崎憲一氏に登壇を要請する。
この要請に対する回答期限は四月三十日までとする。

 平成二十一年四月二十四日

日本李登輝友の会 

会 長 小田村四郎
副会長 石井公一郎
    岡崎 久彦
    加瀬 英明
    田久保忠衛
    中西 輝政

日本放送協会
  会長 福地茂雄殿


NHKからの回答文

日本李登輝友の会
会長 小田村四郎様

 貴日本李登輝友の会から日本放送協会会長宛に送られた「公開討論会の開催と登壇の要請」について、
会長に代わって当該番組の責任者として小職が回答させていただきます。

 まず、先日14日付けで貴日本李登輝友の会にお送りした回答について、
「自己弁護に汲々とした不誠実な内容」とされていることをきわめて残念に思います。
「日本が一方的に台湾人を弾圧したとするような史観」で番組を制作していないということを、
あらためて申し上げます。

 番組では、日本が植民地時代に、台湾において鉄道や港湾などの社会的基盤を整えたこと、
樟脳産業が活性化したことなどを取り上げています。
後藤新平につきましても、台湾統治の成果をあげたことを事実を積み上げて紹介しています。

 柯徳三さんについては、その人生に日本統治の二面性が反映されていることを描いています。
ひとつは、同化政策によって、日本人と同じ小学校に通い、中学校に進学することが可能になったことです。
またその後、台北帝国大学医学部に進学したことも伝えています。
一方で、同化政策の後も、台湾人子弟の入学者が制限され、
社会的差別があったという面も、事実にそって伝えています。

 柯さんをはじめ台湾の方々を取材したインタビューは長時間におよびますが、
「台湾人の証言を都合よく操作」していることはなく、
番組はそれぞれの方への取材内容を正確に反映していると考えます。

 番組の反響の中には、台湾の方々の証言に感銘を受け、
日本と台湾との絆を考える契機になったというものも少なくありません。
前回4月9日付けの抗議声明の中に
「差別もあった。この差別について、特に台湾の日本語世代は日本人の前ではあまり語りたがらない一面がある」
とありましたが、こうした面を率直に語ってもらうことが、歴史の事実を共有し、
日本と台湾の絆をさらに深めるきっかけの一つになるのではないでしょうか。
もちろん、台湾が親日的であるという事実は多くの日本人が認識していることであり、
この番組でも伝えています。

 また、番組全体にわたる事実関係や使用している用語については、国内や海外で数多くの研究者を取材し、
確認を重ねています。「事実を歪曲した」とは考えていません。

 今回の文書には、「当該番組を検証する公開討論会の開催を要請する」とありますが、
私たちは番組内容が偏向していたり、事実関係に間違いがあるとは考えていません。
そのため「番組を検証する」必要はないと判断しており、「公開討論会」の要請には応じかねます。

 なお、事実関係などについてご質問があれば、今後も誠意をもって回答する所存です。

 以上、なにとぞご理解よろしくお願いいたします。

 平成21年4月28日

 日本放送協会 ジャパンプロジェクト エグゼクティブ・プロデューサー 

 河野伸洋


日本李登輝友の会HPより転載

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