2021年のTHE MANZAIです。
<過去回>
→2020.12.6THE MANZAI2020
→2019.12.8THE MANZAI2019
→2018.12.9THE MANZAI2018
→2017.12.17THE MANZAI 2017
→2016.12.18THE MANZAI 2016
1.アンタッチャブル
エンタの神様かなんかだったと思いますが、コントで同じ設定のネタをやっていた記憶があります。
去年も書きましたが、アンタッチャブルの魅力は、ザキヤマのフラでちょっとしょうもないくらいのボケでもおもしろく見えてしまうことです。そして、明確なソースをここに提示できないのが恐縮ですが、ネタの台本もそこまでカッチリとは決めていないはずです。そのせいでアドリブ感が存分に出るので、「ナチュラルにおかしな人」に見えてくるわけです。
とはいえ「モー娘のCDを万引きした」という設定は、さすがに古臭すぎるのでアップデートした方がいいと思いました。モーニング娘も古いですが、CDはそれ以上に古いです。ここのクダリを変えると「モーニング娘」というグループ名を誤読するボケができなくなりますが、そこにこだわってまで残すほどのもんではないと思いました。代わりはいくらでも思いつくでしょう。
1-2.ビートたけし
恒例のたけしのコントです。オチは分かりきっているのでどうしてもマンネリ感があります。
「今夜も眠れない」の中で見た方がおもしろいのは、上記の点をさんまがきちんとツッコんでくれていたからでしょう。ナイナイだとあんまりちゃんとツッコめません。
2.サンドウィッチマン
なんか、全体的にいつもよりしょうもなかったですよ。
いつもがしょうもなくないというわけではありません。
3.タカアンドトシ
タカが粘ってトシが「言えよ早く」ってツッコんだところはおもしろかったです。
いつぞやのように、タカにはどんどんアドリブでふざけて欲しいです。
4.NON STYLE
岡村の言っていたことがこのコンビに一番効く悪口です。
私の感想はいつもと一緒です。それは、いつもと同じスタイルの漫才をやっていたからです。
5.マヂカルラブリー
矢部さんが楽しそうに見てて楽しそうでした。
6.和牛
かまいたちと同じしょうもない話題で言い合いをする和牛らしい漫才でした。これもかまいたちと一緒ですが、もっとカジュアルにやって欲しいです。
7.ミルクボーイ
コーンフレークフォーマットの漫才でしたが、内海の「知らーん」っていうツッコミはおもしろかったです。
多分、本当に知らないことを言われたうえに、このフォーマットでは見ないタイプのツッコミだったからです。
コーンフレークフォーマットでコーンフレークを超えるものを生み出すには、その手の変化球をどんどん混ぜていくしかないと思います。「知らーん」には可能性を感じたので、頑張ってください。
8.かまいたち
コント漫才ではなく、しょうもない話題で言い合いをするしゃべくり漫才でした。
最近かまいたちのYouTubeチャンネルの動画を何本も立て続けに見たので思えたことではありますが、YouTubeの感じでカジュアルにやって欲しかったです。衣装も、ビシッとしたスーツではなくて、それこそYouTubeで着ているようなカジュアルなものにすべきです。そして、何気ない雑談のような会話の中から自然発生的に今回のネタみたいなやりとりができると、最高だと思います。
逆に言うと、今回のネタは「漫才でござい」と事前に喧伝して上げられたハードルを越えられるほどの内容ではなかったということです。カジュアルにやるとアドリブ感が出るので、こちらのハードルも下がるのです。かまいたちのチャンネルを見ている限り、今回の漫才で山内が演じていたキャラのベースにはおそらく素の山内があるので、カジュアルに始めてもすんなり入れると思います。
爆笑問題にも散々同じことを言ってきましたね。というか、漫才ってそういうもんだと思います。本来、ただの雑談から自然発生するアドリブ感が一番の調味料なのです。
最近その手のものでおもしろいと思ったのは、ナイナイのANNで2人がやっていたカキフライ定食論議です。2人は多分カッチリと台本を決めていくタイプの漫才はできないし、やりたくないのですが、そういうのはできるのです。だから2人とも、紛うことなき芸人なのです。
9.千鳥
このコンビのネタもかまいたちと一緒でした。「テレビ千鳥」みたいなカジュアルさや緩さの中で自然発生的にやってようやくおもしろくなってくる内容だと思いました。
10.テンダラー
