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VA-11 Hall-A

 タイトルは、こう書いて「ヴァルハラ」と読ませます。このタイトルは、ゲームの舞台となるバーの店名でもあります。
 プレイヤーはそのバーのバーテンダーであるジルを操り、訪れる客の注文を受けて適切なカクテルを作り、提供することになります。カクテルの材料は全部で5種類あり、どの材料をどのくらい入れるかでどのようなカクテルができるかが決まってきます(他に氷の有無・熟成するかしないか・混ぜる時間の長さといった変数もあります)。この書き方だとアルバイト的なミニゲームを延々やらされるだけのゲームだと思えてしまいますが、カクテル作りはあくまで本作のサブ要素であり、メインコンテンツはお客さんとの会話というテキストADV的な部分と、それを通して作品や舞台となっているサイバーパンク的な街全体の雰囲気を味わうことなんだろうと思います。
 一応ストーリー的な要素はありますが、街の外の様子はお客さんとの会話を通じて間接的に(=伝聞の形で)知ることしかできないので、そこまで分かりやすい構造にはなっていません。作品全体の雰囲気がハマらないと、興味を持てないと思います。

 そして、方々で言われていることではありますが、本作はそのゲーム性も雰囲気も「コーヒートーク」というゲームととてもよく似ています。同じ会社が作ったんじゃないかと勘違いできるほど似ていますが、全然違います。本作を手掛けたのはベネズエラの会社であるのに対して、コーヒートークを作ったのはインドネシアの会社です。

 ボリュームは少ないです。攻略情報さえあればトロコンも数時間で可能でしょう。とにもかくにも本作のサイバーパンクな雰囲気が肌に合わないと楽しめないので、まずはその点をテストしてみてください。

 

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