2025年のTHE SECONDです。
<一回戦>
1.ツートライブ
メインのネタは、無茶苦茶なジビエ料理店が題材にしていました。そのジビエ料理店の個々の無茶苦茶ポイントがボケになっていたのですが、ボケの周平魂がその店の内容を語るという間接化された形でボケを披露していました。このネタの場合、ボケが店主を、ツッコミが訪問客を演じて、コント漫才のように披露する形式も考えられると思いますが、そうはしていなかったということです。
ネタの中で語られていたジビエ料理店はやっていることが無茶苦茶なので、十中八九現実には存在しません。存在するなら、実際にカメラを入れた方がおもしろいものが撮れるはずです。ただ、周平魂がそんな店のことを実在するかのように語るので、どうしてもお寒い空気から逃れることができませんでした。前述のようにコント漫才としてやった方が、まだネタの中で語れる嘘に乗っかりやすかったと思います。1段階間接化をしたことで、嘘っぽさが増してしまっていたのです。2人の演技力が物足りなかったというのも一因としてあると思います。もっと演技力のあるサンドウィッチマンがコント漫才の形式でやったら、もう少しおもしろくなるのではないかと思いました。
あとツッコミのたかのりは終始笑っていたので、松本だったら嫌がるんじゃないかなと思いました。私は、好みの問題だと思います。ツッコミ役がボケ役のボケに時折笑いを堪えきれずに笑い出すと、見ている方としてはツッコミに誘われて笑いやすくなると思うので、メリットもある演出です。当然やりすぎはよくありませんが、今回のツートライブのネタでは適正な範囲に収まっていたと思います。
2.モンスターエンジン
鉄工所に取引先から電話がかかってくるという内容のネタでした。この電話が「本題」なのですが、ボケの西森が色々やるせいでなかなか本題に行けないという構造の漫才になっていました。この「なかなか本題まで話が進まない(=というより、本題に入ってしまったらネタが終わってしまう)」という点と、「ボケの方が消費カロリーが多そう」という点が、NON STYLEの漫才に似ているなあと思いました。
ゆえに、(石田みたいな)元気いっぱいで若く見えるキャラクターの方が向いています。西森の白髪は、黒く染めてくれた方がこちらも気持ちよく笑えるというものです。本人がこだわっているならどうしようもないところではありますが、小さな町工場にメインの取引先から取引停止の電話がかかってくるというネタの設定も相俟って、白髪の西森が『ナニワ金融道』でひどい目に遭うおっさん社長に見えて、哀愁の方が強くなって笑いにくくなってしまっていました。
演技力は2人とも問題ありませんが、西森は若干滑舌が悪くて台詞が聞き取りにくかったです。鉄工所内の専門的な会話は、「きちんと聞き取れるけど内容が一切分からない」という状態になれた方が気持ちよく笑えるはずです。
3.マシンガンズ
滝沢は終始滑舌が怪しかったです。1回完全にスベった瞬間がありましたが、それも滝沢の滑舌が怪しすぎて何を言ったかが分からなかったからでした。でも西堀はスベったことをツッコんで笑いにできていましたし、徹頭徹尾フワフワ漂っていた滝沢を受け止め、その都度(おそらくアドリブで)対応して笑いに変えることができていました。滝沢がネタ中に時計らしきものを見たこともきちんと後でツッコんでいました。一番最後のクダリは、西堀が笑ってしまったせいでグダグダになっていたのですが、それでも力業で観客の笑いをとれていました(西堀が笑うことも事前に台本で決めていたのかもしれませんが、私にはそうは見えなかったです)。こういうアドリブ感が漫才の醍醐味だとは思います。
事前に用意していた(であろう)ネタは、おととし披露したものと同じく日常生活の不満にツッコミを入れていくという内容でしたが、そっちより2人のアドリブの方がおもしろかったです。でも、それでいいのです。
4.はりけ〜んず
漫才は、彼らのエピソードトークをつなげて尺を埋めたものでした。彼らが持っているエピソードトークの中の最高傑作を集めたんだろうなあというのが伝わってきました。故に、他のネタでこれよりおもしろいものがあるのかなあということが心配になりました。
エピソードトークなので、基本的にそれだけで完結しているものが多く、ピンでも笑いはとれるだろうなあと思いました。すなわち、漫才形式でやる意味があまり伝わってこなかったということです。こういうネタだと、賞レースで上には行けません。