たけしはボケの浜本の動きにキレがあると言っていました。確かに止めるべきところをピシッと止められていると思います。私は浜本の顔芸もかなり高レベルだと思っています。
11.霜降り明星
1ボケと1ツッコミで構成される漫才の1小節1小節をひたすらつなげていっただけの漫才でした。私の言う「足し算の漫才」です。この手の漫才は、台本の存在を背後に強く感じさせてしまうので、良くないと思います。
個人的には、粗品には髪を切って欲しいです。
12.銀シャリ
ネタとは直接的な関係はないですが、鰻みたいなボケキャラがテレビで居場所を見付けるのがもう難しい時代になってますねえ。ボケはほぼ全て天然の人たちが担ってますからねえ。
13.パンクブーブー
黒瀬が受け容れられない(という設定の)女性の仕草が、いまいち共感できませんでした。もっと共感できるものを思い付ける力が大喜利力だと思います。
14.ウーマンラッシュアワー
村本がやりたいことをやっているんでしょうからその道を極めていけばいいと思います。毎年あの感じのネタをさせてあげた番組側がすごいと思います。
15.ミキ(プレマスターズ枠)
これまでに見たことがあるミキのネタの中では一番おもしろかったです。「ガーターじゃなくガター」っていう伏線も張られていました。
ただネタの後半に突然入った"Shall we dance?"等々の発言はボケの方向性が違うので、少し面食らいました。本来このネタで亜生が演じていたキャラは「(デートのボウリングもガチに挑むほどの)ボウリングガチ勢」のはずです。そのガチさが生む言動がズレているからこそ、笑いが生まれるのです。"Shall we dance?"はそのキャラクターとは関係ないただの突発的な一般ボケです。たまに変化球を投げることが有効なこともありますが、今回は奏功していませんでした。あれだったら元のガチキャラに根差したボケに統一してくれた方が良かったと思います。
とはいえその判断は難しいんですけどね。多分私も含め、ネタを見た人は変化球がスベってたら「あんなもの要らん。本丸で統一しろ」って言うんでしょうし、本丸のウケがイマイチだったら「もっと変化球がほしい」って言うんだと思います。それくらい無責任なもんです。
ただ私は、できるだけ変化球を入れ込んで欲しいタイプです。今回のミキのはしょうもなかったということでしょう。
16.海原やすよ ともこ
これも毎度のことですが、この2人の強みはアドリブ感なんです。大阪のおばちゃん2人の井戸端会議のような感じが自然と出せているんです。漫才は台本の存在を感じさせたら負けです。
17.博多華丸・大吉
尻の拭き方のクダリに関しては、ちょうど放映日が近かった向上委員会で鈴木もぐらが同じ話をしていました。たまたま被っただけだと思います。
毎度のことですが、華丸のキャラを存分に活かした台本がきちんとできていると思います。華丸のキャラに乗っかった台本が描けているから、華丸も素に近い状態でしゃべることができ、その結果アドリブ感がちゃんと生まれるのです。
18.おぎやはぎ
違和感があるのは、小木と矢作が普段のテレビで見せる毒のあるキャラでやっていないからでしょうね。だから作り物感(=台本感)が出るんです。
19.ナイツ
ナイツのネタを見るたびに思うのが、ナイナイのANNでナイツ風のネタをやっている時の矢部のヘタさです(短い漫才の台本を投稿してナイナイに実際に演じてもらうコーナーが番組内にあります)。あれを聞くと土屋がやっていることが実はすごいことなんだというのが身に染みて分かります。一方塙の演技力はいつまで経っても伸びてきません。「素でボケているアホ」を全然演じ切れていません。そのせいで台本が透けて見えてしまいます。
20.笑い飯
「机のエンジン」は、個人的には今回のOAの中で一番おもしろかったです。「机の円陣」はおもしろくなかったです。
21.とろサーモン
もうハゲもいじれなくなるんでしょうね。個人的にはグダグダの怪談のグダグダさがかなりリアルでおもしろかったので、ハゲのパートを全部カットして欲しいです。そういう時代なんだし渡りに船じゃないですか。
22.中川家
いい意味で言うことありません。
23.爆笑問題
1小節1小節をつなげただけの漫才なんですよねえ。田中のツッコミが入ると太田は「ああそうですか」と言ってすぐ引き下がってしまうので、すごく台本感が出ます。引き下がりが早いと、「太田はウケ狙いでわざとボケただけで、本心から思っていたわけではないんだな」ということが白日の下に晒されるからです。本心でそう思っているなら、田中のツッコミに対する反論ができるはずなんです。あそこでもっと粘って屁理屈をこねれば(=こねるような台本にすれば)かまいたちみたいなしゃべくり漫才ができると思うんですけどねえ。
