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Dragon's Dogma 2
Dragon's Dogma 2 
カプコンが世に送り出したオープンワールドアクションRPGです。話題になっていたので手を出してみました。前作は、やっていません。ストーリー的には、前作からの明確な続きものではないそうです。
やってみた感想は、「カプコンがスカイリムを作ろうとしたのだろうな」というところに落ち着きました。
舞台設定は、中世ヨーロッパ風ファンタジーのフレーバーが全体的にまぶされたものになっています。剣と魔法とドラゴンの冒険譚といった感じです。プレイヤーが操る主人公は、ゲーム内で「覚者」と呼ばれる存在です。ゲーム内世界では覚者が王となるしきたりがあるのですが、主人公は記憶を失っており、しかも王都では偽覚者が王となっていました。この悪者を退治しようというところからお話が始まるので、冒頭は割りとプレイヤーを引き付ける構造になっています。落魄した負け犬の成り上がり物語という意味では、源義経や豊臣秀吉の成功譚のような、ベタながら人を引き付けるストーリーではあると思います。ところが、終盤になると偽覚者のお話はどこぞへと飛んでいき、急に、より高次の存在と対峙するような難解なお話になってしまいます。痛快復讐譚だと思って安心して見ていたら唐突にわけの分からないことになったコードギアス並みの急ハンドルでした。多分に好みの問題ではありますが、私はベタな話は最後までベタであってほしいと思う派です。ハンドルを切るのであれば、もうちょっと序盤の方からそれが予期できるような演出を「分かりやすく」入れ込んでおいて欲しいです。大事なことなのでしつこく言いますが、「分かりやすく」というのが肝要です。
さてゲーム性の方はと言いますと、方々で指摘されていますが、現代（2024年3月発売）のオープンワールドアクションRPGとしてはとかく不便な点が多いです。ファストトラベルには�ゝ躰屬鉢¬瓩蠅料辰箸い�2つの手段がありますが、�ゝ躰屬砲弔い討賄喘罎播┐暴韻錣譴得鐺�になることが非常に多く（体感では半分以上の確率です。一応この確率を下げるアビリティもあるのですが、戦闘が苦手な幻術師というジョブを育てないと習得できないので、習得する方が大変です）、序盤はこの敵を倒すだけで苦労します。そのうえ戦闘中に牛車が破壊されてしまえば、もう歩くしかありません。�¬瓩蠅料辰癲⇒�用するには「刹那の飛石」というアイテムを消費する必要があり、大体どこの店にも売られていますが非常に高価です（基本価格は1万Gで序盤はとても買えたものではなく、中盤以降も特に稼ぎをしなければプレイヤーの手許にあるのは10万G〜数十万G程度だと思われます。このお金を、1つ数万Gはする各種武器や装備品の購入にも充てなければなりません。なお、カジュアルモードという低難易度モードだと1000Gと安価になりますが、このモードだとエンディング到達等のトロフィーが解除できません）。実は本作のオープンワールドはそんなに広くもないので歩いていくだけであればそこまでの時間はかからないのですが、高低差が大きくて直線的に行けないことが多く、ストレスが溜まります（ELDEN RING並みとは言いませんが、いい勝負ができると思います）。そのうえひっきりなしに敵が襲ってくるので、徒歩移動は非常に面倒です。ファストトラベルが限定的な形でしかできないオープンワールドゲームといえばRed Dead Redemption2もそうだったとは思いますが、RDR2より圧倒的にストレスが溜まります。RDR2でもオープンワールドを移動中に戦闘を強いられるランダムイベント的なものは発生していましたが、本作で移動中に発生する戦闘の頻度は本当に生半可なものではありません。体感的には10歩歩くともう次の敵が見えてくる感じです。
その戦闘も、序盤は満足に戦えないので負けが込み、ストレスばかりが募ります。中盤以降は戦えるようにはなってくるのですが、敵が多すぎて戦闘の頻度が高すぎるのでやっぱりストレスが溜まります。特にボス級の敵は攻撃パターンが少ない割りにHPが非常に多く、時間のかかる単純作業を強いられるのでやっぱりストレスが溜まります。
またプレイヤーにはスカイリム的な所持重量の制限があり、手に入れたアイテムはいちいちアイテムボックスに預けていかないと簡単に制限重量をオーバーしてしまいます。序盤は特にこの制限がきついです。また生モノのアイテムはアイテムボックスに預けないと割りとすぐに腐るので、そういう意味でもこまめな所持品の管理が大事になってきます。このアイテムボックスには街でしかアクセスできないので、定期的に街に戻る必要があるのです。
