＜総論＞
1.古舘の参加について
常々述べている通りである。出演者は、人じゃなくて話で選ぶべきである。おもしろい話さえ持っていれば、芸人でなくていい。芸能人ですらなくていい。だから古舘の参戦は、それだけではいいとも悪いとも言えない。
今回の古舘は、まあ普通である。比喩はバンバン出てくるし語彙も豊富だが、言葉選びの偏差値が全体的に高かったのであまりお笑い向きではないなと感じた。
2.その他
何回か前から出場者を常連に絞ってコンパクトにまとめる方向にシフトしてきているようである。コンパクトにまとめるのはいいのだが、やっぱり常連は出涸らし傾向が強いので、無名芸人も含めて広く話を集め、おもしろいものをピックアップして放映していくというやり方が一番いいと思う。端的に言えば、この番組の派生番組である「人志松本の○○な話」でやっていた、「決めてほしい話」である。こっちの方が、今のすべらない話より断然おもしろい。というより、昔のすべらない話よりもおもしろい。
確かに無数の芸人から玉石混淆の話を一つずつ聞いていく作業は大変だとは思うが、そういう愚直な部分の努力をサボっているといいものはできないと思う。売れている芸人を使うのは、ハズレの可能性を低くすることはできるが、裏を返せばキャスティングの部分でスタッフが手を抜いているということなのである。
＜各論＞
四段階評価である。
◎：爆笑
○：声を出して笑った
△：おもしろいとは思ったが声を出しては笑わなかった
×：おもしろくない
ス：スベリ枠としておもしろかった
前半は×の話も多かったが、後半にかけてどんどん良くなっていった印象である。特にここ数回出ていなかった◎が複数出たのはいい傾向である。
兵動� �Song for U.S.A.」：×
「チェッカーズの『Song for U.S.A.』を聞きたくなった」というフリはしっかりあるが、オチが弱い。途中のマッチ（近藤真彦）をマ行で探しているおばさんのくだりが一番おもしろかったのは、どうなんだろうか。
古舘� 崕蕕瓩討離泪薀愁鷦其掘廖А�
古舘本人による実況の再現は流石に堂に入っていたが、それだけである。この話のおもしろいところは「小旗」を「コブタ」と言い間違えたとか、「チャンピオン」を「チャンポン」と言い間違えたとかいうところなのだが、この手の話をするときは大喜利で同じボケを出せるかということを立ち止まって考えて欲しい。
「『小旗』という単語を言い間違えてしまいました。どんなの？」という大喜利のお題が仮にあったとしたら、良心のある芸人は「コブタ」という答えを出すことは恥ずかしくてできないのではないだろうか。
小籔� 崑膾紊凌諭廖А�
月亭八方のファッションセンスがピンと来ない筆者にはよく分からなかったが、大阪の人なら分かるのかもしれない。
松本� 屬召Δ気鵝廖А�
筆者の中では今回のMVSである。
「童謡の歌詞は、よく考えるとおかしい」という松本らしからぬありふれた入り（←フリ）から急転直下で訪れる予想外のオチは非常に優秀である。
ケンコバ� 屮螢奪肇鹹敢挫帖‘８供廖Б�
リットン調査団藤原の人となりが分からないとおもしろさが伝わらない。そもそも売れていない芸人なので、月亭八方以上に分かる人は少ないと思われる。芸人の内輪ネタの域を出ていない。
古舘�◆崗床�修造」：×
松岡の変な人っぷりを笑う話なので、題材として新鮮味がない。
松本�◆崔羌鏃�と劇団ひとりと飲み」：×
飲み会で劇団ひとりのことを指して「ひとりっていいよなあ」と松本と中居がしきりに発言していたが、あとで考えたら誤解を招く表現だったのではないか、という話。劇団ひとりがいたことは冒頭にちょこっと触れられただけで、「ひとりっていいよなあ」のくだりまで結構な間が空くので、この発言の真意が一瞬理解できなかった。もう少し劇団ひとりのことをしつこめにフったほうがいいと思われる。
古舘��「プロレスの打ち上げ」：×
別に笑える話ではない。プロレスラーのケンカが常軌を逸していて、引いてしまう。旅館に迷惑をかけすぎだろう。
宮迫� 嵋紂廖А�
もう少し妹の変人っぷりを紹介するフリを足してほしい。
星田� 屮曄璽爛僉璽謄�ー」：×
嫁の天然が出たくだりが一番おもしろく、そのもう少し後に出てきたオチが霞んでしまっていた。嫁の天然で切っても良かったのではないだろうか。
とはいえ、この話の中で一番おもしろいくだりだったというだけで、客観的に見るとそこまでおもしろいわけでもない。予想できる範囲にとどまっている。
松本��「新幹線グリーン車にて…」：○
