高橋維新のページ - 2016.12.11クイズ☆スター名鑑SP
 今回のクイズ☆スター名鑑は2時間スペシャルであった。
 前半の「ギリギリ有名人が逃走中」と後半の「クイズ☆アナタの記憶」の2本立てである。簡単に感想を記す。

<ギリギリ有名人が逃走中>
 「逃走中」のパロディである。「タレント名鑑」時代からのお馴染みの企画らしいが、番組が貸し切った公園に300人のエキストラと16人の「ギリギリ有名人」を放ち、それを4人のハンター(淳・フジモン・吉村・カズレーザー)が捕まえたうえで、名前を思い出して当てるという内容である。
 「ギリギリ有名人」は、過去に一世を風靡したけど今はほとんど露出がない人(加えて、ブレイクしていた当時も半分素人のような扱いでテレビに出ていた人も多い)が中心である。

 上記の特徴の通り、この番組特有の、「有名人と一般人の境界をウロウロしている人」をとことんまでにこき下ろす企画である。筆者は、普段「スター名鑑」を見ているとその「こき下ろし」が若干行き過ぎている感じがして相手が気の毒になり、引いてしまうので、全体的に、もう少し抑え目にした方がいいと常に思っている。ただ、別に好みの問題である。
 とはいえこの「逃走中」という企画は、捕まえたギリギリ有名人のプロフィール等が紹介されはするものの、「ギリギリ有名人」とナレーションで連呼される以上のこき下ろしはなく、この手の演出が好きな人からすると若干物足りなく感じるのではないだろうかという気はした。あと、逃走中のパロディであることにさほどの意味がない。別にパロディであることにさほどの意味がない企画はめちゃイケ等でもよく見られるのでいいのだが、このパロディ企画の中核を為している「ギリギリ有名人たちとハンターたちの追いかけっこ」が特に面白さの向上につながっていない感がある。パロディであることにさほどの意味はないのだから、「逃走中」に寄せるためだけにこの追いかけっこにこだわっているのだとしたら、やめてもいいと思う。

<クイズ☆アナタの記憶>
 解答者の芸人(今回は、バイきんぐ小峠とオードリー)に自分の人生に関するクイズを出題し、それに答えてもらう企画である。笑い所は、クイズを進める中でドンドン出てくる解答者の黒歴史と、それに対してひな壇の面々(有吉・おぎやはぎ・フジモン)が入れるガヤである。むしろ黒歴史よりガヤの方がおもしろい(黒歴史は、若干イタ過ぎるきらいがあり、筆者は見ているとむしろ辛くなってしまうが、これも好みの問題である)が、これは完全に「検索ワード連想クイズ」で彼らがやっている大喜利と同じ種類のおもしろさである。番組の強みが存分に出る企画と言っていいだろう。