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何で今更この作品かと言えば、名作オープンワールドということで色々な方が紹介していたにもかかわらず、やったことがなかったからです。いつかのセールでDLCも全部入ったGame of the Year Editionが1100円になっていたので、買ったわけです。
Falloutシリーズは、今まで何作も出ていますが、いずれも時系列を共有しているはずです。2077年に起きた(という設定の)世界的な核戦争により破滅した地球で、なんとか食いつないでいる人々に焦点を当てたシリーズ(のはず)です。今作は、この核戦争の遥か未来を舞台にしており、2077年から核シェルターで冷凍睡眠していた主人公(性別選択を含めキャラメイクが可能)が、2287年に目覚めて、自分の息子を探すというお話のオープンワールドアクションRPGになっています。オープンワールドは、ボストンがモデルだそうですが、さすがに2015年発売の作品なのでそこまで広くはありませんし、グラフィックも後発の作品に比べたら粗めではあります。とはいえ、ポストアポカリプスの廃墟だらけの地球はよく再現できていると思います。
で、本作をやってみての感想ですが、ちゃんとおもしろかったです。
序盤は、何をどうやればいいかが分からないせいで難易度も高めになってしまうので、なかなか進める気が起きません。本作は、武器や戦法が豊富で自由度が高いのですが、それは裏を返せば「選択肢がありすぎて困る」ということでもあります。ただこれはほとんど全てのオープンワールドゲームに共通する問題です。自由度が高すぎて戸惑ってしまうのです。しかし、1日1時間でもいいので我慢して進めていくと、何をどうやれば効率的に立ち回れるかがだんだん分かってくるので、それが分かってきた中盤以降になれば、一気に楽しくなります。この段階にさえ至れば、序盤はプレイヤーに牙を剥いていた「自由度の高さ」は、本作の強みにしかならなくなります。本作の自由度の高さは、語り始めるとキリがありません。例えばデフォルトでは主観視点になっているのですが、ビハインドカメラにもワンボタンで随時切り替えが可能です。武器の種類も豊富です。また私は一切使いませんでしたが、V.A.T.S.というコマンドRPG的なシステムで敵と戦う仕組みすら存在するそうです。加えて主人公にはレベルがあり、レベルアップのたびに"Perk"という特殊能力を1つ習得することができるのですが、これにも結構な種類があります。どのPerkを優先的に覚えさせるかは、自分がメインで使っていきたい武器や戦法に合わせて考えながら選んでいく必要があるわけです。
またクオリティの高いオープンワールドも本作の自由度の高さの向上に大きく寄与しています。本作のオープンワールドには、(ファストトラベルの出口になる)廃墟が点在しています。この廃墟は、奥まで進むには行ったり来たりやアップダウンを繰り返す必要があるなど結構複雑な構造をしており、探索する楽しみがあります。またその内外に色々な敵がいて、色々なアイテムが落ちています(なお廃墟は、中に入る際にロードを挟む場所の方が圧倒的に多いです。建物の中と外はシームレスにつながってはいないということです)。この「ザコ敵」は、核兵器の放射線で変貌を遂げた動物やら、ミュータントやら人造人間やら色々なバリエーションがいます。また拾ったアイテムを使って、自分の拠点を都市計画シミュレーションみたいに発展させていく要素もあります。こういうのが好きな人には中毒性が高いと思います。
というわけで、全体的なクオリティは高いです。ラスアスやDays Goneといったポストアポカリプス作品は本作に大きな影響を受けたんだろうなあというのがありありと伝わってきますし、ウィッチャーやサイバーパンクも本作にかなりの影響を受けていると思います。豊富な種類のアイテムがオープンワールドに落ちているところや、商人の所持金にかなり低めの上限があって一度に大量に売却することができないところなんかそっくりです。
<難点>
・やっていることは基本ずうっと「廃墟に入って敵と戦う」のひとつだけなので、飽きはどうしても来る。廃墟は道順が複雑なだけで3Dゼルダ的な謎解き要素はほとんどない。
・ロードが短くはない。2015年のPS4作品をPS5でやっていたにもかかわらず。
・翻訳のクオリティは高くはない。しゃべっている言葉と字幕に齟齬があることも日常茶飯事である。
・NPCに話しかける際、そのNPCがしゃべっている時はしゃべり終わるまで待たなくてはならない。特に商人のNPCは、全員が全員まず主人公に対して一言台詞を言わないと気が済まない人たちである。この台詞はスキップもできない。本作は拾えるアイテムが多く持ち物の売却は頻繁に行うことになるため、うっとうしいことこの上ない。
