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2023年6月のフリープレイの1作です。前々から気にはなっていたので手を出してみました。
日本の中世を舞台にした2Dのアクションゲームです。特徴はなんといっても、グラフィックが黒澤映画のような白黒映像になっていることでしょうか。といっても本作を手掛けたのはFlying Wild Hogというポーランドのディベロッパーらしいです。
ゲーム性は、完全に刀でチャンチャンバラバラするアクションです。海外メーカー製の侍ゲームというとGhost of Tsushimaをイメージする方も多いかとは思いますが、あちらのようなオープンワールドゲームではなく、一本道のステージクリア形式です。カメラは旧作バイオのように固定されており、カメラとカメラの境界を超えると次のカメラに映像が移り変わるという形式です。鬼武者や旧シリーズのゴッド・オブ・ウォーもこの形式でした。カメラのアングルには色々なものがあり、その点の演出は凝っていますが、戦闘がある局面では必ずサイドビューになります。
難易度はそれなりに高く、高難易度では攻撃一辺倒のごり押しはなかなか通用しないため、パリィで敵の攻撃をいなして隙を作るのが重要になってきます。低難易度でも、ごり押しはあまりお勧めできません。そのため死にゲーと2Dアクションが好きな私には楽しめました。
映像が白黒のうえに、固定されているカメラが遠いことも多々あるので、敵の動きを見切るのが重要なゲームのわりにそれが見辛い場合がわりとあったのは良くなかったと思います。あと、日本語訳はちゃんとしてはいるのですが、「日本語のネイティブが書いた脚本だったらそんな感じにはならないだろうなあ」という微妙に違和感のある言葉遣いや台詞回しが散見されたのはGhost of Tsushimaと一緒ですね。象徴的な部分を挙げれば、主人公の名前が「大輝(ひろき)」で、ヒロインの名前が「愛子(あいこ)」なのですが、時代劇の登場人物にしては現代的過ぎる名前で、どうにも微妙に勘所を外している感が否めないのです。
純和風っぽくない「異物感」は、ストーリーにも見られます。本作は「悪党に師匠を殺される」といういかにも時代劇っぽい序盤の展開から、後半には急に洋ゲーチックなスピリチュアル展開に入ってしまうのです。好みの問題と言えばそれまでですが、面食らう人もいるかと思います。本作のタイトルそれ自体が伏線になっていると言えなくもないのですが、私個人としては全編分かりやすく痛快な復讐譚だった方が良かったです。そういえば、師匠を殺されるというお話の発端はSifuやシェンムーシリーズと一緒ですね。
サクサク進めば1周は10時間もかからないほどのボリュームですが、安く手に入るならどうぞ。
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日本の中世を舞台にした2Dのアクションゲームです。特徴はなんといっても、グラフィックが黒澤映画のような白黒映像になっていることでしょうか。といっても本作を手掛けたのはFlying Wild Hogというポーランドのディベロッパーらしいです。
ゲーム性は、完全に刀でチャンチャンバラバラするアクションです。海外メーカー製の侍ゲームというとGhost of Tsushimaをイメージする方も多いかとは思いますが、あちらのようなオープンワールドゲームではなく、一本道のステージクリア形式です。カメラは旧作バイオのように固定されており、カメラとカメラの境界を超えると次のカメラに映像が移り変わるという形式です。鬼武者や旧シリーズのゴッド・オブ・ウォーもこの形式でした。カメラのアングルには色々なものがあり、その点の演出は凝っていますが、戦闘がある局面では必ずサイドビューになります。
難易度はそれなりに高く、高難易度では攻撃一辺倒のごり押しはなかなか通用しないため、パリィで敵の攻撃をいなして隙を作るのが重要になってきます。低難易度でも、ごり押しはあまりお勧めできません。そのため死にゲーと2Dアクションが好きな私には楽しめました。
映像が白黒のうえに、固定されているカメラが遠いことも多々あるので、敵の動きを見切るのが重要なゲームのわりにそれが見辛い場合がわりとあったのは良くなかったと思います。あと、日本語訳はちゃんとしてはいるのですが、「日本語のネイティブが書いた脚本だったらそんな感じにはならないだろうなあ」という微妙に違和感のある言葉遣いや台詞回しが散見されたのはGhost of Tsushimaと一緒ですね。象徴的な部分を挙げれば、主人公の名前が「大輝(ひろき)」で、ヒロインの名前が「愛子(あいこ)」なのですが、時代劇の登場人物にしては現代的過ぎる名前で、どうにも微妙に勘所を外している感が否めないのです。
純和風っぽくない「異物感」は、ストーリーにも見られます。本作は「悪党に師匠を殺される」といういかにも時代劇っぽい序盤の展開から、後半には急に洋ゲーチックなスピリチュアル展開に入ってしまうのです。好みの問題と言えばそれまでですが、面食らう人もいるかと思います。本作のタイトルそれ自体が伏線になっていると言えなくもないのですが、私個人としては全編分かりやすく痛快な復讐譚だった方が良かったです。そういえば、師匠を殺されるというお話の発端はSifuやシェンムーシリーズと一緒ですね。
サクサク進めば1周は10時間もかからないほどのボリュームですが、安く手に入るならどうぞ。
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