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ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON

 本作も評判がよさそうだったので手を出してみました。シリーズの過去作は一切やったことがありません。
 似たようなロボットアクションシューティングジャンルのゲームで私がガッツリやったことがあるのは『オメガブースト』になるんですかねえ。ただ、遠い昔過ぎて具体的にどんなゲームだったかはほとんど思い出せません。ロボットアクションという意味では、「連ジ」も近いんでしょうかねえ。ただこちらもゲーセンで数度触ったことがあるのみなので、本格的な比較検討はできません。

 さて本作はというと、「普通の良作ロボットアクションシューティング」という以上の感想は出てきません。基本はステージクリア型のアクションゲームです。各ステージは箱庭型の構造をしており、そこでステージごとの目標達成を目指していくことになります。フロム謹製のゲームということで同社の死にゲー並みの難しさが想像されるのも無理からぬこととは思いますが、難易度も普通です。どんなボスも、適切なアセンブルさえ組めばそれほど労せずに撃破できます。アセンブルというのは、武器や装備の組み合わせのことです。こちらも同社の死にゲーよろしく色々な種類のパーツがあり、様々なバリエーションの戦い方をとることができます。近距離攻撃主体で行くか遠距離攻撃主体で行くか、頑丈さとスピードどちらをとるかなどといったことは、ステージの目標やボスとの相性を考えて決めていくことになります。ただ全体的にはロボットものらしく、死にゲーのもっさり感とは無縁のスピーディーなバトルが展開されます。
 ストーリーはフロムらしく薄味で、壮大な設定が背後にあることは感じさせられますが、丁寧な説明はありません。そもそも人間らしき存在は登場しますが声が聞こえるだけで一人も顔が分かりません。一言で言うなら「ファンタジーからSFになったダークソウル」といった趣です。逆に言うなれば、シリーズの過去作をやったことがなくても本作から入るのに支障はないということです(実際、ストーリーに過去作との直接的なつながりはないようです)。

 まあ総合的には、「このジャンルが好きなら手を出してみたらどうですか」という程度に落ち着きます。フロムの死にゲーとはかなり毛色が違う作品なので、死にゲー好きという理由だけで手を出すのはあんまりお勧めできません。

※本作はファンが作り出した二次創作的な設定やキャラクター(アーキ坊や・ベイ太郎・大豊娘々などなど)が盛り上がっていることを後から知りました。確かに、登場キャラクターは全員声しか聞こえてこないにもかかわらず、かなりパーソナリティがハッキリしていることは確かだと思います(特にキャラが濃くて人気なのはウォルター・カーラ・チャティ・エア・ミシガン・イグアス・フロイト・スネイル・ラスティ・ドルマヤン・ブルートゥ・オールマインドあたりだと思われます)。そしてキャラの濃い彼ら彼女らの顔が一切見えないことが、二次創作熱に火を付けたのも確かなのでしょう。正直ここまで盛り上がるほど超メジャー級の作品というわけではないと思いますが、この手の幻覚や妄想でキャッキャするのが本シリーズのファンということなのですかね。

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