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龍が如く7外伝 名を消した男

 7の裏で桐生ちゃんが何をやっていたかをほぼ同時系列で描いたスピンオフです。ボリュームは龍が如くシリーズにしては少なめ(トロコンも、各種要素のコンプリートが要求されないので、20時間ちょいで可能。コンプリートを目指してもその倍程度の時間で済みます)であり、その分お求めやすいお値段になっております。
 ゲームシステムは7のコマンドRPGではなく、それまでのシリーズ作やJUDGE EYESシリーズのような喧嘩アクションになっています。プレイフィールは、完全に昔の「龍が如く」です。ちなみに私はこのシリーズをずっと追い続けていますが、未だにどう立ち回れば綺麗に勝てるかが分かりません。大抵の場合、回復アイテムをジャブジャブ使いながらごり押していくのが一番早いのですが、それが正解でいいんでしょうかね。死にゲーみたいな「腕さえ磨けばボスのノーダメージ撃破も可能」というバランス調整になっているのかはよく分かりません。死にゲーを山のようにやってきた今の私は、そういう調整のゲームの方が好きになってしまっています。

 そういう感じで、アクションゲーム時代の昔の「龍が如く」が好きだった人は違和感なくプレイできると思います。そうでもないという人が手を出すのは、危険なのでやめておいた方がいいでしょう。いい所も悪い所もほぼそのまんまだからです。

 そして龍が如くシリーズで大事な要素のもうひとつがストーリーになってきますが、本作のストーリーの要素を箇条書きにしておきます。
・「7からシリーズに入った新規勢にも桐生一馬という人物を知ってもらうために本作を作った」というような開発側の話もあるようだが、6以前の過去作のことは知っておいた方が当然に理解しやすい内容ではある。
・特に評判の悪い6と完全に地続きのストーリーになっているため、6のことを思い出したくない人は手を出さない方がいいかもしれない。
・加えてクライマックスシーンの感動は、絶対にシリーズをイチから(せめて、3から)やっていた方が大きくなる。
・終わり方は、続編8とのつながりが意識されたものになっている。

 最後に言っておきますが、ファーストサマーウイカはとても巧かったと思います。その他フェイスモデルも務めた俳優陣の演技には文句ありません。キャバ嬢は、心は及第点で、あいは判断が分かれそう(演技よりも、台詞から伝わってくるキャバ嬢としてのあざとさが分かりやすすぎて、その「営業」の拙さが気になります)だと思いますが、それ以外はヘタでしたね。実写映像になってしまったがゆえにヘタさがより際立ってしまっていました。というかそもそもこれまでのキャバクラと同じくぶつ切りのスキットごとに選択肢を選んでいく会話方式なので、全然自然にしゃべってる感じが出ません。その不自然さも実写映像になったがゆえにより際立っていました。

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