→作評トップ
ついにやり終えました。FF7リメイク三部作の2作目です。
総合的には、順当におもしろかったです。「アクション風ながらコマンドRPG的な戦闘」というゲーム全体の基礎は前作から変わっていません。戦闘中の回避やジャストガードをうまく決められるかどうかよりも、開始前のビルド(特にマテリア)の組み方が大事になってきます。特に2周目からできるようになる難易度HARDでのボス戦や、難易度がHARDで固定されているバトルシミュレーターの高難度ステージは、相手に合わせていちいち最適化したビルドを組んでいかないと(こちらのレベルをカンストさせていたとしても)瞬殺されるような少々極端なバランスになっています。その割りにマテリアをつけ替える際のUIが不便であり、たくさんあるマテリアがずらっと並んでいる中からひとつひとつ選んでいかなければならないのは大変に面倒でした。ビルドを保存する機能くらいあっても良かったと思います。
さて本作ではミッドガルという街を飛び出し、冒険できるフィールドがぐわっと広がるので、オープンワールド的な探索の楽しみも加わっています。オープンワールドも、色々な収集物やサイドクエストが散りばめられているので、きちんと密度があります。とはいえ全体がひとつながりのオープンワールドにはなっておらず、中規模なオープンワールドが6つ(+海)あるという仕様です。またチャプターごとに探索できるオープンワールドも限定されており、全く制約なく全ての場所を行き来できるようになるのは終盤になってからです。更にゲームクリア後のチャプターセレクトもありますが、チャプターセレクトからゲームを始めると、自由探索ができるようになるまでにそのチャプターでこなさなければいけないストーリーイベントを全て消化しないといけないという問題点は前作から変わっていません。
ミニゲームもものすごくたくさんの種類が用意されていますが、どれもそこまでおもしろくはなく(ハマりたくなる深みがありません。そのうえ、音ゲー的なQTEゲームが多いです)、そのくせメインストーリーの進行上プレイすることを強要されるのは良くないです(この点は、方々で指摘されていることだと思います)。
ちなみにストーリーは、原作の「忘らるる都」まで進みます。原作ではこの「忘らるる都」でとあるキャラクターに大変なことが起きるとのことですが、本作ではその件はだいぶ誤魔化されています(本作における描写を見るだけでは、原作の知識がない限りそのキャラに何が起きたかをちゃんと理解はできないと思います)。本作にはザックスを動かすパラレルワールド的な展開もちょいちょい挟まるので、色々な未来もあり得ることが示唆されている感じはするのですが、最終的にどう落とし前をつけてくれるのかは次回作を見てみないと分かりません。ただ、本作の話運びを見るだけでも、「あの名作FF7のリメイクを鳴り物入りでぶち上げてはみたものの、名作のリメイクとして原作ファンも含めたプレイヤーを納得させられるようなオチを思い付いていないので、誤魔化そうとしている」感がありありと伝わってくるので、心配にはなります。あと、主人公一行は国家権力に近い存在に追われているのに全く緊張感のない描写が目立つのは前作と同じです。パーティーメンバーはだいたい神羅に顔が割れているはずなのに特に対策をすることなくリゾート地やテーマパークで遊び呆けたり、神羅の拠点に変装もせずに乗り込んだりしています。そして、そんなに呑気なことをやっても何にもバレません。一応、神羅の中の穏健派であるリーブが主人公一行の人相書きを描きかえるという言い訳じみた描写は入るのですが、クラウドなんかは長いこと神羅にいたわけですし他の一行も前作でかなり派手に暴れていたわけですから、それだけで万事解決にはならないと思います。全体的に、原作のいい意味でちゃち(「漫画チック」といってもいいと思います)なポリゴンであれば許されていた「粗」の数々が、グラフィックだけリアルにしたせいでより際立つようになってしまった感は受けます。原作のグラフィック水準であれば、ストーリーや設定における漫画的な荒唐無稽さも「漫画的なもの」としてかなり許容できると思われるのですが、それをそのまま本作のリアルなグラフィックに持ち込むと非常に食い合わせが悪くなるということだと思うのです。ただ、前作からずっと続けてそんな感じなので、私はもう諦めてしまっています。目くじらを立てる気力も湧かないという感じです。
そんな感じですが、全体的な出来はすごくいいので、本作全体のセンスが好きになれる人はやって損はないと思います。
総合的には、順当におもしろかったです。「アクション風ながらコマンドRPG的な戦闘」というゲーム全体の基礎は前作から変わっていません。戦闘中の回避やジャストガードをうまく決められるかどうかよりも、開始前のビルド(特にマテリア)の組み方が大事になってきます。特に2周目からできるようになる難易度HARDでのボス戦や、難易度がHARDで固定されているバトルシミュレーターの高難度ステージは、相手に合わせていちいち最適化したビルドを組んでいかないと(こちらのレベルをカンストさせていたとしても)瞬殺されるような少々極端なバランスになっています。その割りにマテリアをつけ替える際のUIが不便であり、たくさんあるマテリアがずらっと並んでいる中からひとつひとつ選んでいかなければならないのは大変に面倒でした。ビルドを保存する機能くらいあっても良かったと思います。