・バグは、だいぶ少なくなったとはいえ、まだある。
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Falloutシリーズは、今まで何作も出ていますが、いずれも時系列を共有しているはずです。2077年に起きた(という設定の)世界的な核戦争により破滅した地球で、なんとか食いつないでいる人々に焦点を当てたシリーズ(のはず)です。今作は、この核戦争の遥か未来を舞台にしており、2077年から核シェルターで冷凍睡眠していた主人公(性別選択を含めキャラメイクが可能)が、2287年に目覚めて、自分の息子を探すというお話のオープンワールドアクションRPGになっています。オープンワールドは、ボストンがモデルだそうですが、さすがに2015年発売の作品なのでそこまで広くはありませんし、グラフィックも後発の作品に比べたら粗めではあります。とはいえ、ポストアポカリプスの廃墟だらけの地球はよく再現できていると思います。
で、本作をやってみての感想ですが、ちゃんとおもしろかったです。
序盤は、何をどうやればいいかが分からないせいで難易度も高めになってしまうので、なかなか進める気が起きません。本作は、武器や戦法が豊富で自由度が高いのですが、それは裏を返せば「選択肢がありすぎて困る」ということでもあります。ただこれはほとんど全てのオープンワールドゲームに共通する問題です。自由度が高すぎて戸惑ってしまうのです。しかし、1日1時間でもいいので我慢して進めていくと、何をどうやれば効率的に立ち回れるかがだんだん分かってくるので、それが分かってきた中盤以降になれば、一気に楽しくなります。この段階にさえ至れば、序盤はプレイヤーに牙を剥いていた「自由度の高さ」は、本作の強みにしかならなくなります。本作の自由度の高さは、語り始めるとキリがありません。例えばデフォルトでは主観視点になっているのですが、ビハインドカメラにもワンボタンで随時切り替えが可能です。武器の種類も豊富です。また私は一切使いませんでしたが、V.A.T.S.というコマンドRPG的なシステムで敵と戦う仕組みすら存在するそうです。加えて主人公にはレベルがあり、レベルアップのたびに"Perk"という特殊能力を1つ習得することができるのですが、これにも結構な種類があります。どのPerkを優先的に覚えさせるかは、自分がメインで使っていきたい武器や戦法に合わせて考えながら選んでいく必要があるわけです。
またクオリティの高いオープンワールドも本作の自由度の高さの向上に大きく寄与しています。本作のオープンワールドには、(ファストトラベルの出口になる)廃墟が点在しています。この廃墟は、奥まで進むには行ったり来たりやアップダウンを繰り返す必要があるなど結構複雑な構造をしており、探索する楽しみがあります。またその内外に色々な敵がいて、色々なアイテムが落ちています(なお廃墟は、中に入る際にロードを挟む場所の方が圧倒的に多いです。建物の中と外はシームレスにつながってはいないということです)。この「ザコ敵」は、核兵器の放射線で変貌を遂げた動物やら、ミュータントやら人造人間やら色々なバリエーションがいます。また拾ったアイテムを使って、自分の拠点を都市計画シミュレーションみたいに発展させていく要素もあります。こういうのが好きな人には中毒性が高いと思います。
というわけで、全体的なクオリティは高いです。ラスアスやDays Goneといったポストアポカリプス作品は本作に大きな影響を受けたんだろうなあというのがありありと伝わってきますし、ウィッチャーやサイバーパンクも本作にかなりの影響を受けていると思います。豊富な種類のアイテムがオープンワールドに落ちているところや、商人の所持金にかなり低めの上限があって一度に大量に売却することができないところなんかそっくりです。
<難点>
・やっていることは基本ずうっと「廃墟に入って敵と戦う」のひとつだけなので、飽きはどうしても来る。廃墟は道順が複雑なだけで3Dゼルダ的な謎解き要素はほとんどない。
・ロードが短くはない。2015年のPS4作品をPS5でやっていたにもかかわらず。
・翻訳のクオリティは高くはない。しゃべっている言葉と字幕に齟齬があることも日常茶飯事である。
・NPCに話しかける際、そのNPCがしゃべっている時はしゃべり終わるまで待たなくてはならない。特に商人のNPCは、全員が全員まず主人公に対して一言台詞を言わないと気が済まない人たちである。この台詞はスキップもできない。本作は拾えるアイテムが多く持ち物の売却は頻繁に行うことになるため、うっとうしいことこの上ない。
・バグは、だいぶ少なくなったとはいえ、まだある。
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