当wikiは、高橋維新がこれまでに書いた/描いたものを格納する場です。

 2022年7月19日放映のアメトーークを見ました。今回は「ダチョウ倶楽部を考えよう」というSP企画でした。

 2時間スペシャルのうち1時間25分くらいはアメトーークの過去回も含めたダチョウ倶楽部の過去の出演作のアーカイブ映像でした。
 過去の映像をまとめて見て改めて思いましたが、やっぱりダチョウ倶楽部は、(この番組が散々そう扱ってきたように)肥後の天然・ジモンの変人・上島のポンコツが出た時、すなわち本人たちが笑わせようとしていない時(=私の定義する「天然」が出た時)が一番おもしろいです。逆に本人たちが笑わせようとしてやるネタは、今回のOAの後半で披露した熱湯風呂やおでんといったリアクション芸も含めて、作り物感がかなり強く漂って笑えませんでした。まだ作り込んだ笑いが施行されていた90年代の映像も右に同じでした。これはひとえに、3人とも芝居がヘタだからという理由もあると思います。やっぱり作り手もお客さんも、ボケは作りものより天然ものの方がおもしろいということに気が付いてしまったのです。

 それはともかくとして、OAでは上島の悲報のことには一切触れられていませんでした。私はそこ(特に上島がなぜ先般の決断に至ったかという理由の部分)が一番知りたかったのであり、多くの視聴者も多かれ少なかれ同じような期待を持っていたとは思いますが、番組はそれに応えてはくれませんでした。その情報を教えてくれそうなタイミング(なおかつタイトル)でのOAだったので、それで視聴者を釣るのは若干卑怯だなあとは思いました。とはいえ今のテレビでその手の極めてプライベートな情報を扱うのはもうダメだということなんだと思います。これは、時間だけが解決してくれる問題です。時間がものすごく経てば、不謹慎な話ではなくなります。いま織田信長の死の真相を追究するテレビ番組を放映したとしても、誰も不謹慎だとは言わないでしょう。それは織田信長が死んでから(長い)時間が経過したからです。不謹慎でなくなる理由はその一つだけだと私は思っています。
 上島の先般の決断も遠慮なくイジれるような状態が訪れれば、最も健全だと私は思っています。上島本人は、そういうキツいイジられ方をこれまでもしてきたし、それをされてこそ輝く人間だからです。

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