新幹線で大仁田とニアミスした話だが、大仁田が登場するたびに「電流爆破」を押して強引に笑いをとれるのが流石である。
ジュニア� 屮侫奪抜簇�と5歳の男の子」：△
岩尾に懐いていた男の子が、初めて岩尾のてっぺんハゲを見た瞬間に態度がガラッと変わったという話。ちょっと岩尾が可哀想になってしまうとともに、子供の残酷さに引いてしまった。
宮川� 岼ダ鈕討気鵝廖А�
何でおもしろいのかは言語化できないがおもしろい。多分、オチで大輔がやっていたちょいモノマネがおもしろいんだろう。
ケンコバ�◆峅礁魅薀ぅ澄失廼�の敵」：△
井戸田から言われたアドバイスがあまりフリとして活きていない感じがしたが、どうだろうか。そうでもないか。まあ、こんなもんだろう。
小籔�◆嵬爾箸�風呂」：◎
血を分けた娘にも毒を吐ける小籔の持ち味がよく出ている。が、だからこそ好みは分かれるような気もする。
古舘�ぁ屮如璽函廖Б�
これはまあ、そんなにおもしろい話ではないが、聞きごたえはある。
古舘�ァ岾惺擦離肇ぅ譴砲董帖廖А�
学校のトイレで用便後、紙の代わりにケツ拭きに使った短パンをトイレに詰まらせた話である。
最後に出てきた用務員さんが古舘の名前を「こだて」と読み間違えていたのが一番おもしろかったが、それでいいんだろうか。
河本� 峅篠�の銭湯にて…」：△
木炭風呂で木炭を拾ったらウンコだったという話。
前の古舘の話からの流れで予想できるオチなのが問題である。河本にとっては最初の話なんだし、何もこのタイミングにブッ込まなくても良かったのではないだろうか。
兵動�◆嵜郡汗�のアイス」：○
新幹線で兵動の隣に座った変人の話だが、少し怖い。変人の域を超えて何らかの疾患を予想させるレベルに達しているため、素直に笑えない。
松本�ぁ嵋務て士更圓療喘罅廖Б�
箸休め。
ジュニア�◆峽觝Ъ哀好圈璽繊廖А�
特に改善点はないが、◎にはならないのでこんなもんだろう。
古舘�Α崔羞兩茵―�性記者」：△(MVS)
古舘がアドリブで質問を入れるとなぜかいっつも回線の調子が悪くなる女性記者への文句。
おもしろいのだが、この女性記者の姿が都合の悪いことにだけ耳が遠くなる爺さん婆さんとかぶる。すなわち笑いの世界では見慣れたキャラクターであるため、奇襲感が少ない。
1.古舘の参加について
常々述べている通りである。出演者は、人じゃなくて話で選ぶべきである。おもしろい話さえ持っていれば、芸人でなくていい。芸能人ですらなくていい。だから古舘の参戦は、それだけではいいとも悪いとも言えない。
今回の古舘は、まあ普通である。比喩はバンバン出てくるし語彙も豊富だが、言葉選びの偏差値が全体的に高かったのであまりお笑い向きではないなと感じた。
2.その他
何回か前から出場者を常連に絞ってコンパクトにまとめる方向にシフトしてきているようである。コンパクトにまとめるのはいいのだが、やっぱり常連は出涸らし傾向が強いので、無名芸人も含めて広く話を集め、おもしろいものをピックアップして放映していくというやり方が一番いいと思う。端的に言えば、この番組の派生番組である「人志松本の○○な話」でやっていた、「決めてほしい話」である。こっちの方が、今のすべらない話より断然おもしろい。というより、昔のすべらない話よりもおもしろい。
確かに無数の芸人から玉石混淆の話を一つずつ聞いていく作業は大変だとは思うが、そういう愚直な部分の努力をサボっているといいものはできないと思う。売れている芸人を使うのは、ハズレの可能性を低くすることはできるが、裏を返せばキャスティングの部分でスタッフが手を抜いているということなのである。
＜各論＞
四段階評価である。
◎：爆笑
○：声を出して笑った
△：おもしろいとは思ったが声を出しては笑わなかった
×：おもしろくない
ス：スベリ枠としておもしろかった
前半は×の話も多かったが、後半にかけてどんどん良くなっていった印象である。特にここ数回出ていなかった◎が複数出たのはいい傾向である。
兵動� �Song for U.S.A.」：×
「チェッカーズの『Song for U.S.A.』を聞きたくなった」というフリはしっかりあるが、オチが弱い。途中のマッチ（近藤真彦）をマ行で探しているおばさんのくだりが一番おもしろかったのは、どうなんだろうか。
古舘� 崕蕕瓩討離泪薀愁鷦其掘廖А�
古舘本人による実況の再現は流石に堂に入っていたが、それだけである。この話のおもしろいところは「小旗」を「コブタ」と言い間違えたとか、「チャンピオン」を「チャンポン」と言い間違えたとかいうところなのだが、この手の話をするときは大喜利で同じボケを出せるかということを立ち止まって考えて欲しい。