プレイヤーのHPは、敵の攻撃を食らうと徐々にその上限値も下がっていく仕様になっており、アイテムや回復魔法で回復をしても最大値まで戻らなくなります。下がった上限値を元に戻すにはオープンワールドの各所にある焚き火でキャンプをするか、街に戻って宿や自宅で寝る必要があります。キャンプで寝る場合は、所持しているアイテムをボックスに預けられないまま時間を経過させることになるので、生モノは一気に腐敗に近付きますし、寝ている最中に敵に襲われる確率も高いです（周辺の敵を片付けておくと確率が下がるようです）。襲われると面倒な戦闘を強いられるうえに、キャンプをするための野営具というアイテムを失ってしまいます。またこの野営具は、いくつか種類がありますがどれもかなりの重量があり、前述の重量制限に厳しさをより深刻なものにしています。
そんな感じです。現実のアウトドア趣味のように「不便を楽しめ」というのが作り手のメッセージなのかもしれませんが、私には楽しくありませんでした。とはいえ、ここは好みの問題でしょう。
私は、不便それ自体を楽しむことはできませんでしたが、中盤以降装備が整って戦闘が楽になりゲームがサクサク進むようになってきた段階で、序盤の苦しい時期を堪えた分その反動として若干の快感（序盤に苦しめられた敵を短時間でひねりつぶして復讐を果たす快感）は生じました。生じましたが、本作の場合中盤以降になっても面倒臭さの方がギリギリ勝ってしまうので、私が享受できた快感は本当に「若干」でしかありませんでした。何より、序盤を堪えなければ快感を味わえないというのは、ゲームとしては非常に癖が強い部類に入ります。DEATH STRANDINGにもそういう傾向はありましたが、本作は更にその調整がピーキーになっており、序盤の苦しさはDEATH STRANDINGよりも高いですし、苦しい時間もDEATH STRANDINGより長いです。そのくせもらいがDEATH STRANDINGより少ないので、文句も言いたくなるというものです。
ただ、この癖のある調整がハマる人にはハマるみたいなので、好みに合いそうだという人はやってみればいかがでしょうか。
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やってみた感想は、「カプコンがスカイリムを作ろうとしたのだろうな」というところに落ち着きました。
舞台設定は、中世ヨーロッパ風ファンタジーのフレーバーが全体的にまぶされたものになっています。剣と魔法とドラゴンの冒険譚といった感じです。プレイヤーが操る主人公は、ゲーム内で「覚者」と呼ばれる存在です。ゲーム内世界では覚者が王となるしきたりがあるのですが、主人公は記憶を失っており、しかも王都では偽覚者が王となっていました。この悪者を退治しようというところからお話が始まるので、冒頭は割りとプレイヤーを引き付ける構造になっています。落魄した負け犬の成り上がり物語という意味では、源義経や豊臣秀吉の成功譚のような、ベタながら人を引き付けるストーリーではあると思います。ところが、終盤になると偽覚者のお話はどこぞへと飛んでいき、急に、より高次の存在と対峙するような難解なお話になってしまいます。痛快復讐譚だと思って安心して見ていたら唐突にわけの分からないことになったコードギアス並みの急ハンドルでした。多分に好みの問題ではありますが、私はベタな話は最後までベタであってほしいと思う派です。ハンドルを切るのであれば、もうちょっと序盤の方からそれが予期できるような演出を「分かりやすく」入れ込んでおいて欲しいです。大事なことなのでしつこく言いますが、「分かりやすく」というのが肝要です。