ちなみに主にしゃべっていたのは向かって左の前田でしたが、声質が若干うるさいかなあと感じました。あと顔がベテランなのにうるささが若手のようなので、見た目とネタの雰囲気が合っていませんでした。このへんが、売れない原因かなあと思いました。
5.囲碁将棋
「免許証を使わずにコンビニでビールを買うために如何に自分が大人であることを証明するか」という大喜利がネタの核になっていました。この点は根建も途中でツッコんでいました。ただそれだけではなく、後半で登場した警官に同じことをやったり(=前半のコンビニ店員に対する対応が伏線になっているということです)、序盤で「老害にはなりたくない」と言っておきながら怒鳴ったり(=これも序盤を伏線にしたクダリであるうえに、感情を爆発させることで単純な大喜利の積み重ねに見えたネタに変化をもたらしています)といった視聴者を飽きさせない工夫が随所にありました。良いネタだったと思います。
惜しむらくは、「自分が囲碁将棋の文田であると証明する(=吉本のプロフィールページやWikipediaなんかを見せる)」といういの一番に思い付く手段については一切触れられずに終わったことですかね。ここは、軽く触れるだけでもいいので処理して欲しかったところです。あと「もういいよ」と言う直前に根建が急に真顔に戻ったので、漫才で展開されたフィクションの世界観から一気に現実に引き戻されて若干乗り物酔いになりそうになりました。もう少し、グラデーションをつけてくれるとなお良かったと思います。
6.吉田たち
ネタ自体は、ボケのこうへいがおかしな言説に固執してこれを力説するというブラマヨやチュートリアルみたいな傾向のものでした。
そして、非常に出来は良かったです。双子の漫才師なのですが、同じ双子漫才師であるダイタクが去年のM-1で披露していたネタと比較すると際立って優れていました。双子であることを武器にしつつも、それに頼りきらずに他の大喜利ができるところも見せていましたし、双子関係の大喜利も、「双子だったから起きたおもしろエピソード」だけではなく、「双子だったらこうなったらおかしい」とか「双子であることを利用してはいるがどう考えてもアホのやることである」というような深いところまで思考されていました。こうへいに吉田や徳井みたいな(笑えるレベルの)奇人感が出せればもっと化けると思います。令和ロマンのくるまも参考になると思います。
7.金属バット
おととし・去年と指摘した問題が直っていません。ツッコミの友保の演技力は向上していると思いますが、ボケの小林に一向に改善が見られません。小林はかなり狂気的なボケを言う役回りです。友保が直接的に「狂っている」言葉を使ってツッコミを入れるので、このネタでは狂気を演じる仕事なのは間違いないはずです。でも全体的に棒読みなので、無理矢理嘘をついている人にしか見えません。
大喜利はちゃんとしているし前後での伏線めいたクダリ(ヤクルトとかジョアとかです)もきちんと入れ込まれていたので、この演技力の無さが非常に勿体ないです。
8.ザ・ぼんち
一回戦のネタでは一番おもしろかったです。
やっていることは全盛期から変わっていません。おさむちゃんがアドリブ強めでかなり自由に暴れまわり(後輩で近いのはちゅうえいや岩橋でしょうか)、まさとがそれを優しく注意するんです。老人があんな暴れ方をすると笑いよりも心配が勝つのが普通ですが、おさむちゃんという唯一無二のキャラクターにはそれを吹き飛ばす強烈さがあります。実際のところ大喜利も何もあったもんではなく、おさむちゃんの言動は全体的にしょうもなくて、口跡もはっきりしないので頻繁に何を言っているのか分からなくなるのですが、しつこく繰り返されて話が全然前に進まないのを見ているとおもしろくなってくるんです。それはひとえに、おさむちゃんの暴れ方のアドリブが強いからです。アドリブでやられるとこちらも意表を突かれ、笑いが生まれやすくなるのです。私が大悟がいつだかのTHE MANZAIで「おぬし〜」ばかりを連発していた漫才を思い出しました。
<準決勝>
1.はりけ〜んず
一回戦と同じくエピソードトークを積み重ねていく漫才でした。ゆえに途中で観客の笑い声がない時間が長かったです。最後の大オチがウケなかったのも、それまでありそうなエピソードトークをずっと話していたのに、急に嘘くさくなったからでしょう。
