当wikiは、高橋維新がこれまでに書いた/描いたものを格納する場です。

×
作評トップ

BIOHAZARD requiem

 バイオシリーズのナンバリング第9作です。
 シリーズのツボは、しっかり押さえられていると思います。今回はグレースという新キャラとレオンのダブル主人公になっており、方々で指摘されていることだとは思いますが、グレース編は(彼女のひ弱さゆえに)旧シリーズや7のようなど真ん中のホラーゲームっぽい作りで、レオン編は4のようなガンシューティングアクションが強めの作りになっています。両者の特徴的な相違点を挙げるのであれば、グレース編では弾薬や回復アイテムは(旧シリーズのように)マップ上に落ちているものを拾う形でしか手に入れられない(=敵との戦闘はなるだけ避けた方がよい)のですが、レオン編では敵を倒すことで得られるポイントでこういった消費アイテムを購入することができる(=敵との戦闘にリソース上のメリットがある)のです。
 悪く言うならば「ホラーとしてもガンアクションとしても中途半端」ですが、良く言うのであれば色々と味付けの違う過去作たちのいいとこどりがされているということです。この作りをどう評価するかは、好みでいいと思います。グレース編もレオン編も、単体としてみればしっかり高品質です。グレース編はホラーとしてちゃんと怖いですし、レオン編もガンアクションとしてちゃんとおもしろいです。
 私個人の感想としては、いいバランスだったと思っています。本シリーズは、ホラー成分が強めの作品においても、後半はプレイヤーの目が慣れるうえにこちらの装備も充実してくるので、だんだん怖くなくなってくるという傾向がありました。他方で本作におけるレオンパートは、ゲームの後半の方が比重が高いです。すなわち本作は、ホラーゲームとしてはダレがちになる後半にガンアクションを入れ込んで、プレイヤーを飽きさせないような工夫を施していると見ることができるのです。これは、良い差配だと私は思いました。
 
 本作についてもう一つ指摘しておかなければならないのは、ファンサービスの多さでしょうか。レオン(とシェリー)の登場はその最たるものですが、23の舞台となったラクーンシティの事件が本作のストーリーの根幹を為しています。後半の舞台は廃墟となったラクーンシティそのもので、2で歩いて回った警察署や孤児院(の残骸)を再び探索することができます。アリッサやスペンサーやタイラントも登場しますし、ウェスカーっぽいやつも出てくるかと思えばハンクっぽいやつも出てきます。こうやって文章にまとめながら振り返ると後付け設定の多さに辟易してきますが、後付け設定でストーリーを紡いでいくのは本シリーズの伝統芸ですし、ファンであればあるほどサービスの豊富さに誤魔化されるので、そんなに気にならないと思います。ただ逆に、シリーズファンじゃない人がいきなり本作に飛び込んでもストーリーを理解するのは難しいと思います。
 ボリュームはホラーゲームらしくそんなに多いわけではない(かかっても1周15時間程度だと思われます)ですが、本シリーズはいつもそんなものだと思います。

 というわけで、シリーズファンなら買いです。シリーズファンじゃない人は、まずはRE:2あたりから手を付けてみてください。ストーリーの部分を抜きにすると、ゲームとしての作りはほとんど一緒です。

作評トップ

管理人/副管理人のみ編集できます

広告募集中