さてゲーム性の方はと言いますと、方々で指摘されていますが、現代（2024年3月発売）のオープンワールドアクションRPGとしてはとかく不便な点が多いです。ファストトラベルには�ゝ躰屬鉢¬瓩蠅料辰箸い�2つの手段がありますが、�ゝ躰屬砲弔い討賄喘罎播┐暴韻錣譴得鐺�になることが非常に多く（体感では半分以上の確率です。一応この確率を下げるアビリティもあるのですが、戦闘が苦手な幻術師というジョブを育てないと習得できないので、習得する方が大変です）、序盤はこの敵を倒すだけで苦労します。そのうえ戦闘中に牛車が破壊されてしまえば、もう歩くしかありません。�¬瓩蠅料辰癲⇒�用するには「刹那の飛石」というアイテムを消費する必要があり、大体どこの店にも売られていますが非常に高価です（基本価格は1万Gで序盤はとても買えたものではなく、中盤以降も特に稼ぎをしなければプレイヤーの手許にあるのは10万G〜数十万G程度だと思われます。このお金を、1つ数万Gはする各種武器や装備品の購入にも充てなければなりません。なお、カジュアルモードという低難易度モードだと1000Gと安価になりますが、このモードだとエンディング到達等のトロフィーが解除できません）。実は本作のオープンワールドはそんなに広くもないので歩いていくだけであればそこまでの時間はかからないのですが、高低差が大きくて直線的に行けないことが多く、ストレスが溜まります（ELDEN RING並みとは言いませんが、いい勝負ができると思います）。そのうえひっきりなしに敵が襲ってくるので、徒歩移動は非常に面倒です。ファストトラベルが限定的な形でしかできないオープンワールドゲームといえばRed Dead Redemption2もそうだったとは思いますが、RDR2より圧倒的にストレスが溜まります。RDR2でもオープンワールドを移動中に戦闘を強いられるランダムイベント的なものは発生していましたが、本作で移動中に発生する戦闘の頻度は本当に生半可なものではありません。体感的には10歩歩くともう次の敵が見えてくる感じです。
その戦闘も、序盤は満足に戦えないので負けが込み、ストレスばかりが募ります。中盤以降は戦えるようにはなってくるのですが、敵が多すぎて戦闘の頻度が高すぎるのでやっぱりストレスが溜まります。特にボス級の敵は攻撃パターンが少ない割りにHPが非常に多く、時間のかかる単純作業を強いられるのでやっぱりストレスが溜まります。
またプレイヤーにはスカイリム的な所持重量の制限があり、手に入れたアイテムはいちいちアイテムボックスに預けていかないと簡単に制限重量をオーバーしてしまいます。序盤は特にこの制限がきついです。また生モノのアイテムはアイテムボックスに預けないと割りとすぐに腐るので、そういう意味でもこまめな所持品の管理が大事になってきます。このアイテムボックスには街でしかアクセスできないので、定期的に街に戻る必要があるのです。
プレイヤーのHPは、敵の攻撃を食らうと徐々にその上限値も下がっていく仕様になっており、アイテムや回復魔法で回復をしても最大値まで戻らなくなります。下がった上限値を元に戻すにはオープンワールドの各所にある焚き火でキャンプをするか、街に戻って宿や自宅で寝る必要があります。キャンプで寝る場合は、所持しているアイテムをボックスに預けられないまま時間を経過させることになるので、生モノは一気に腐敗に近付きますし、寝ている最中に敵に襲われる確率も高いです（周辺の敵を片付けておくと確率が下がるようです）。襲われると面倒な戦闘を強いられるうえに、キャンプをするための野営具というアイテムを失ってしまいます。またこの野営具は、いくつか種類がありますがどれもかなりの重量があり、前述の重量制限に厳しさをより深刻なものにしています。
そんな感じです。現実のアウトドア趣味のように「不便を楽しめ」というのが作り手のメッセージなのかもしれませんが、私には楽しくありませんでした。とはいえ、ここは好みの問題でしょう。
私は、不便それ自体を楽しむことはできませんでしたが、中盤以降装備が整って戦闘が楽になりゲームがサクサク進むようになってきた段階で、序盤の苦しい時期を堪えた分その反動として若干の快感（序盤に苦しめられた敵を短時間でひねりつぶして復讐を果たす快感）は生じました。生じましたが、本作の場合中盤以降になっても面倒臭さの方がギリギリ勝ってしまうので、私が享受できた快感は本当に「若干」でしかありませんでした。何より、序盤を堪えなければ快感を味わえないというのは、ゲームとしては非常に癖が強い部類に入ります。DEATH STRANDINGにもそういう傾向はありましたが、本作は更にその調整がピーキーになっており、序盤の苦しさはDEATH STRANDINGよりも高いですし、苦しい時間もDEATH STRANDINGより長いです。そのくせもらいがDEATH STRANDINGより少ないので、文句も言いたくなるというものです。
ただ、この癖のある調整がハマる人にはハマるみたいなので、好みに合いそうだという人はやってみればいかがでしょうか。
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