2.ツートライブ
一回戦と同じく間接化された漫才でした。富澤が丁一を実際に演じたらどうなるかなあと思って聞いていました。あと、ツッコミのたかのりの演技力がさほどでもないことに気が付いてしまいました。伊達の地に足が付いたツッコミだったらどうなるだろうなあと考えていました。
一回戦のネタを伏線にしていたクダリがあったところは、素直に良かったです。
3.金属バット
問題はずっと変わっていません。小林がクラスの一軍に交じって無理してちょけている小学生にしか見えません。狂気的な大喜利だけでなくきちんと毒のある普通の大喜利もできているだけに、勿体ないです。
4.囲碁将棋
おととしの記事・去年でも同じことを書いていましたが、根建は手の動きを入れながら言うツッコミが全部わざとらしくてクサいです。
命名をめぐる大喜利はそれなりにできていたんじゃないですかね。
<決勝>
1.囲碁将棋
前半のクダリを丸々フリにして後半に一息に伏線として回収する漫才になっていました。そのため前半は(前の2本と異なり)根建がボケに回るクダリも結構見受けられました。ただ前半は基本的にしょうもなく(母親が顔にタトゥーを入れていたとか丸坊主にしたとかは、大喜利のレベルとしてはかなり低空飛行です)、フリとしての役割しかなかった(=それ単独でそこまでおもしろいものではなかった)のが惜しかったです。あと前半に張られた伏線が「機転が利く」とか「優しい」とか「男らしい」とか抽象的でどうにでも理屈のつけようのあるものばかりで、回収されてもあまり気持ち良くなりませんでした。でもまあ、2人の喧嘩は流石漫才師という感じでした。
2.ツートライブ
前2本のような間接化コント漫才ではなく、芸能人のゴシップを語るというネタでした。その芸能人が最初はイニシャルで語られるので、どういう展開になるかと若干期待させられるのですが、蓋を開けてみれば「聞いたこともない名前だった」という使い古されたボケで、一番期待外れのネタになってしまいました。
<一回戦>
1.ツートライブ
メインのネタは、無茶苦茶なジビエ料理店が題材にしていました。そのジビエ料理店の個々の無茶苦茶ポイントがボケになっていたのですが、ボケの周平魂がその店の内容を語るという間接化された形でボケを披露していました。このネタの場合、ボケが店主を、ツッコミが訪問客を演じて、コント漫才のように披露する形式も考えられると思いますが、そうはしていなかったということです。
ネタの中で語られていたジビエ料理店はやっていることが無茶苦茶なので、十中八九現実には存在しません。存在するなら、実際にカメラを入れた方がおもしろいものが撮れるはずです。ただ、周平魂がそんな店のことを実在するかのように語るので、どうしてもお寒い空気から逃れることができませんでした。前述のようにコント漫才としてやった方が、まだネタの中で語れる嘘に乗っかりやすかったと思います。1段階間接化をしたことで、嘘っぽさが増してしまっていたのです。2人の演技力が物足りなかったというのも一因としてあると思います。もっと演技力のあるサンドウィッチマンがコント漫才の形式でやったら、もう少しおもしろくなるのではないかと思いました。
あとツッコミのたかのりは終始笑っていたので、松本だったら嫌がるんじゃないかなと思いました。私は、好みの問題だと思います。ツッコミ役がボケ役のボケに時折笑いを堪えきれずに笑い出すと、見ている方としてはツッコミに誘われて笑いやすくなると思うので、メリットもある演出です。当然やりすぎはよくありませんが、今回のツートライブのネタでは適正な範囲に収まっていたと思います。
2.モンスターエンジン
鉄工所に取引先から電話がかかってくるという内容のネタでした。この電話が「本題」なのですが、ボケの西森が色々やるせいでなかなか本題に行けないという構造の漫才になっていました。この「なかなか本題まで話が進まない(=というより、本題に入ってしまったらネタが終わってしまう)」という点と、「ボケの方が消費カロリーが多そう」という点が、NON STYLEの漫才に似ているなあと思いました。
