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人喰いの大鷲トリコ

 ストーリーや設定の考察はしませんよ。
 こうやって作品中に仄めかす要素だけ散りばめておいて全体の説明はしないストーリー作りには、憧れます。私の場合、何かにつけて全部説明しようとしてしまうので。というか、仄めかすだけの作り手ってどういう気持ちなんでしょうね。客に全体を分かってもらえない可能性があるっていうのはいいんでしょうか。いいんでしょうね、多分。

 主人公の少年が、「大鷲」(ゲーム内の世界でそう呼ばれているオリジナルの生物。「巨像」みたいなもん)のトリコと一緒に元いた人里に帰ろうとするというアクションゲームです。

 世界観とか、主な舞台となる「谷」の情景描写とかはよくできていますが、冒険にはトリコのアクションが必須なのに、肝腎のトリコがあまり言うことを聞かないので、ゲームをやっている身としては非常にイライラします。多分わざとそういうゲームデザインにしているのでこれ以上は言いませんが、ゲームとしての没入感を大きく損なうレベルに達していると思います。

 全然言うことを聞かないのが却って可愛いという意見もあるかもしれませんが、私はトリコが可愛いとは思えませんでした。これも個人的な好みのことしか言えないのですが、でかいし、顔が怖い。

 ただまあ、ああいう未知の生物にすでにある別の生物の名前を取り敢えず付けちゃうみたいなネーミングは好きですよ。「巨像」もそうだし、ジラーフを「麒麟」と言っちゃうとか、そういうようなやり方です。

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