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「アーカムシリーズ」の完結作です。このシリーズには「ビギンズ」という作品もあるのですが、評判があまりよろしくなく、(そしておそらくはその結果として)PS4版が出ていないので、こちらをやりました。PS Plusコレクションで本編はタダになります。
舞台は「シティ」から更に広くなり、オープンワールドして再現されたゴッサムシティ全域をバットマンで飛び回ることになります。2015年発売の作品なので、さすがにオープンワールドは狭めではありますが、高低差の激しい都市型オープンワールドはとてもよく作れていると思います。
ただ本作には、ヴィランの1人であるスケアクロウが毒ガステロを予告したという設定がある(冒頭でその模様が描かれます)ため、一般市民は全員が避難しており、チンピラと官憲しかオープンワールドにいません。つまりオープンワールドで出会う人物が、都市全体を刑務所にしたという設定の「シティ」とほぼ一緒なわけです。この点については、賛否両論あると思います。スパイダーマンみたいにNPCが街中にいたほうがいいとお思いの方もいるかもしれません。ただ、街中にワル(とそれを追い回す公権力)だけを跋扈させることで、ゴッサムの治安の悪さやバットマンという作品全体に漂うダークで陰鬱な雰囲気がとてもよく演出できているため、私はよく考えられた設定だと思っています。
アクションは、シリーズの伝統を踏襲しています。悪役をヒラリヒラリとかわしながら殴っていく「コンバット」と、銃武装した敵をステルスで倒す「プレデター」の2本柱です。いずれも、バットマンが持っている様々なガジェットの駆使が勝利への近道になります。悪く言えばあまり変わり映えはありませんが、よくできています。バットマンの原作再現度は高いのでしょう。難を言えば、打撃がメインの攻撃技なので少し地味に感じてしまう瞬間があるのも前作たちと同様です。
前作にない要素といえば、バットモービルという武装車両を操縦できるようになったことです。バットモービルは使用頻度がかなり高く、敵戦車との戦闘は3Dのシューティングゲームになります。コンバットやプレデターの難易度が前作たちより抑えられた一方で、モービル関連のアクションの難易度は全体的に高めになっている印象があります。その結果、リトライ等でバットモービルを操作する時間もどんどん増えていきます。この状況を揶揄するのが「モービルマン」という言葉であり、純粋にバットマン本人のアクションを楽しみたい人は前作たちから入った方がいいかもしれません。
明確な難点は、DLCに日本語音声がない(日本語は字幕のみ)ことでしょうか。他方、本編は日本語音声しかありません。DLCのプレイ中は、基本的には英語を聞くことになるわけですが、たまに本編にも収録されていて日本語音声になっている汎用台詞をザコが言うことがあり、日本語と英語がごちゃ混ぜになってしまっています。
あともうひとつ付言するならば、「次に何をするのか」の指示が(量的にも質的にも)かなり大雑把にしか出されないので、「こっからどうすんねん」と途方に暮れる機会が結構あります。もう少し細やかな指示があった方が良かったと思います。
ちなみに本作にはDLCとDLCトロフィーが死ぬほどあります。プラチナをとってもトロフィー全体の取得率が50%にも達しないほどです。チャレンジというシリーズ恒例のおまけ要素もありますが、チャレンジでもやっぱりバットモービル関連(特に戦闘を伴うもの)の難易度が一番高いです。
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舞台は「シティ」から更に広くなり、オープンワールドして再現されたゴッサムシティ全域をバットマンで飛び回ることになります。2015年発売の作品なので、さすがにオープンワールドは狭めではありますが、高低差の激しい都市型オープンワールドはとてもよく作れていると思います。
ただ本作には、ヴィランの1人であるスケアクロウが毒ガステロを予告したという設定がある(冒頭でその模様が描かれます)ため、一般市民は全員が避難しており、チンピラと官憲しかオープンワールドにいません。つまりオープンワールドで出会う人物が、都市全体を刑務所にしたという設定の「シティ」とほぼ一緒なわけです。この点については、賛否両論あると思います。スパイダーマンみたいにNPCが街中にいたほうがいいとお思いの方もいるかもしれません。ただ、街中にワル(とそれを追い回す公権力)だけを跋扈させることで、ゴッサムの治安の悪さやバットマンという作品全体に漂うダークで陰鬱な雰囲気がとてもよく演出できているため、私はよく考えられた設定だと思っています。
アクションは、シリーズの伝統を踏襲しています。悪役をヒラリヒラリとかわしながら殴っていく「コンバット」と、銃武装した敵をステルスで倒す「プレデター」の2本柱です。いずれも、バットマンが持っている様々なガジェットの駆使が勝利への近道になります。悪く言えばあまり変わり映えはありませんが、よくできています。バットマンの原作再現度は高いのでしょう。難を言えば、打撃がメインの攻撃技なので少し地味に感じてしまう瞬間があるのも前作たちと同様です。
前作にない要素といえば、バットモービルという武装車両を操縦できるようになったことです。バットモービルは使用頻度がかなり高く、敵戦車との戦闘は3Dのシューティングゲームになります。コンバットやプレデターの難易度が前作たちより抑えられた一方で、モービル関連のアクションの難易度は全体的に高めになっている印象があります。その結果、リトライ等でバットモービルを操作する時間もどんどん増えていきます。この状況を揶揄するのが「モービルマン」という言葉であり、純粋にバットマン本人のアクションを楽しみたい人は前作たちから入った方がいいかもしれません。
明確な難点は、DLCに日本語音声がない(日本語は字幕のみ)ことでしょうか。他方、本編は日本語音声しかありません。DLCのプレイ中は、基本的には英語を聞くことになるわけですが、たまに本編にも収録されていて日本語音声になっている汎用台詞をザコが言うことがあり、日本語と英語がごちゃ混ぜになってしまっています。
あともうひとつ付言するならば、「次に何をするのか」の指示が(量的にも質的にも)かなり大雑把にしか出されないので、「こっからどうすんねん」と途方に暮れる機会が結構あります。もう少し細やかな指示があった方が良かったと思います。
ちなみに本作にはDLCとDLCトロフィーが死ぬほどあります。プラチナをとってもトロフィー全体の取得率が50%にも達しないほどです。チャレンジというシリーズ恒例のおまけ要素もありますが、チャレンジでもやっぱりバットモービル関連(特に戦闘を伴うもの)の難易度が一番高いです。
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