高橋維新のページ

　2018年10月11日放映のアメトーークを見た。テーマは「相方向上心ない芸人」だった。
　芸人のくせに全然ガツガツしていない人たち（向上心ない芸人）を笑う企画である。ガツガツしていない人は基本的に番組でも「素」を出してくるので、その素を面白がるという意味ではやはり題材になっているのは天然ボケである。
　普段見慣れている芸人たちとはまた違うタイプの天然なので、非常に新鮮でおもしろかった。特にきちんと向上心のある相方とセットで出すことで、「向上心ない芸人」の無気力っぷり・クズっぷりがきちんと際立つ構造にしていたのは良い演出だったろう（「向上心のある相方」がフリにもなるし、彼らがきちんとツッコミも入れていた）。
　「天然ボケは間違い方にパターンがあるので、長いこと同じものを見ていると飽きる」というのは筆者が前々から言っていることである。色々な天然を見つけて世に送り出してきたアメトーークも最近はなかなかヒットが出せていなかったが、そんな中でようやくまた違うタイプの天然を見つけられたことは誇っていいと思う。この分野にはまだまだ眠っている鉱脈があると思うので、もう1回ぐらいは短いスパンでもできるような気がする。特にスーパーマラドーナの田中はもう少し様子を観察したい。