※メディアゴンにも掲載されています。
2018年1月2日放映の「池の水ぜんぶ抜く」を見た。新年の、3時間スペシャルを見た。
筆者はこのシリーズを初めて見る。見てみようと思ったのは、「おもしろい」と評判だったからである。
確かに、おもしろい。水を抜くと色々な生き物が出てくる。でかくて大量にいる魚・カメ・カエルの映像のインパクトはものすごい。トカゲやウーパールーパーみたいな変わり種も出てくる。他方で在来種(大抵は外来種より小ぢんまりとしていて可愛らしい)が出てくると、ほっとする。
少し変化球の、動物番組だろう。おもしろい番組ができたうえに外来種駆除にもなって社会貢献もできるとなれば、言うことはないではないか。
筆者が今回のオンエアを見て少し気になったのは、以下の三点である。
1.前フリが長い
2.過去の映像の紹介が長い
3.番組の内容を煽るような演出が少しうるさい
1.の前フリというのは、池を紹介したり、その池で問題になっているようなことを地域住民からインタビューしたりというような内容のものである。3.の「番組の内容を煽るような演出」というのは、「このあとどうなる!?」というテロップやナレーションであったり、「いよいよアリゲーターガーの姿が見える!?」というテロップやナレーションであったりである。
要は、見ているこっちとしてはさっさと池の水を抜いて何が出てくるかを見せて欲しいのである。それが、この番組のメインコンテンツである。上記のような「周縁部」の映像は、最低限でいい。これらが長くなってくると、肝心の「メインコンテンツ」の方に撮れ高がなかったから「周縁部」を増やして尺を埋めようとしているのではないか、煽りのテロップやナレーションで内容のつまらなさを糊塗しようとしているのではないかという邪推が働いてしまう。2.過去の映像も、筆者は全てが初見なので新鮮な気持ちで見ることができたが、繰り返せば番組を追いかけているファンほど突き放してしまうことになるだろう。
この番組は通常放送はしておらず、不定期に特番をやっているだけということのようであるが、その状態を維持した方がいいだろう。人気が出たという理由だけで通常放送をしてしまうと、毎週1時間分の映像を作らなければならなくなるので、ネタ切れに加速度的に近付いていってしまう。今回のオンエアですらすでに前フリや過去映像で尺を稼ぐ兆候が出てきていたので、通常放送の開始による負担増は死を早めるだけである。質を維持するのであれば、いい「ネタ」がとれたときだけに不定期に放映するぐらいのスパンでちょどいいだろう。特にこの番組は、NHKの動物番組と違って動物の様子を長期間にわたって追っているわけでもないので、エサを食べたり繁殖行動に出たりといった動物の「動き」はほとんど映像に納められない。池からその動物が出てきた時のインパクトが全ての出オチのような番組であるため、コイやソウギョやブラックバスやブルーギルといった「よく出る」動物ばかりだとあっという間に飽きが来てしまう。
通常放送化した結果ネタが切れて終了した番組は数えきれないほどある。タチが悪いと、ネタ切れを防ぐためにネタを捏造し始める(その場合も、結局捏造がバレて番組が終わってしまうのだが)。まさかこの番組がやることがないとは思うが、インパクトのある映像を捏造するために事前にコッソリ池に珍しい動物を仕込むようなことは決してやって欲しくない。まあ、捏造をしたくて番組を始める作り手はいないと思うので、環境が彼らを追い込むのである。前述のように、無理せずにおもしろい画が撮れた時にだけ番組をやるということでいいだろう。
<追伸>
使われているBGMにやたらとロボットアニメの楽曲が多かったのは、テレ東だからだろうか。
2018年1月2日放映の「池の水ぜんぶ抜く」を見た。新年の、3時間スペシャルを見た。
筆者はこのシリーズを初めて見る。見てみようと思ったのは、「おもしろい」と評判だったからである。
確かに、おもしろい。水を抜くと色々な生き物が出てくる。でかくて大量にいる魚・カメ・カエルの映像のインパクトはものすごい。トカゲやウーパールーパーみたいな変わり種も出てくる。他方で在来種(大抵は外来種より小ぢんまりとしていて可愛らしい)が出てくると、ほっとする。
少し変化球の、動物番組だろう。おもしろい番組ができたうえに外来種駆除にもなって社会貢献もできるとなれば、言うことはないではないか。
筆者が今回のオンエアを見て少し気になったのは、以下の三点である。
1.前フリが長い
2.過去の映像の紹介が長い
3.番組の内容を煽るような演出が少しうるさい
1.の前フリというのは、池を紹介したり、その池で問題になっているようなことを地域住民からインタビューしたりというような内容のものである。3.の「番組の内容を煽るような演出」というのは、「このあとどうなる!?」というテロップやナレーションであったり、「いよいよアリゲーターガーの姿が見える!?」というテロップやナレーションであったりである。
要は、見ているこっちとしてはさっさと池の水を抜いて何が出てくるかを見せて欲しいのである。それが、この番組のメインコンテンツである。上記のような「周縁部」の映像は、最低限でいい。これらが長くなってくると、肝心の「メインコンテンツ」の方に撮れ高がなかったから「周縁部」を増やして尺を埋めようとしているのではないか、煽りのテロップやナレーションで内容のつまらなさを糊塗しようとしているのではないかという邪推が働いてしまう。2.過去の映像も、筆者は全てが初見なので新鮮な気持ちで見ることができたが、繰り返せば番組を追いかけているファンほど突き放してしまうことになるだろう。
この番組は通常放送はしておらず、不定期に特番をやっているだけということのようであるが、その状態を維持した方がいいだろう。人気が出たという理由だけで通常放送をしてしまうと、毎週1時間分の映像を作らなければならなくなるので、ネタ切れに加速度的に近付いていってしまう。今回のオンエアですらすでに前フリや過去映像で尺を稼ぐ兆候が出てきていたので、通常放送の開始による負担増は死を早めるだけである。質を維持するのであれば、いい「ネタ」がとれたときだけに不定期に放映するぐらいのスパンでちょどいいだろう。特にこの番組は、NHKの動物番組と違って動物の様子を長期間にわたって追っているわけでもないので、エサを食べたり繁殖行動に出たりといった動物の「動き」はほとんど映像に納められない。池からその動物が出てきた時のインパクトが全ての出オチのような番組であるため、コイやソウギョやブラックバスやブルーギルといった「よく出る」動物ばかりだとあっという間に飽きが来てしまう。
通常放送化した結果ネタが切れて終了した番組は数えきれないほどある。タチが悪いと、ネタ切れを防ぐためにネタを捏造し始める(その場合も、結局捏造がバレて番組が終わってしまうのだが)。まさかこの番組がやることがないとは思うが、インパクトのある映像を捏造するために事前にコッソリ池に珍しい動物を仕込むようなことは決してやって欲しくない。まあ、捏造をしたくて番組を始める作り手はいないと思うので、環境が彼らを追い込むのである。前述のように、無理せずにおもしろい画が撮れた時にだけ番組をやるということでいいだろう。
<追伸>
使われているBGMにやたらとロボットアニメの楽曲が多かったのは、テレ東だからだろうか。
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