高橋維新のページ

　2016年3月31日放映のアメトーーク、テーマは「学生時代の友達とコンビ組んでる芸人」だった。

　ひな壇にいたのはNON STYLE・ゴールデンボンバー（の鬼龍院と喜屋武）・千鳥・ジャルジャル・どぶろっくの5組である。
　オンエアは、主には彼らの学生時代のおもしろい話がポツポツと出てくるという内容になっていた。例を挙げれば、NON STYLE井上の眉毛が当時ものすごく太かったとか、大悟が変な恰好をしていたとか、ジャルジャルは当時から地味だったとか、そういう話である。すなわち、学生時代の自分たちの「自虐」が主たる笑いの淵源であったため、「中学イケてない芸人」にも通じる内容であった。
　しかし、そういうことであれば、最初から「中学イケてない芸人」みたいなテーマで自虐に徹すればよい。。何度も言っていることであるが、笑いをとるなら徹底的に何かを貶してバカにすべきなのである。

　今回はテーマ自体からして「学生時代の友達とコンビ組んでる芸人」という何ともニュートラルなものであり、上記のような「貶し」に徹しきれない中途半端なものだった。そのためひな壇から往時のエピソードが語られても、笑いが浮付いていたのである。また逆に、今回のテーマでしかできない笑いはほとんどなかった印象である。仮に今回のテーマでしかできない笑いがあるとすれば、学生時代の芸人たちの関係に軸を置いたものになるだろうが、それでは当時の同級生を中心とする内輪ネタになってしまう。

　テーマを、もっと揉んだ方が良かっただろう。