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The Elder Scrolls V: Skyrim Special Edition

 ようやくやりました。長らくの宿便が放出された気分です。

 言わずと知れたオープンワールドアクションRPGの一つの到達点、なんでないですかね。原作のPS3版が発売されたのは2011年ともう10年以上前のことです。私がやったのはSpecial Editionという全てのDLCがひとまとめになったPS4版です。
 タイトルに入っている「スカイリム」というのはこのゲームの舞台のオープンワールドを指す地名です。ドラゴンや魔法が飛び交う、中世ヨーロッパ風のファンタジックな世界観になっています。

 10年以上前のゲームなのでさすがに古さを感じる部分はわりとあるのですが、それでもハマればずうっとやっていることができるおもしろさがあります。緻密な世界設定、膨大な種類の装備品やアイテム、個性豊かなNPCたちなど細部の作り込みも徹底しており、戦い方も生き方も自由です。メインクエストはありますが、実は数で言うと17しかありません。これだけを追っかけていると30時間もかからずに終わると思います。メインクエストとは別に、本筋とは直接の関係のないサイドクエストや、オープンワールドの中に色々あるギルドのクエストが豊富に用意されていて、それがボリュームを下支えしています。
 序盤は立ち回りが分からずこちらも弱いので戸惑う場面が多いというのは他のオープンワールドゲームと一緒です。ただここさえ乗り越えられれば(難易度はいつでも変更可能でペナルティも特にないので、最悪慣れるまではVERY EASYにしてしまえばいいです)、その先には広大な遊び場が広がっています。

<その他>
・オープンワールドは、山がちかつ雪がちで景色のバリエーションには乏しいです。また山が多いため目当ての場所に直線的に行くことができない場合も多いです。ブレワイのように急斜面を登攀することはできません。そのうえ登れる山「道」と登れない山「肌」を視覚的な情報だけから区別するのが結構難しいです。
・同じ会社のゲームなので、Fallout 4とは類似点がいくつもあります。以下にまとめておきます。
→ピッキングのミニゲーム
→商人の所持金に限界があって大量売却ができない。
→オープンワールドの中にファストトラベルの出口になるロケーションがいくつもある。
→ロケーションは中に入れるダンジョンになっている場合も多々ある。
→ダンジョンは立体的で複雑な構造であることが多いが、ゼルダ的な謎解き要素は極めて稀薄。
→故にどのダンジョンでもやることを基本的には敵を倒しながらアイテムを探してウロウロするだけになる。飽きやすい。
→バグが多い。
・バグは、Special Editionでだいぶ無くなってはいますが、まだ多いです。特にDLCのバグがつぶしきれていない印象です。
・翻訳のクオリティはそれなりです。台詞と字幕の内容が違うのは日常茶飯事ですし、誤訳や固有名詞等々の表記揺れも大量にあります。なので私は本作のストーリーがよく分かりませんでした。台詞を聞いたり字幕を読んだりするモチベーションが湧いてこなかったからです。ただ、別にそこまで期待するほどのストーリーではないと思います。
・戦闘は結構大味です。ローリングやスウェーみたいなワンボタンでの回避手段はなく、近接戦闘メインで戦う場合「肉を切らせて骨を断つ」が基本になってしまう感じがします。盾もあるのですが、ガードばっかりしているとこちらから攻撃ができません。どうしても敵の攻撃をある程度受けつつこちらの攻撃を入れていかざるを得ない(主人公の体力がデフォルトで徐々に回復していくようになっている仕様も、ある程度攻撃を食らわざるを得ないということを前提にしている気がします)ので、プレイヤー各々の技術が活きる余地は狭く、倒せない強敵にぶち当たった場合は、より良い装備を整えて、レベルを上げてより良いスキルを習得するというグッドスタッフ的な発想でしか対処ができない気がします。戦闘やアクションの面白味はあまり期待しない方がいいでしょう。基本的にこちらの戦術はノーガードごり押しという単調なものになります。その代わり、前述のとおり装備品やらアイテムやら魔法やらの種類はたくさんあるので、ハクスラ的な楽しみは大きいかもしれません。

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