ゆえに、(石田みたいな)元気いっぱいで若く見えるキャラクターの方が向いています。西森の白髪は、黒く染めてくれた方がこちらも気持ちよく笑えるというものです。本人がこだわっているならどうしようもないところではありますが、小さな町工場にメインの取引先から取引停止の電話がかかってくるというネタの設定も相俟って、白髪の西森が『ナニワ金融道』でひどい目に遭うおっさん社長に見えて、哀愁の方が強くなって笑いにくくなってしまっていました。
演技力は2人とも問題ありませんが、西森は若干滑舌が悪くて台詞が聞き取りにくかったです。鉄工所内の専門的な会話は、「きちんと聞き取れるけど内容が一切分からない」という状態になれた方が気持ちよく笑えるはずです。
3.マシンガンズ
滝沢は終始滑舌が怪しかったです。1回完全にスベった瞬間がありましたが、それも滝沢の滑舌が怪しすぎて何を言ったかが分からなかったからでした。でも西堀はスベったことをツッコんで笑いにできていましたし、徹頭徹尾フワフワ漂っていた滝沢を受け止め、その都度(おそらくアドリブで)対応して笑いに変えることができていました。滝沢がネタ中に時計らしきものを見たこともきちんと後でツッコんでいました。一番最後のクダリは、西堀が笑ってしまったせいでグダグダになっていたのですが、それでも力業で観客の笑いをとれていました(西堀が笑うことも事前に台本で決めていたのかもしれませんが、私にはそうは見えなかったです)。こういうアドリブ感が漫才の醍醐味だとは思います。
事前に用意していた(であろう)ネタは、おととし披露したものと同じく日常生活の不満にツッコミを入れていくという内容でしたが、そっちより2人のアドリブの方がおもしろかったです。でも、それでいいのです。
4.はりけ〜んず
漫才は、彼らのエピソードトークをつなげて尺を埋めたものでした。彼らが持っているエピソードトークの中の最高傑作を集めたんだろうなあというのが伝わってきました。故に、他のネタでこれよりおもしろいものがあるのかなあということが心配になりました。
エピソードトークなので、基本的にそれだけで完結しているものが多く、ピンでも笑いはとれるだろうなあと思いました。すなわち、漫才形式でやる意味があまり伝わってこなかったということです。こういうネタだと、賞レースで上には行けません。
ちなみに主にしゃべっていたのは向かって左の前田でしたが、声質が若干うるさいかなあと感じました。あと顔がベテランなのにうるささが若手のようなので、見た目とネタの雰囲気が合っていませんでした。このへんが、売れない原因かなあと思いました。
5.囲碁将棋
「免許証を使わずにコンビニでビールを買うために如何に自分が大人であることを証明するか」という大喜利がネタの核になっていました。この点は根建も途中でツッコんでいました。ただそれだけではなく、後半で登場した警官に同じことをやったり(=前半のコンビニ店員に対する対応が伏線になっているということです)、序盤で「老害にはなりたくない」と言っておきながら怒鳴ったり(=これも序盤を伏線にしたクダリであるうえに、感情を爆発させることで単純な大喜利の積み重ねに見えたネタに変化をもたらしています)といった視聴者を飽きさせない工夫が随所にありました。良いネタだったと思います。
惜しむらくは、「自分が囲碁将棋の文田であると証明する(=吉本のプロフィールページやWikipediaなんかを見せる)」といういの一番に思い付く手段については一切触れられずに終わったことですかね。ここは、軽く触れるだけでもいいので処理して欲しかったところです。あと「もういいよ」と言う直前に根建が急に真顔に戻ったので、漫才で展開されたフィクションの世界観から一気に現実に引き戻されて若干乗り物酔いになりそうになりました。もう少し、グラデーションをつけてくれるとなお良かったと思います。
6.吉田たち
ネタ自体は、ボケのこうへいがおかしな言説に固執してこれを力説するというブラマヨやチュートリアルみたいな傾向のものでした。
そして、非常に出来は良かったです。双子の漫才師なのですが、同じ双子漫才師であるダイタクが去年のM-1で披露していたネタと比較すると際立って優れていました。双子であることを武器にしつつも、それに頼りきらずに他の大喜利ができるところも見せていましたし、双子関係の大喜利も、「双子だったから起きたおもしろエピソード」だけではなく、「双子だったらこうなったらおかしい」とか「双子であることを利用してはいるがどう考えてもアホのやることである」というような深いところまで思考されていました。こうへいに吉田や徳井みたいな(笑えるレベルの)奇人感が出せればもっと化けると思います。令和ロマンのくるまも参考になると思います。
