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バイオハザード RE:2

 バイオ2のリメイクです。単にグラフィックをきれいにしたというレベルのリメイクではなく、(警察署や下水道といった)原作の舞台設定を踏襲しつつも内部の仕様をガラリと変えた大幅なリメイクです。
 7のRE ENGINEを使っておりまして、インタフェースも7風なので、7っぽくリメイクしたバイオ2ですね。7がFPSなのに対して、こっちは4風のTPSですが。
 旧作バイオの系譜に属する2は本気のホラーなので、ホラーへの回帰を目指した7とは非常にマッチしています。とても、こわいです。小学生みたいなことしか言えませんが、とにかく、こわいです。暗い警察署の中を懐中電灯の細い明かりだけを頼りに進まなきゃいけないのはとても心細いです。ゾンビが突然予想外の方向から現れるビックリ演出も豊富ですよ。今作のゾンビはやけにタフなので、倒したと思ったのが生きていて再探索時に襲われ悲鳴を上げるなんてこともよくあります。元祖2にも出てきたタイラントは、(3の追跡者のように)部屋の壁を越えてどこまでもプレイヤーに追いすがってくるので、追われる恐怖、落ち着いていられない恐怖、(サイレントヒル4のような)安全地帯だと思っていた場所が安全ではなくなってしまう恐怖とも戦う必要があります。とにかく、これまでのバイオの「怖がらせ」のアイディアがてんこ盛りになっています。リメイクとは言いつつ、元が20年前のゲームで内容もほぼすっぱり忘れていたので、完全新作の心持ちでできました。
 ただ、ボリュームは薄めですけどね。シナリオは元祖2と同じくレオンとクレアの裏表で4本あるんですが、それぞれ微妙な違いしかないので水増し感は否めません。だって、HARDCOREという最高難易度で一番上のS+ランクをとる際に要求されるクリアタイムが(シナリオによって違いますが)2時間か2時間半なんですよ。元祖2の頃はこれで十分なボリュームだったんでしょうけど、この時代にこの程度でいいのかということは指摘せざるを得ません。それこそボリュームが薄いと言われた7とどっこいどっこいなんです。

 旧作バイオは7の雰囲気と非常にマッチするということが今作で分かったので、他のもどんどんリメイクしてください。バージョン違いやハード違いの同一ソフトをこれでもかと出してくるカプコンの得意分野だと思います。まずは、一度も本格的なリメイクがされていない3とCVとゼロから手をつけてみてください。手垢まみれの1に手を出すのも悪くないと思います。
 今作も好評みたいなので、やるでしょ?

 とはいえボリュームが薄いと困るので、3とCVとゼロ1が全部ワンセットで1本のソフトってことでいいぐらいだと思いますよ。あ、RVもいいかもね。万一カプコンが次の7風リメイクを変に細切れに出してきたら守銭奴と認定します。それでも、買っちゃうとは思うけど。

<その他>
・レオンもクレアもシェリーも顔変わってない? まあ、バイオの人たちは顔も声もコロコロ変わるんですけど。
・クレアもエイダも薄着すぎると思います。グラフィックがリアルになったせいでツッコミどころとして際立ってしまいました。あんな格好で生傷つけたまんま下水道ウロウロしたら変なバイキンが入るよ!
・ゾンビの人種や性別がまんべんない感じになっていたのは、アメリカ向けの配慮だと思います。主要な登場人物は元祖2の頃と変わらず全員白人っぽいんですけどね(エイダは、アジア系には全く見えません)。ゾンビで配慮するだけでええんかなとは思ってしまいました。
・ブラッドがいない!!


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