「『小旗』という単語を言い間違えてしまいました。どんなの？」という大喜利のお題が仮にあったとしたら、良心のある芸人は「コブタ」という答えを出すことは恥ずかしくてできないのではないだろうか。
小籔� 崑膾紊凌諭廖А�
月亭八方のファッションセンスがピンと来ない筆者にはよく分からなかったが、大阪の人なら分かるのかもしれない。
松本� 屬召Δ気鵝廖А�
筆者の中では今回のMVSである。
「童謡の歌詞は、よく考えるとおかしい」という松本らしからぬありふれた入り（←フリ）から急転直下で訪れる予想外のオチは非常に優秀である。
ケンコバ� 屮螢奪肇鹹敢挫帖‘８供廖Б�
リットン調査団藤原の人となりが分からないとおもしろさが伝わらない。そもそも売れていない芸人なので、月亭八方以上に分かる人は少ないと思われる。芸人の内輪ネタの域を出ていない。
古舘�◆崗床�修造」：×
松岡の変な人っぷりを笑う話なので、題材として新鮮味がない。
松本�◆崔羌鏃�と劇団ひとりと飲み」：×
飲み会で劇団ひとりのことを指して「ひとりっていいよなあ」と松本と中居がしきりに発言していたが、あとで考えたら誤解を招く表現だったのではないか、という話。劇団ひとりがいたことは冒頭にちょこっと触れられただけで、「ひとりっていいよなあ」のくだりまで結構な間が空くので、この発言の真意が一瞬理解できなかった。もう少し劇団ひとりのことをしつこめにフったほうがいいと思われる。
古舘��「プロレスの打ち上げ」：×
別に笑える話ではない。プロレスラーのケンカが常軌を逸していて、引いてしまう。旅館に迷惑をかけすぎだろう。
宮迫� 嵋紂廖А�
もう少し妹の変人っぷりを紹介するフリを足してほしい。
星田� 屮曄璽爛僉璽謄�ー」：×
嫁の天然が出たくだりが一番おもしろく、そのもう少し後に出てきたオチが霞んでしまっていた。嫁の天然で切っても良かったのではないだろうか。
とはいえ、この話の中で一番おもしろいくだりだったというだけで、客観的に見るとそこまでおもしろいわけでもない。予想できる範囲にとどまっている。
松本��「新幹線グリーン車にて…」：○
新幹線で大仁田とニアミスした話だが、大仁田が登場するたびに「電流爆破」を押して強引に笑いをとれるのが流石である。
ジュニア� 屮侫奪抜簇�と5歳の男の子」：△
岩尾に懐いていた男の子が、初めて岩尾のてっぺんハゲを見た瞬間に態度がガラッと変わったという話。ちょっと岩尾が可哀想になってしまうとともに、子供の残酷さに引いてしまった。
宮川� 岼ダ鈕討気鵝廖А�
何でおもしろいのかは言語化できないがおもしろい。多分、オチで大輔がやっていたちょいモノマネがおもしろいんだろう。
ケンコバ�◆峅礁魅薀ぅ澄失廼�の敵」：△
井戸田から言われたアドバイスがあまりフリとして活きていない感じがしたが、どうだろうか。そうでもないか。まあ、こんなもんだろう。
小籔�◆嵬爾箸�風呂」：◎
血を分けた娘にも毒を吐ける小籔の持ち味がよく出ている。が、だからこそ好みは分かれるような気もする。
古舘�ぁ屮如璽函廖Б�
これはまあ、そんなにおもしろい話ではないが、聞きごたえはある。
古舘�ァ岾惺擦離肇ぅ譴砲董帖廖А�
学校のトイレで用便後、紙の代わりにケツ拭きに使った短パンをトイレに詰まらせた話である。
最後に出てきた用務員さんが古舘の名前を「こだて」と読み間違えていたのが一番おもしろかったが、それでいいんだろうか。
河本� 峅篠�の銭湯にて…」：△
木炭風呂で木炭を拾ったらウンコだったという話。
前の古舘の話からの流れで予想できるオチなのが問題である。河本にとっては最初の話なんだし、何もこのタイミングにブッ込まなくても良かったのではないだろうか。
兵動�◆嵜郡汗�のアイス」：○
新幹線で兵動の隣に座った変人の話だが、少し怖い。変人の域を超えて何らかの疾患を予想させるレベルに達しているため、素直に笑えない。
松本�ぁ嵋務て士更圓療喘罅廖Б�
箸休め。
ジュニア�◆峽觝Ъ哀好圈璽繊廖А�
特に改善点はないが、◎にはならないのでこんなもんだろう。
古舘�Α崔羞兩茵―�性記者」：△(MVS)
古舘がアドリブで質問を入れるとなぜかいっつも回線の調子が悪くなる女性記者への文句。
おもしろいのだが、この女性記者の姿が都合の悪いことにだけ耳が遠くなる爺さん婆さんとかぶる。すなわち笑いの世界では見慣れたキャラクターであるため、奇襲感が少ない。
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