7.金属バット
おととし・去年と指摘した問題が直っていません。ツッコミの友保の演技力は向上していると思いますが、ボケの小林に一向に改善が見られません。小林はかなり狂気的なボケを言う役回りです。友保が直接的に「狂っている」言葉を使ってツッコミを入れるので、このネタでは狂気を演じる仕事なのは間違いないはずです。でも全体的に棒読みなので、無理矢理嘘をついている人にしか見えません。
大喜利はちゃんとしているし前後での伏線めいたクダリ(ヤクルトとかジョアとかです)もきちんと入れ込まれていたので、この演技力の無さが非常に勿体ないです。
8.ザ・ぼんち
一回戦のネタでは一番おもしろかったです。
やっていることは全盛期から変わっていません。おさむちゃんがアドリブ強めでかなり自由に暴れまわり(後輩で近いのはちゅうえいや岩橋でしょうか)、まさとがそれを優しく注意するんです。老人があんな暴れ方をすると笑いよりも心配が勝つのが普通ですが、おさむちゃんという唯一無二のキャラクターにはそれを吹き飛ばす強烈さがあります。実際のところ大喜利も何もあったもんではなく、おさむちゃんの言動は全体的にしょうもなくて、口跡もはっきりしないので頻繁に何を言っているのか分からなくなるのですが、しつこく繰り返されて話が全然前に進まないのを見ているとおもしろくなってくるんです。それはひとえに、おさむちゃんの暴れ方のアドリブが強いからです。アドリブでやられるとこちらも意表を突かれ、笑いが生まれやすくなるのです。私が大悟がいつだかのTHE MANZAIで「おぬし〜」ばかりを連発していた漫才を思い出しました。
<準決勝>
1.はりけ〜んず
一回戦と同じくエピソードトークを積み重ねていく漫才でした。ゆえに途中で観客の笑い声がない時間が長かったです。最後の大オチがウケなかったのも、それまでありそうなエピソードトークをずっと話していたのに、急に嘘くさくなったからでしょう。
2.ツートライブ
一回戦と同じく間接化された漫才でした。富澤が丁一を実際に演じたらどうなるかなあと思って聞いていました。あと、ツッコミのたかのりの演技力がさほどでもないことに気が付いてしまいました。伊達の地に足が付いたツッコミだったらどうなるだろうなあと考えていました。
一回戦のネタを伏線にしていたクダリがあったところは、素直に良かったです。
3.金属バット
問題はずっと変わっていません。小林がクラスの一軍に交じって無理してちょけている小学生にしか見えません。狂気的な大喜利だけでなくきちんと毒のある普通の大喜利もできているだけに、勿体ないです。
4.囲碁将棋
おととしの記事・去年でも同じことを書いていましたが、根建は手の動きを入れながら言うツッコミが全部わざとらしくてクサいです。
命名をめぐる大喜利はそれなりにできていたんじゃないですかね。
<決勝>
1.囲碁将棋
前半のクダリを丸々フリにして後半に一息に伏線として回収する漫才になっていました。そのため前半は(前の2本と異なり)根建がボケに回るクダリも結構見受けられました。ただ前半は基本的にしょうもなく(母親が顔にタトゥーを入れていたとか丸坊主にしたとかは、大喜利のレベルとしてはかなり低空飛行です)、フリとしての役割しかなかった(=それ単独でそこまでおもしろいものではなかった)のが惜しかったです。あと前半に張られた伏線が「機転が利く」とか「優しい」とか「男らしい」とか抽象的でどうにでも理屈のつけようのあるものばかりで、回収されてもあまり気持ち良くなりませんでした。でもまあ、2人の喧嘩は流石漫才師という感じでした。
2.ツートライブ
前2本のような間接化コント漫才ではなく、芸能人のゴシップを語るというネタでした。その芸能人が最初はイニシャルで語られるので、どういう展開になるかと若干期待させられるのですが、蓋を開けてみれば「聞いたこともない名前だった」という使い古されたボケで、一番期待外れのネタになってしまいました。
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