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ノリツッコミ
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ノリツッコミ 
敢えて単独の項目を設けて紹介するようなものでもないのですが、他にスペースがないのでこちらで。ノリツッコミとは、ボケにいったん付き合ってからツッコむというツッコミの一技法です。
例１
敢えて自分でも赤面してしまうほどベッタベタな例にしてみましたが、ＡがＢのボケにいったん付き合ってからツッコんでいるのが分かると思います。これがノリツッコミです。では、ノリツッコミを普通のツッコミと比べたときの利点には何があるでしょうか。この例だと分かりにくいので、別の例を見ましょう。
例２
例３
ええと、例２が普通のツッコミで、例３がノリツッコミです。
ノリツッコミの機能は二つです。まず、�．椒韻�作出したズレが実際にどのようなズレかをより言葉を尽くして説明することができます。これは、補助手段としてのツッコミの機能そのものです。加えて、�∪睫世垢襪海箸砲茲辰董◆崋尊櫃縫椒韻慮世辰討い襪海箸�本当だったらどうなるか」「ボケを止めずに自分もノっている」というズレを新たに作り出すこともできます。
全てのノリツッコミがこの両機能を持っているわけではありません。冒頭に挙げた池袋の例などは、�△竜’修靴�持っていないと考えられます。そして、この�△�ノリツッコミの機能の主要部分です。つまり、ノリツッコミとは、ボケとツッコミの複合技なのです。ノリツッコミの「ノリ」の部分は、ボケです。
ハライチさんの漫才は、「ノリボケ漫才」などとよく言われますが、ノリツッコミとはそもそもボケを含んでいるものなので、澤部さんのやっている「ノリボケ」とはノリツッコミそのものです。ではなぜあれが「ノリツッコミ漫才」と呼ばれず「ノリボケ漫才」と呼ばれるかといえば、漫才全体に占める澤部さんの役割が非常に大きいからです。今までの例を見れば分かる通り、ノリツッコミを行う人の相手は、ポジションとしてはボケです。つまり、オーソドックスなノリツッコミ漫才においては、ボケがボケてくる中で、ツッコミもノリツッコミでボケを入れてくることになります。ところが、ハライチさんの漫才は、本来ボケを行うべき岩井さんの仕事の比重がものすごく小さく、漫才全体におけるボケも澤部さんのノリツッコミによるものが大部分を占めてしまっています。そのために、澤部さんのノリツッコミのボケ部分を大きく見て、「ノリボケ漫才」と呼ばれているだけです（実際澤部さんのノリツッコミは、ツッコミ部分も曖昧であることが結構あります）。岩井さんの呟きも、どんどんズレていっているという意味ではボケだといえます。見たことない人は見てみましょう。
さて、ノリツッコミはボケを新たに付加するものです。なぜ付加するかといえば、ボケが弱いからです。弱いボケの典型例は、すでに何度も使われているワンパターンなやつです。先述の例で結婚式のスピーチという敢えてベタな舞台設定を用意したのは、このことを分かってもらうためです。ボケが提供したボケが弱くて、すべり気味だからこそ、ただツッコむだけで終わらせずに、ノリツッコミの「ノリ」部分で新たにボケを付加するわけです。ゆえにノリツッコミは、ボケがイマイチ受けなかったときにアドリブで入れるという使い方も当然ありえます。ただ、すべり気味である以上、失敗すると余計にひどくすべって、痛い目を見る危険性も高いです。
もっとも、ノリツッコミによって弱いボケにボケを付加するという補助手段も最早新味のある手法ではありません。だからこそ、「ベタなことを敢えてやる（そしてすべる）」というメタなズレを提供するには、もってこいの手段ではあります。
あとは、時間稼ぎになるという利点もあるわけですが、これはあまりに夢がないので深くは触れません。
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例２
例３
ええと、例２が普通のツッコミで、例３がノリツッコミです。
ノリツッコミの機能は二つです。まず、�．椒韻�作出したズレが実際にどのようなズレかをより言葉を尽くして説明することができます。これは、補助手段としてのツッコミの機能そのものです。加えて、�∪睫世垢襪海箸砲茲辰董◆崋尊櫃縫椒韻慮世辰討い襪海箸�本当だったらどうなるか」「ボケを止めずに自分もノっている」というズレを新たに作り出すこともできます。
全てのノリツッコミがこの両機能を持っているわけではありません。冒頭に挙げた池袋の例などは、�△竜’修靴�持っていないと考えられます。そして、この�△�ノリツッコミの機能の主要部分です。つまり、ノリツッコミとは、ボケとツッコミの複合技なのです。ノリツッコミの「ノリ」の部分は、ボケです。
ハライチさんの漫才は、「ノリボケ漫才」などとよく言われますが、ノリツッコミとはそもそもボケを含んでいるものなので、澤部さんのやっている「ノリボケ」とはノリツッコミそのものです。ではなぜあれが「ノリツッコミ漫才」と呼ばれず「ノリボケ漫才」と呼ばれるかといえば、漫才全体に占める澤部さんの役割が非常に大きいからです。今までの例を見れば分かる通り、ノリツッコミを行う人の相手は、ポジションとしてはボケです。つまり、オーソドックスなノリツッコミ漫才においては、ボケがボケてくる中で、ツッコミもノリツッコミでボケを入れてくることになります。ところが、ハライチさんの漫才は、本来ボケを行うべき岩井さんの仕事の比重がものすごく小さく、漫才全体におけるボケも澤部さんのノリツッコミによるものが大部分を占めてしまっています。そのために、澤部さんのノリツッコミのボケ部分を大きく見て、「ノリボケ漫才」と呼ばれているだけです（実際澤部さんのノリツッコミは、ツッコミ部分も曖昧であることが結構あります）。岩井さんの呟きも、どんどんズレていっているという意味ではボケだといえます。見たことない人は見てみましょう。
さて、ノリツッコミはボケを新たに付加するものです。なぜ付加するかといえば、ボケが弱いからです。弱いボケの典型例は、すでに何度も使われているワンパターンなやつです。先述の例で結婚式のスピーチという敢えてベタな舞台設定を用意したのは、このことを分かってもらうためです。ボケが提供したボケが弱くて、すべり気味だからこそ、ただツッコむだけで終わらせずに、ノリツッコミの「ノリ」部分で新たにボケを付加するわけです。ゆえにノリツッコミは、ボケがイマイチ受けなかったときにアドリブで入れるという使い方も当然ありえます。ただ、すべり気味である以上、失敗すると余計にひどくすべって、痛い目を見る危険性も高いです。
もっとも、ノリツッコミによって弱いボケにボケを付加するという補助手段も最早新味のある手法ではありません。だからこそ、「ベタなことを敢えてやる（そしてすべる）」というメタなズレを提供するには、もってこいの手段ではあります。
あとは、時間稼ぎになるという利点もあるわけですが、これはあまりに夢がないので深くは触れません。
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