高橋維新のページ

　なんかワンダと巨像を終えた勢いでやってしまいました。PS3版をストリーミングでプレイしたのですが、接続がなかなか安定せず、わりと頻繁に未セーブのゲームが強制終了させられてイライラしました。かつての危惧がそのまんま具現化した形です。トロコンをする気満々で始めましたが、なぜかトロフィーには非対応になっていました。まあタイムアタックトロフィーの獲得をこんな不安定な状態でやらされたらもっとイライラしたでしょうから、怪我の功名といったところです。

　ゲームそのものは、主人公のICOを操り、上田文人らしい「高低差の大きな石造りの構造物」を探検するアクションゲームです。ICOの目的は、探検中に見つけたヨルダという少女とともに「城」と呼ばれるこの構造物を脱出することです。
　このお城のビジュアルもさることながら、静謐でもの悲しい空気感や、キャラクターの成長要素が極力排されており、基本的に今あるものだけでなんとかしなければならないゲーム性といった部分に、上田文人の作家性は存分に顕現しています。本作でもう完成されていると言っても過言ではありません。
　今やるとさすがにグラフィックの古めかしさや操作性のぎこちなさに時の流れを感じずにはいられませんが、上田文人という作家が好きな人であればやって損はないでしょう。ボリュームも少なめ（初見で色々迷いながらやっても10時間もかからないと思います。タイムアタックトロフィーの規定タイムは2時間です）ですが、逆に言うとサクッと終わるということでもあります。

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