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Kena: Bridge of Spirits

 こちらも発売当初話題になったインディーゲームです。PS5版をやりました。

 プレイヤーは主人公の少女ケーナを操って悪そうな植物が蔓延る村の「浄化」を目指し、奔走することになります。
 舞台となるのは、ポストアポカリプティックな(すなわち、前近代的な)小さめのオープンワールドです。緑豊かな山や森の中に人間の集落がある世界は、ブレワイを彷彿とさせます。本作にはROTと呼ばれる妖精のような存在を集める要素がありますが、ちょうどこれもブレワイのコログ集めみたいです。オープンワールドを旅しながら世界の汚れを祓っていくゲームプレイも、ブレワイ的と言っていいでしょう。大神にも似ていると思います。
 一方で、ゲーム全体の牧歌的な雰囲気に似つかわしくなく、戦闘は実に死にゲーチックです。難易度設定を上げれば上げるほど死にゲーに近付きます。近接攻撃・弓矢・ガード・パリィ・ローリング回避といった昨今のアクションゲームに標準装備されている要素はだいたい揃っており、敵の動きを見極めながら戦闘のたびに最適な立ち回りを模索しつつコツコツと対処していく必要があります。ごり押しは、低難易度でない限り通用しません。ボス戦には無限湧きのザコがいることも多く、なかなか侮れません。とはいえ敵の攻撃を避けながらの弓チク戦法で大体の場面はなんとかなるので、むちゃくちゃ難しいというわけでもありません。死にゲーの入門編としてちょうどいいくらいだと思います。
 残念ながら日本語訳の精度はそれほど高くなく、そのせいでストーリーや舞台設定にもさほど興味が持てませんでしたが、この手のゲームが好きな人はハマれると思います。ボリュームは1周するだけなら10時間〜20時間くらいですが、値段相応でしょう。

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