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1.アンタッチャブル
エンタの神様かなんかだったと思いますが、コントで同じ設定のネタをやっていた記憶があります。
去年も書きましたが、アンタッチャブルの魅力は、ザキヤマのフラでちょっとしょうもないくらいのボケでもおもしろく見えてしまうことです。そして、明確なソースをここに提示できないのが恐縮ですが、ネタの台本もそこまでカッチリとは決めていないはずです。そのせいでアドリブ感が存分に出るので、「ナチュラルにおかしな人」に見えてくるわけです。
とはいえ「モー娘のCDを万引きした」という設定は、さすがに古臭すぎるのでアップデートした方がいいと思いました。モーニング娘も古いですが、CDはそれ以上に古いです。ここのクダリを変えると「モーニング娘」というグループ名を誤読するボケができなくなりますが、そこにこだわってまで残すほどのもんではないと思いました。代わりはいくらでも思いつくでしょう。
1-2.ビートたけし
恒例のたけしのコントです。オチは分かりきっているのでどうしてもマンネリ感があります。
「今夜も眠れない」の中で見た方がおもしろいのは、上記の点をさんまがきちんとツッコんでくれていたからでしょう。ナイナイだとあんまりちゃんとツッコめません。
2.サンドウィッチマン
なんか、全体的にいつもよりしょうもなかったですよ。
いつもがしょうもなくないというわけではありません。
3.タカアンドトシ
タカが粘ってトシが「言えよ早く」ってツッコんだところはおもしろかったです。
いつぞやのように、タカにはどんどんアドリブでふざけて欲しいです。
4.NON STYLE
岡村の言っていたことがこのコンビに一番効く悪口です。
私の感想はいつもと一緒です。それは、いつもと同じスタイルの漫才をやっていたからです。
5.マヂカルラブリー
矢部さんが楽しそうに見てて楽しそうでした。
6.和牛
かまいたちと同じしょうもない話題で言い合いをする和牛らしい漫才でした。これもかまいたちと一緒ですが、もっとカジュアルにやって欲しいです。
7.ミルクボーイ
コーンフレークフォーマットの漫才でしたが、内海の「知らーん」っていうツッコミはおもしろかったです。
多分、本当に知らないことを言われたうえに、このフォーマットでは見ないタイプのツッコミだったからです。
コーンフレークフォーマットでコーンフレークを超えるものを生み出すには、その手の変化球をどんどん混ぜていくしかないと思います。「知らーん」には可能性を感じたので、頑張ってください。
8.かまいたち
コント漫才ではなく、しょうもない話題で言い合いをするしゃべくり漫才でした。
最近かまいたちのYouTubeチャンネルの動画を何本も立て続けに見たので思えたことではありますが、YouTubeの感じでカジュアルにやって欲しかったです。衣装も、ビシッとしたスーツではなくて、それこそYouTubeで着ているようなカジュアルなものにすべきです。そして、何気ない雑談のような会話の中から自然発生的に今回のネタみたいなやりとりができると、最高だと思います。
逆に言うと、今回のネタは「漫才でござい」と事前に喧伝して上げられたハードルを越えられるほどの内容ではなかったということです。カジュアルにやるとアドリブ感が出るので、こちらのハードルも下がるのです。かまいたちのチャンネルを見ている限り、今回の漫才で山内が演じていたキャラのベースにはおそらく素の山内があるので、カジュアルに始めてもすんなり入れると思います。
爆笑問題にも散々同じことを言ってきましたね。というか、漫才ってそういうもんだと思います。本来、ただの雑談から自然発生するアドリブ感が一番の調味料なのです。
最近その手のものでおもしろいと思ったのは、ナイナイのANNで2人がやっていたカキフライ定食論議です。2人は多分カッチリと台本を決めていくタイプの漫才はできないし、やりたくないのですが、そういうのはできるのです。だから2人とも、紛うことなき芸人なのです。
9.千鳥
このコンビのネタもかまいたちと一緒でした。「テレビ千鳥」みたいなカジュアルさや緩さの中で自然発生的にやってようやくおもしろくなってくる内容だと思いました。
10.テンダラー
たけしはボケの浜本の動きにキレがあると言っていました。確かに止めるべきところをピシッと止められていると思います。私は浜本の顔芸もかなり高レベルだと思っています。
11.霜降り明星
