高橋維新のページ

　おもしろかったですねえ。久しぶりにハマったゲームです。
　フロム・ソフトウェアの新規IPです。ネットで話題になっていたので手を出してみました。実は、フロムのゲームをやるのは今作が初めてです。アーマード・コアも天誅もソウルシリーズもBloodborneもやったことはありません。

　フロムらしさは、存分に表れたゲームだと言われています。ネットでの評判通り、難易度は異様に高いです。
　基本的には主人公の忍者を操って敵を倒していくゲームなのですが、敵の攻撃力が異様に高く、ボスの攻撃であれば2〜3発喰らうと死んでしまいます。主人公の通常攻撃は振りが遅いので、ごり押しは低級のザコ以外には全く通用しません。無闇に斬りかかってもガードされたり避けられたりして反撃を食らい、そのまま死まで持っていかれるのがオチです。ザコであっても複数体に囲まれると危険なので、一対一の状況を作り出すのが難しいのであれば逃げた方がいいです。鬼仏というチェックポイントが各所にあるので、ザコとの戦闘はできる限り避けながら次の鬼仏まで走り抜けるというのが最も有効な戦法になります。死ぬと所持金と稼いだ経験値が半減する（厳密に言うと、それまでに稼いだ経験値が単純に半減するわけではありません。経験値を一定数溜めるとスキルポイントというものが1ポイントもらえるのですが、稼いだ経験値のうちまだ1スキルポイント分に達していない端数の部分が半減するという仕様です）というペナルティ（一定確率でこのペナルティを回避できる仕組みもあります）もあるので、ザコ戦で危険を冒しているとむしろ成長が遠ざかってしまいます。金と経験値は後でいくらでも稼げるので、道中で出くわすザコは無視した方がいいのです。
　倒さなければ先に進めないボスについては、こちらで敵の攻撃を避けたり、弾いたり（敵の攻撃を当たる寸前にガードすると、弾けます）して隙を作り出す必要があります。にもかかわらず敵の攻撃パターンも決して単純ではなく、色々な種類の攻撃を織り交ぜてきます。フェイントみたいなこともやってくるので、バカの一つ覚えで流れ作業のように倒せるボスは一体として存在しないと言っていいです。何回も挑みながら敵ごと、技ごとに有効な戦法や対処法を見出し、かつそれを淡々と遂行できるように慣れていかないと前には進めません。かといって無理ゲーというほど難しいわけではなく、きちんと慣れれば倒せるバランスには収まっているんです。弾いたりなんだりといった駆け引きが苦手でも、だいたいのボスは隙のできる技だけを狙ってヒットアンドアウェイでチクチク削っていけば倒せるようにもできています（ただひとたび事故れば大ダメージの攻撃を食らってしまうので、そうならないような集中力と事故をできるだけ減らすための「慣れ」はやっぱり必要です）。どういう戦法をとるにせよ愚直な反復で慣れていくための根気は必要なので、ゲームにそういう根気を使いたくない人には全然ハマらない作品でしょう。ただ、強いボスを倒せた時の感慨がひとしおなのも確かであり、高難度でありながら高い次元でまとまっているゲームバランスあってこそのカタルシスを感じ取ることができます。これは、このゲームならではです。

　ちなみにセーブデータは外部でバックアップでもとらない限り一つしか作れません。そのうえ死ぬとそのまんまオートセーブされるという仕様があるので、ボス戦の途中で死んだ場合でも一度使ったアイテムは二度と戻ってきません。差し切れそうな時以外は、貴重なアイテムをジャブジャブ使うのは避けた方がいいのです。このあたりの仕様も難易度の上昇に拍車をかけていると思います。
　ゲームの舞台はオープンワールドというほど広大ではないですがみっちり作りこまれており、ほとんどのエリアはシームレスでつながっています。
　ストーリーは一応ありますが、劇中であんまりちゃんとした説明をしてくれないので、流し見してるだけだと全容の把握は困難です。登場人物もおっさんと婆さんがほとんどで性的な釣り要素には乏しい硬派な作りになっています。

　フロムのゲームはだいたい上記のような特徴を持っているらしいので、他のものにも手を出してしまいそうです。まずは、Bloodborneからでしょうね。

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