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HADES
HADES 
私はローグライクというジャンルが苦手です。
私が「ローグライク」と言ったときに念頭に置いている特徴は以下の2点です。
�ヽ�層性がありランダムで自動生成される探索マップ
�△修涼戯�マップを脱出すると（踏破成功か中途失敗かを問わず）突入前の状態に戻る（＝マップ内で得た経験値やアイテムは全て没収され、再突入の際はまた一からの挑戦になる）
�，亙未砲いい里任后�私が嫌なのは�△覆里任后�私はこつこつ積み上げていくゲームプレイが好きなのです。自キャラを成長させていくゲームが好きなのです。自分が積み上げたものが最後にはパーになってしまうなんて賽の河原は、耐えられないのです。�△�嫌だから、それが跳ね返って�，盞�なものに見えてきてしまうのです。「ランダムで自動生成される」と言えば聞こえはいいかもしれませんが、ほとんどのローグライクはプラレール的な発想でマップを生成しており、「一つとして同じマップはない」とは言っても、いくつかあるパーツのつなげ方を変えているだけなのです。すなわち、いくら全体の構造が毎回違うとは言っても、その構成要素である個々のパーツ自体は何度も見ることになるので、既視感はありありの仕上がりになってしまうのです。
ちなみに「ローグライク」の定義に関しては色々な議論があり、私の挙げた2点の特徴が業界の共通認識になっているというわけでは全くありません。ローグライクの特徴をいくつか省いたり変更したりして独自性を出したサブジャンルを「ローグライト」と言ったりもするようです。
とはいえ私がプレイしたことのあるローグライクは、ティーンの頃にガラケーでやっていたタイトルさえ覚えていない作品だけだったので、ほとんど食わず嫌いのような状態でした。その状態でネガティブなことを言うのも良くないでしょうから、評判が異常なほど良かった本作をやってみることにしました。メタスコアも本稿執筆時点（2022年4月25日）で93点（点数がついているほぼ全てのバージョンで93点でした）という化け物のような数字だったので、私は結構期待していました。
結論から言うと、それなりにおもしろかったです。ただかなりクセがあるがあることは否めない作品だと思いました。
タイトルの「ハデス」とは、例のハデスのことです。ゴッド・オブ・ウォーでもお馴染み、ギリシア神話のハデスです。本作の主人公は、ハデスの息子のザグレウスです。プレイヤーは地上にいる母・ペルセポネーに会いに行くために、ザグレウスを操って何階層にも連なる冥府を抜け出すことになります。
ど真ん中の「ローグライク」はターン制RPGであることが多いと思いますが、本作は純粋なアクションゲームです。グラフィックはアニメ調で、アクションの舞台となる冥府はクォータービューで描かれています。ローグライクなのでマップの形や、敵及びアイテムの配置は入るたびに変わります。ザグレウスの武器は全部で6種類（段階的にアンロックされます）あり、それぞれかなり性能が違います。剣みたいなオーソドックスなものもあれば、純粋な飛び道具もあります。プレイヤーは突入前にどれを使うかを選ぶことになりますが、最初に選んだ武器を途中で変えることはできません。また武器以外にザグレウスを強化する要素は色々とありますが、ローグライクらしく冥府を抜けると没収されてしまうものもあれば、恒久的な強化要素もあります。体感的には両者は半々ぐらいの割合です。
まあ大体そんな感じです。前述のとおり私はローグライクの賽の河原要素が苦手なので、恒久的な強化要素が部分的に存在し、賽の河原臭を薄めてくれていた本作は純粋なローグライクよりは楽しむことができました。クォータービューの3Dアクションゲームなので敵との軸合わせ等が難しいのではないかと危惧されている方もいるかもしれませんが、ゲーム自体がかなりエイムをアシストしてくれるので、そこにストレスはありません。とはいえ難度は高めで、何度も何度も冥府に挑みながら少しずつザグレウスとプレイヤー自分自身を成長させていくタイプのゲームとなっています。多分最初の脱出成功までには20回〜40回ほどの挑戦が必要になるでしょう。そのくせそこで終わりではなく、合計10回脱出を成功させると初めてエンドロールが見られる仕様になっています。またトロコンを目指す場合は、そこから更に何十回も脱出に挑む必要があります。1回の脱出にかかる時間は、通常40分〜50分ほどですが、トロコンの所要時間は50時間〜75時間ほどになります。
このように本作は、何十回・何百回と同じことに挑戦し続けて楽しむことが前提のクセの強いデザインになっています。この「クセ」は、本作がハマった人には「やり込み甲斐がある」と映るでしょうし、ハマらなかった人には「作業的」と感じられてしまうでしょう。一応「熱度」という種々の難易度上昇要素（縛り）も用意されてはいますが、いくらいじっても根っこの部分は変わらないので、苦手な方は早めに飽きてしまうでしょう。
難易度は高いですが、ゴッドモードという救済要素（死ぬたびにザグレウスの耐久力が徐々に上がっていき、最終的に全ダメージが8割カットされるようになります）も用意されているので、初心者でもクリアできないというほどではありません。とはいえ何度も死にながら成長していく死にゲー的な側面と、多数回の繰り返しプレイが前提のゲームデザインを鑑みれば、やはりかなりコアゲーマー向きでクセが強い一作だと評せざるを得ません。決して万人受けするような内容ではないと思いますが、この手のジャンルが好きな方は是非どうぞ。