さて本作ではミッドガルという街を飛び出し、冒険できるフィールドがぐわっと広がるので、オープンワールド的な探索の楽しみも加わっています。オープンワールドも、色々な収集物やサイドクエストが散りばめられているので、きちんと密度があります。とはいえ全体がひとつながりのオープンワールドにはなっておらず、中規模なオープンワールドが6つ(+海)あるという仕様です。またチャプターごとに探索できるオープンワールドも限定されており、全く制約なく全ての場所を行き来できるようになるのは終盤になってからです。更にゲームクリア後のチャプターセレクトもありますが、チャプターセレクトからゲームを始めると、自由探索ができるようになるまでにそのチャプターでこなさなければいけないストーリーイベントを全て消化しないといけないという問題点は前作から変わっていません。
ミニゲームもものすごくたくさんの種類が用意されていますが、どれもそこまでおもしろくはなく(ハマりたくなる深みがありません。そのうえ、音ゲー的なQTEゲームが多いです)、そのくせメインストーリーの進行上プレイすることを強要されるのは良くないです(この点は、方々で指摘されていることだと思います)。
ちなみにストーリーは、原作の「忘らるる都」まで進みます。原作ではこの「忘らるる都」でとあるキャラクターに大変なことが起きるとのことですが、本作ではその件はだいぶ誤魔化されています(本作における描写を見るだけでは、原作の知識がない限りそのキャラに何が起きたかをちゃんと理解はできないと思います)。本作にはザックスを動かすパラレルワールド的な展開もちょいちょい挟まるので、色々な未来もあり得ることが示唆されている感じはするのですが、最終的にどう落とし前をつけてくれるのかは次回作を見てみないと分かりません。ただ、本作の話運びを見るだけでも、「あの名作FF7のリメイクを鳴り物入りでぶち上げてはみたものの、名作のリメイクとして原作ファンも含めたプレイヤーを納得させられるようなオチを思い付いていないので、誤魔化そうとしている」感がありありと伝わってくるので、心配にはなります。あと、主人公一行は国家権力に近い存在に追われているのに全く緊張感のない描写が目立つのは前作と同じです。パーティーメンバーはだいたい神羅に顔が割れているはずなのに特に対策をすることなくリゾート地やテーマパークで遊び呆けたり、神羅の拠点に変装もせずに乗り込んだりしています。そして、そんなに呑気なことをやっても何にもバレません。一応、神羅の中の穏健派であるリーブが主人公一行の人相書きを描きかえるという言い訳じみた描写は入るのですが、クラウドなんかは長いこと神羅にいたわけですし他の一行も前作でかなり派手に暴れていたわけですから、それだけで万事解決にはならないと思います。全体的に、原作のいい意味でちゃち(「漫画チック」といってもいいと思います)なポリゴンであれば許されていた「粗」の数々が、グラフィックだけリアルにしたせいでより際立つようになってしまった感は受けます。原作のグラフィック水準であれば、ストーリーや設定における漫画的な荒唐無稽さも「漫画的なもの」としてかなり許容できると思われるのですが、それをそのまま本作のリアルなグラフィックに持ち込むと非常に食い合わせが悪くなるということだと思うのです。ただ、前作からずっと続けてそんな感じなので、私はもう諦めてしまっています。目くじらを立てる気力も湧かないという感じです。
そんな感じですが、全体的な出来はすごくいいので、本作全体のセンスが好きになれる人はやって損はないと思います。
とはいえここを気に入れるかどうかが一番大事なので、触れざるには得ません。
FFやその派生作品をプレイするのは本作が4作目ですが、やっぱりこのシリーズ全体のセンスが私の肌に合いません。このシリーズで「笑えるだろう」と作り手が判断して入れ込んでいるものはことごとく笑えないですし、「かっこいいだろう」と作り手が判断して入れ込んでいるものもことごとくかっこよく感じられません。本作が売れているということは、私は少数派だということだと思われますので、これはもう我慢して受け入れるしかありません。ただ、我慢したからには一応言いたいことは言いたいので、以下に私にハマらなかった本作の演出の数々を箇条書きにしておきます。
×エアリス/ティファ/ユフィその他モブも含めた綺麗どころの女性キャラのあざとい挙動
