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8番出口

 ちょっと前にバズっていたやつですね。PS Storeで買えるようになっていたのでやってみました。

 ジャンルとしては、ホラーになるのでしょう。プレイヤーは名前も分からない主人公を主観視点で操り、タイトルにもなっている8番出口からの脱出を目指します。ゲームの舞台は(日本の)地下鉄の通路のような場所で、何も分からずにここに放り出されたプレイヤーはとりあえず主人公を前に進めることになります。ところが、この通路を抜けても全く同じ通路に辿り着いてしまいます。「ループしているのかな?」という疑いが芽生える中この通路を3回通り過ぎると、4回目の入口付近の壁にゲームのルールが書かれた案内板が出現します。要約すると「通路に『異変』(これまで3回通り過ぎた通路と何かひとつでも違う点)があれば引き返せ、異変がなければそのまま通り過ぎろ」ということです。この間違い探しに8連続で正解すると、8番出口から脱出することができ、スタッフロールが回り出します。

 この「異変」には一目見て明らかなものもあれば、サイゼリヤの間違い探しレベルの細かいものまであり、観察眼が求められます。ホラーなのに画面を隅から隅まで集中して観察しなければならないのです。ジャンプスケアをセルフサービスで食らえるという意味では、ホラーとして優秀なのかもしれません。ただ、全くのノーヒントで挑むとなかなかに見つけ難い異変も多々あり、失敗を繰り返しているとイライラの方が募ってきます。特に全30種ほどあるこのゲームの異変は、「全て発見される(=プレイヤーが異変の存在に気付いて引き返す)までは一度発見された異変は二度と登場しない」という仕様があるので、何回も失敗を繰り返すうちに簡単な異変は全て出払って見つけにくいものばかりが残り、ゲームクリアの難易度がどんどん上がっていく構成になってしまっています。異変のコンプリートというトロフィーの獲得を目指す際には非常に美味しい仕様ではあるのですが、ノーヒントでゲームクリアを目指したい人には厳しいかと思います。
 そもそもこのゲームは配信等でバズったゲームであり、大人数でやいのやいの言いながらプレイすると楽しいのは想像できます。一人でやってもそこまで楽しくはならないものだと思いますが、定価470円と安いので話のタネに触れてみるのもいいのではないでしょうか。

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