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私が「ローグライク」と言ったときに念頭に置いている特徴は以下の2点です。
�ヽ�層性がありランダムで自動生成される探索マップ
�△修涼戯�マップを脱出すると（踏破成功か中途失敗かを問わず）突入前の状態に戻る（＝マップ内で得た経験値やアイテムは全て没収され、再突入の際はまた一からの挑戦になる）
�，亙未砲いい里任后�私が嫌なのは�△覆里任后�私はこつこつ積み上げていくゲームプレイが好きなのです。自キャラを成長させていくゲームが好きなのです。自分が積み上げたものが最後にはパーになってしまうなんて賽の河原は、耐えられないのです。�△�嫌だから、それが跳ね返って�，盞�なものに見えてきてしまうのです。「ランダムで自動生成される」と言えば聞こえはいいかもしれませんが、ほとんどのローグライクはプラレール的な発想でマップを生成しており、「一つとして同じマップはない」とは言っても、いくつかあるパーツのつなげ方を変えているだけなのです。すなわち、いくら全体の構造が毎回違うとは言っても、その構成要素である個々のパーツ自体は何度も見ることになるので、既視感はありありの仕上がりになってしまうのです。
ちなみに「ローグライク」の定義に関しては色々な議論があり、私の挙げた2点の特徴が業界の共通認識になっているというわけでは全くありません。ローグライクの特徴をいくつか省いたり変更したりして独自性を出したサブジャンルを「ローグライト」と言ったりもするようです。
とはいえ私がプレイしたことのあるローグライクは、ティーンの頃にガラケーでやっていたタイトルさえ覚えていない作品だけだったので、ほとんど食わず嫌いのような状態でした。その状態でネガティブなことを言うのも良くないでしょうから、評判が異常なほど良かった本作をやってみることにしました。メタスコアも本稿執筆時点（2022年4月25日）で93点（点数がついているほぼ全てのバージョンで93点でした）という化け物のような数字だったので、私は結構期待していました。
結論から言うと、それなりにおもしろかったです。ただかなりクセがあるがあることは否めない作品だと思いました。
タイトルの「ハデス」とは、例のハデスのことです。ゴッド・オブ・ウォーでもお馴染み、ギリシア神話のハデスです。本作の主人公は、ハデスの息子のザグレウスです。プレイヤーは地上にいる母・ペルセポネーに会いに行くために、ザグレウスを操って何階層にも連なる冥府を抜け出すことになります。
ど真ん中の「ローグライク」はターン制RPGであることが多いと思いますが、本作は純粋なアクションゲームです。グラフィックはアニメ調で、アクションの舞台となる冥府はクォータービューで描かれています。ローグライクなのでマップの形や、敵及びアイテムの配置は入るたびに変わります。ザグレウスの武器は全部で6種類（段階的にアンロックされます）あり、それぞれかなり性能が違います。剣みたいなオーソドックスなものもあれば、純粋な飛び道具もあります。プレイヤーは突入前にどれを使うかを選ぶことになりますが、最初に選んだ武器を途中で変えることはできません。また武器以外にザグレウスを強化する要素は色々とありますが、ローグライクらしく冥府を抜けると没収されてしまうものもあれば、恒久的な強化要素もあります。体感的には両者は半々ぐらいの割合です。
まあ大体そんな感じです。前述のとおり私はローグライクの賽の河原要素が苦手なので、恒久的な強化要素が部分的に存在し、賽の河原臭を薄めてくれていた本作は純粋なローグライクよりは楽しむことができました。クォータービューの3Dアクションゲームなので敵との軸合わせ等が難しいのではないかと危惧されている方もいるかもしれませんが、ゲーム自体がかなりエイムをアシストしてくれるので、そこにストレスはありません。とはいえ難度は高めで、何度も何度も冥府に挑みながら少しずつザグレウスとプレイヤー自分自身を成長させていくタイプのゲームとなっています。多分最初の脱出成功までには20回〜40回ほどの挑戦が必要になるでしょう。そのくせそこで終わりではなく、合計10回脱出を成功させると初めてエンドロールが見られる仕様になっています。またトロコンを目指す場合は、そこから更に何十回も脱出に挑む必要があります。1回の脱出にかかる時間は、通常40分〜50分ほどですが、トロコンの所要時間は50時間〜75時間ほどになります。
このように本作は、何十回・何百回と同じことに挑戦し続けて楽しむことが前提のクセの強いデザインになっています。この「クセ」は、本作がハマった人には「やり込み甲斐がある」と映るでしょうし、ハマらなかった人には「作業的」と感じられてしまうでしょう。一応「熱度」という種々の難易度上昇要素（縛り）も用意されてはいますが、いくらいじっても根っこの部分は変わらないので、苦手な方は早めに飽きてしまうでしょう。
難易度は高いですが、ゴッドモードという救済要素（死ぬたびにザグレウスの耐久力が徐々に上がっていき、最終的に全ダメージが8割カットされるようになります）も用意されているので、初心者でもクリアできないというほどではありません。とはいえ何度も死にながら成長していく死にゲー的な側面と、多数回の繰り返しプレイが前提のゲームデザインを鑑みれば、やはりかなりコアゲーマー向きでクセが強い一作だと評せざるを得ません。決して万人受けするような内容ではないと思いますが、この手のジャンルが好きな方は是非どうぞ。
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