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2023年7月のフリープレイの1作です。フィンランドの大手であるレメディー・エンターテインメントが開発したゲームです。本作をやり始めてから知りましたが、CONTROLもこの会社が開発したゲームだそうです。
ゲームの中身は、アクションホラーです。プレイヤーは主人公のアラン・ウェイクという小説家を操り、妻をさらった異形の存在に挑んでいくことになります。ホラーのくせに一晩で話が終わらず、ずっと閉鎖空間に閉じ込められているわけでもありません。プレイヤーは何日にもわたってブライトフォールズという田舎町を散策することになります(こう書くとオープンワールドゲームだという誤解を生みそうですが、リニアなゲームです)。普通に朝も来ます。その点は、珍しいなと思いました。
前述の通り主人公は小説家ですが、銃を撃って敵の異形と戦うことができます。なお、TPSです。装備品はエピソードを跨ぐごとに全没収されるWolfenstein方式であり、そのたびに一から集め直す必要がありますが、そのせいで「どうせ新しい物が手に入るだろう」と高を括れるので、バイオみたいにゲーム全編通して残弾管理をしなければならない緊張感はありません。弾も、相当下手でなければ結構余ります。
敵の見た目は似たようなのばかりで早めに飽きは来ますが、ホラーでは演出上の要請から登場する「怖いもの」のデザインを一貫させるのが通例なので(例えば、バイオ7)、好みの問題でしょう。
ホラーなのでストーリーも重要かと思いますが、結構難解です。ちなみに本ゲームの売り文句として「アラン本人が書いたホラー小説の内容が現実になってしまう」というものをよく見聞きしましたが、これはかなり言い過ぎです。もっと正確に言うと、「アランが探索するフィールドのそこかしこにそれまでに起きた(あるいはこれから起きる)ことが書かれた不気味な原稿(著者不明)が落ちており、そのタイトルが自分が構想していた次回作のものと同じだった」という感じです。私個人は前者の方が設定としてはインパクトがあると思いますが、後者でも十分ホラーとして成立はしていると思います。こういった事前情報には、惑わされないようにしてください。とはいえ、この設定以上にこちらの興味を持続させる何かは本作にはなく、ゲームを進めていくにしたがってだんだんお話に興味が持てなくなっていきます。真相も断片的な描写しかなくかなり難解なので、私にはどういうことかよく分かりませんでした。総合的には、設定はおもしろいけど強みがその一つしかなく、それがゲーム全体のボリュームで薄められた感じですね。
そんな感じです。全然褒めていませんが、バイオ的な「銃撃のできるホラー」としては小ぎれいにまとまっているので、安価で手に入るならおすすめです。一本道のTPSという部分だけを切り出せば、アンチャーテッドやラスアスと比べても遜色ない出来だと思います。ゲーム全体のボリュームは、DLCトロフィー(本作はリマスター版なので2つのDLCも追加料金なく遊べます)も含めてトロコンすれば20時間〜30時間ほどでしょうか。フリープレイで手に入るうちにどうぞ。
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ゲームの中身は、アクションホラーです。プレイヤーは主人公のアラン・ウェイクという小説家を操り、妻をさらった異形の存在に挑んでいくことになります。ホラーのくせに一晩で話が終わらず、ずっと閉鎖空間に閉じ込められているわけでもありません。プレイヤーは何日にもわたってブライトフォールズという田舎町を散策することになります(こう書くとオープンワールドゲームだという誤解を生みそうですが、リニアなゲームです)。普通に朝も来ます。その点は、珍しいなと思いました。
前述の通り主人公は小説家ですが、銃を撃って敵の異形と戦うことができます。なお、TPSです。装備品はエピソードを跨ぐごとに全没収されるWolfenstein方式であり、そのたびに一から集め直す必要がありますが、そのせいで「どうせ新しい物が手に入るだろう」と高を括れるので、バイオみたいにゲーム全編通して残弾管理をしなければならない緊張感はありません。弾も、相当下手でなければ結構余ります。
敵の見た目は似たようなのばかりで早めに飽きは来ますが、ホラーでは演出上の要請から登場する「怖いもの」のデザインを一貫させるのが通例なので(例えば、バイオ7)、好みの問題でしょう。
ホラーなのでストーリーも重要かと思いますが、結構難解です。ちなみに本ゲームの売り文句として「アラン本人が書いたホラー小説の内容が現実になってしまう」というものをよく見聞きしましたが、これはかなり言い過ぎです。もっと正確に言うと、「アランが探索するフィールドのそこかしこにそれまでに起きた(あるいはこれから起きる)ことが書かれた不気味な原稿(著者不明)が落ちており、そのタイトルが自分が構想していた次回作のものと同じだった」という感じです。私個人は前者の方が設定としてはインパクトがあると思いますが、後者でも十分ホラーとして成立はしていると思います。こういった事前情報には、惑わされないようにしてください。とはいえ、この設定以上にこちらの興味を持続させる何かは本作にはなく、ゲームを進めていくにしたがってだんだんお話に興味が持てなくなっていきます。真相も断片的な描写しかなくかなり難解なので、私にはどういうことかよく分かりませんでした。総合的には、設定はおもしろいけど強みがその一つしかなく、それがゲーム全体のボリュームで薄められた感じですね。
そんな感じです。全然褒めていませんが、バイオ的な「銃撃のできるホラー」としては小ぎれいにまとまっているので、安価で手に入るならおすすめです。一本道のTPSという部分だけを切り出せば、アンチャーテッドやラスアスと比べても遜色ない出来だと思います。ゲーム全体のボリュームは、DLCトロフィー(本作はリマスター版なので2つのDLCも追加料金なく遊べます)も含めてトロコンすれば20時間〜30時間ほどでしょうか。フリープレイで手に入るうちにどうぞ。
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