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 2016年12月1日放映のアメトーークを見た。テーマは、「WWE芸人」である。

 WWEとは、アメリカのプロレスである。プロレスというのは、マジで戦っているような芝居を行う興業である。台本のある芝居であるため、技の見てくれを派手にすることが志向される。

 演者であるレスラーたちは台本のある芝居をさも台本がないかのように演ずるため、色々とツッコミどころが出てくる。これは、実際にツッコむと笑いの種になる。その点は、WWEも例外ではない。そして今回のアメトーークでもこのツッコミ所が扱われてはいたが、量的には僅かだった。

 むしろ主眼となっていたのは、WWEの派手なパフォーマンスの数々の紹介である。
 ただ、WWEというのは恐らく世界観がものすごく広いため、断片的なパフォーマンスを見せられても全貌がつかみきれずよく分からなかったというのが正直なところである。
 また、個人の好みもあるかもしれないが、筆者は生のWWEより、やっぱり映画のように派手なエフェクトが入っている映像の方が興奮する。今回WWEの試合で相手を6メートル下に落とすパフォーマンスが紹介されていたが、どうにも地味な感じは否めなかった。映画であれば、落ちたときの効果音をもっと派手にするし、6メートルという高さから落ちたときの衝撃を(衝撃波や粉塵などで)もっと視覚的に分かりやすく演出すると思う。
 また、レスラーたちの派手な入場もいくつか紹介されていたが、やはり筆者にはどうにも響かなかった。例えば高所からワイヤーで降りてくるレスラーより、映画みたいに何にもなしにジャンプして着地する方が凄いとは思わないだろうか。
 プロレスも、アクション映画も、「台本のあるバトル」という意味では一緒である。それなら映像をより派手にリアルに作れる映画の方が、筆者は好きなのである。

 今回のアメトーークただただ「WWEは派手でおもしろい」の一本調子だったのだが、筆者は「映画と比べたときにどうなのか」という印象しか持てなかったということである。もっと、アクション映画と比べたときのWWEの良さや強みが分かるような作りにした方が良かったのではなかろうか。もしかしたら、ないからこそ今回のような作りになったのかもしれないが。本当にないのであれば、ツッコミどころを笑う方向でまとめた方が良かったと考える。

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