1ボケと1ツッコミで構成される漫才の1小節1小節をひたすらつなげていっただけの漫才でした。私の言う「足し算の漫才」です。この手の漫才は、台本の存在を背後に強く感じさせてしまうので、良くないと思います。
個人的には、粗品には髪を切って欲しいです。
12.銀シャリ
ネタとは直接的な関係はないですが、鰻みたいなボケキャラがテレビで居場所を見付けるのがもう難しい時代になってますねえ。ボケはほぼ全て天然の人たちが担ってますからねえ。
13.パンクブーブー
黒瀬が受け容れられない(という設定の)女性の仕草が、いまいち共感できませんでした。もっと共感できるものを思い付ける力が大喜利力だと思います。
14.ウーマンラッシュアワー
村本がやりたいことをやっているんでしょうからその道を極めていけばいいと思います。毎年あの感じのネタをさせてあげた番組側がすごいと思います。
15.ミキ(プレマスターズ枠)
これまでに見たことがあるミキのネタの中では一番おもしろかったです。「ガーターじゃなくガター」っていう伏線も張られていました。
ただネタの後半に突然入った"Shall we dance?"等々の発言はボケの方向性が違うので、少し面食らいました。本来このネタで亜生が演じていたキャラは「(デートのボウリングもガチに挑むほどの)ボウリングガチ勢」のはずです。そのガチさが生む言動がズレているからこそ、笑いが生まれるのです。"Shall we dance?"はそのキャラクターとは関係ないただの突発的な一般ボケです。たまに変化球を投げることが有効なこともありますが、今回は奏功していませんでした。あれだったら元のガチキャラに根差したボケに統一してくれた方が良かったと思います。
とはいえその判断は難しいんですけどね。多分私も含め、ネタを見た人は変化球がスベってたら「あんなもの要らん。本丸で統一しろ」って言うんでしょうし、本丸のウケがイマイチだったら「もっと変化球がほしい」って言うんだと思います。それくらい無責任なもんです。
ただ私は、できるだけ変化球を入れ込んで欲しいタイプです。今回のミキのはしょうもなかったということでしょう。
16.海原やすよ ともこ
これも毎度のことですが、この2人の強みはアドリブ感なんです。大阪のおばちゃん2人の井戸端会議のような感じが自然と出せているんです。漫才は台本の存在を感じさせたら負けです。
17.博多華丸・大吉
尻の拭き方のクダリに関しては、ちょうど放映日が近かった向上委員会で鈴木もぐらが同じ話をしていました。たまたま被っただけだと思います。
毎度のことですが、華丸のキャラを存分に活かした台本がきちんとできていると思います。華丸のキャラに乗っかった台本が描けているから、華丸も素に近い状態でしゃべることができ、その結果アドリブ感がちゃんと生まれるのです。
18.おぎやはぎ
違和感があるのは、小木と矢作が普段のテレビで見せる毒のあるキャラでやっていないからでしょうね。だから作り物感(=台本感)が出るんです。
19.ナイツ
ナイツのネタを見るたびに思うのが、ナイナイのANNでナイツ風のネタをやっている時の矢部のヘタさです(短い漫才の台本を投稿してナイナイに実際に演じてもらうコーナーが番組内にあります)。あれを聞くと土屋がやっていることが実はすごいことなんだというのが身に染みて分かります。一方塙の演技力はいつまで経っても伸びてきません。「素でボケているアホ」を全然演じ切れていません。そのせいで台本が透けて見えてしまいます。
20.笑い飯
「机のエンジン」は、個人的には今回のOAの中で一番おもしろかったです。「机の円陣」はおもしろくなかったです。
21.とろサーモン
もうハゲもいじれなくなるんでしょうね。個人的にはグダグダの怪談のグダグダさがかなりリアルでおもしろかったので、ハゲのパートを全部カットして欲しいです。そういう時代なんだし渡りに船じゃないですか。
22.中川家
いい意味で言うことありません。
23.爆笑問題
1小節1小節をつなげただけの漫才なんですよねえ。田中のツッコミが入ると太田は「ああそうですか」と言ってすぐ引き下がってしまうので、すごく台本感が出ます。引き下がりが早いと、「太田はウケ狙いでわざとボケただけで、本心から思っていたわけではないんだな」ということが白日の下に晒されるからです。本心でそう思っているなら、田中のツッコミに対する反論ができるはずなんです。あそこでもっと粘って屁理屈をこねれば(=こねるような台本にすれば)かまいたちみたいなしゃべくり漫才ができると思うんですけどねえ。
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