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バットマン:リターン・トゥ・アーカム

 PS3のアクションゲームである「バットマン アーカム・アサイラム」と、続編の「バットマン:アーカム・シティ」のPS4向けリマスターを1本にまとめた作品です(原作のDLCも全て収録されています)。スパイダーマンからの流れでこちらも良い作品だというのを聞きつけて、やってみました。

 結論としては、おもしろかったです。スパイダーマンもこのゲームの影響をビンビンに受けたんだろうなあ、というのがありありと伝わってきます。
 「アサイラム」は(バットマンファンにはお馴染みらしいですが)「アーカム・アサイラム」という凶悪犯を収容する精神病院をジョーカーとハーレー・クィンが乗っ取り、バットマンがこれを何とかするために奔走するというお話です。「アーカム・アサイラム」は小さな島にいくつかの施設がある構造になっていますが、基本的に次に行くべき場所はゲームから指示があるので、一本道のアクションゲームになっています。
 「シティ」の方は舞台が広くなり、「アーカム・シティ」という街の一区画を丸ごと刑務所にした中をバットマンで飛び回ることになります(といっても実際の広さは昨今のオープンワールドゲームと比較すればかわいいものです。500m四方ぐらいじゃないでしょうか)。

 アクションゲームとしてのシステムは両作とも共通しています。バットマンらしく高いところをビュンビュンと移動しつつ、襲い掛かる敵をひらりひらりとかわしながら殴り倒していくゲームです。バットマンは銃にはウソみたいに弱いので、飛び道具持ちの敵がいるマップではコソコソとしながらステルスキルを繰り返していくことになります。この辺は非常に良くできていて、比較的簡単な操作でみんながバットマンになりきることができます。ボリュームはそんなにありませんが、スタッフの原作愛は随所に溢れており、登場キャラクターの解説等も充実しているので、バットマンファンはもちろんのこと、アクションゲームが好きな人は手を出して損はありません。ストーリーは本作オリジナルですが、まあ洋ゲーらしくあってないようなものなので、あんまり気にしなくていいでしょう。
 もっとも、バットマンのメインの攻撃技が打撃でしかありません。この点はスパイダーマンと共通しています。チャレンジモード等でずっと襲い来る囚人を殴っていると時折砂を噛むような虚しさを覚えるのもスパイダーマンと一緒です。もうちょい攻撃方法のバリエーションやエフェクトの派手さがあったらもっと好きになれたと思います。まあそこは、忠実に原作再現をした結果だと思われますから、どうしようもない部分なのでしょう(私は、バットマンのことはあんまり知りません)。

 本作をやって気付きましたが、バットマンとスパイダーマンってできることがほとんど一緒ですね。
・ヒモを伸ばして高所を移動
・蝶のように舞い蜂のように刺す
 どっちが先に世に出たんでしょうね。敢えて知らないままにしておこうと思います。

 アーカムシリーズはあと「ビギンズ」と「ナイト」があるんですが、やろうかなあ。「ビギンズ」はオンライントロフィーがあるみたいだからなあ。「ナイト」に手を出してみようかなあ。


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