前作ではエアリスの動きが新人舞台女優みたいで鼻につくというようなことを書きましたが、本作ではティファやユフィはおろか、綺麗どころの女性キャラはモブも含めて全員同じような「あざとい」動きをしていることに気が付いてしまいました(もしかしたら、前作からそうだったのかもしれません)。なんかかわいらしく見える頭や手の動きを大袈裟に大振りでやってくるのです。合コンで金持ちをひっかけようとしているぶりっ子みたいで、イライラの方が募ります。
×FFお馴染みの戦闘勝利時BGM(「勝利のファンファーレ」)を、実際の戦闘勝利時にバレットやユフィが口で言うやつ
×チャプター6最後のユフィの自己紹介と、それに対するクラウドの反応、そしてその後のユフィの言動
ユフィの悪い部分を凝縮したようなクダリです。
×ユフィの乗り物酔い設定
程度が酷すぎます。そのうえしつこいです。バギーやタイニーブロンコに乗るクダリになるたびに見せられると胃もたれしてきます。
×ユフィが「シュシュシュ」って言いながらパンチしてくるやつ
×ユフィが分身の術を使った時に言う「美少女増量中」
×ケット・シーが関西弁であること
×レノの文末に「と」を付ける口癖を他のタークスメンバー等が真似るノリ
レノのこの口癖自体が「俺おもしろいだろ」というどや顔オーラが溢れてて嫌なのですが、それを他のメンバーにも真似られるともう目も当てられません。
×チャプター3でのルードとイリーナの「ヴァケイション」のやりとり
×チャプター4でルードが出入りしているスキンヘッド限定のバー
×ローチェの「マイフレンド」の言い方
×コルネオの「ほひ〜」という口癖
×パルマーのしゃべり方と、チャプター8最後のトードエボルブ戦でやってくる挑発
そもそもコルネオとかなりキャラがかぶっている気がします。
×スカーレットの服装
×ディオの全て
あの髪型と筋肉ボディの組み合わせで笑わせようとしてくるのは、コロコロコミックレベルですね。
×ギルガメッシュのデザインとノリ
ただ、戦う際に1人で勝手にテンパっているギルガメッシュをパーティーメンバーが全員横並びになって眺めている画はちょっとおもしろかったです。
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FFやその派生作品をプレイするのは本作が4作目ですが、やっぱりこのシリーズ全体のセンスが私の肌に合いません。このシリーズで「笑えるだろう」と作り手が判断して入れ込んでいるものはことごとく笑えないですし、「かっこいいだろう」と作り手が判断して入れ込んでいるものもことごとくかっこよく感じられません。本作が売れているということは、私は少数派だということだと思われますので、これはもう我慢して受け入れるしかありません。ただ、我慢したからには一応言いたいことは言いたいので、以下に私にハマらなかった本作の演出の数々を箇条書きにしておきます。
×エアリス/ティファ/ユフィその他モブも含めた綺麗どころの女性キャラのあざとい挙動
前作ではエアリスの動きが新人舞台女優みたいで鼻につくというようなことを書きましたが、本作ではティファやユフィはおろか、綺麗どころの女性キャラはモブも含めて全員同じような「あざとい」動きをしていることに気が付いてしまいました(もしかしたら、前作からそうだったのかもしれません)。なんかかわいらしく見える頭や手の動きを大袈裟に大振りでやってくるのです。合コンで金持ちをひっかけようとしているぶりっ子みたいで、イライラの方が募ります。
×FFお馴染みの戦闘勝利時BGM(「勝利のファンファーレ」)を、実際の戦闘勝利時にバレットやユフィが口で言うやつ
×チャプター6最後のユフィの自己紹介と、それに対するクラウドの反応、そしてその後のユフィの言動
ユフィの悪い部分を凝縮したようなクダリです。
×ユフィの乗り物酔い設定
程度が酷すぎます。そのうえしつこいです。バギーやタイニーブロンコに乗るクダリになるたびに見せられると胃もたれしてきます。
×ユフィが「シュシュシュ」って言いながらパンチしてくるやつ
×ユフィが分身の術を使った時に言う「美少女増量中」
×ケット・シーが関西弁であること
×レノの文末に「と」を付ける口癖を他のタークスメンバー等が真似るノリ
レノのこの口癖自体が「俺おもしろいだろ」というどや顔オーラが溢れてて嫌なのですが、それを他のメンバーにも真似られるともう目も当てられません。
×チャプター3でのルードとイリーナの「ヴァケイション」のやりとり
×チャプター4でルードが出入りしているスキンヘッド限定のバー
×ローチェの「マイフレンド」の言い方
×コルネオの「ほひ〜」という口癖
×パルマーのしゃべり方と、チャプター8最後のトードエボルブ戦でやってくる挑発
そもそもコルネオとかなりキャラがかぶっている気がします。
×スカーレットの服装
×ディオの全て
あの髪型と筋肉ボディの組み合わせで笑わせようとしてくるのは、コロコロコミックレベルですね。
×ギルガメッシュのデザインとノリ
ただ、戦う際に1人で勝手にテンパっているギルガメッシュをパーティーメンバーが全員横並びになって眺めている画はちょっとおもしろかったです。
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