高橋維新のページ - Cuphead
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Cuphead

 これも『無慈悲な8bit』で紹介されていたのを契機に、Switch版をやってみました。
 ロックマンみたいな、横スクロールアクションゲームです。とはいえ、ゴールまで辿りつけばクリアになるステージ(いわゆる、ラン&ガン)は少数派で、ボスと戦うだけのステージの方が圧倒的に多いです。そしてその点に勝る本作最大の特徴は、1930年代のアメリカのカートゥーンを再現したグラフィックです。全部手描きらしいです。大変なハイクオリティであります。

 難易度は高く、主人公のHPの初期値は3しかありません。3回喰らうと終わりでステージを最初からやらなければならなくなります。回復アイテムやパワーアップアイテムは道中に一切置かれておらず、死んではちょっとずつ進んでを繰り返す死にゲーです。完全な死にゲーです。とはいえロード時間も短く繰り返しプレイするに当たってのストレスもほとんどないので、ずっとのめりこんでやってしまいます。高難易度ながらきちんとやりこめばできるようになるバランス調整も絶妙です。ロックマン11とやり比べて思いましたが、こっちは心が折れずにずっとやれてしまうのが不思議です。多分、1ステージが長すぎないところがいいのでしょう。

 ボリュームは少なめですが、安いのでこんなもんでしょう。ロックマンやメタルスラッグや魂斗羅が好きな人は是非どうぞ。

※後に出たPS4版も買ってやってしまいました。トロフィーをとりたかったからです。Switch版のゲーム内実績をコンプリートして全ボスのSランクを達成するほどやり込んだのに、このゲームのトロフィーを未獲得のまま放っておくのが癪だったからです。上記の文章からだとあんまり伝わらないでしょうが、それぐらい私はこのゲームにハマりました。私は、幼少期に「トムとジェリー」を何度も見ていたことも原因だとは思いますが、あの手のバタ臭い雰囲気が大好きなのです。
 このゲームを改めてやって思ったのは、あるゲームが人にハマるには、ジャンルやゲームシステムだけでなくて、見た目や音楽や台詞回しといった要素から立ち上る全体的な雰囲気がその人の好みに合わないとダメだということですね。私がこのゲームにハマったのは、2Dアクションというゲームジャンルが好きだったのもあるのですが、何より1930年代カートゥーンのバタ臭い雰囲気が好きだったからです。そのあたりがガッチリ噛み合ったからこそ、私も虜になったのです。
 トロコンと全ボスSランク獲得にまでかかった時間はSwitch版の半分以下に短縮できたと思います。「どうやればいいか」を覚えていたので、それを再現するだけだったからです。Switch版では「どうやればいいか」(最適なボタン配置、各ボスごとの適切な武器・チャーム・必殺技の選定、各ボスごとの立ち回り等)を見つけるところから始めないといけなかったですからね。

※2022.7.10追記
 PS4版でDLCをやりました。トロコンして全追加ボスでSランクを獲得しました。クオリティはそのまんまなので本編を好きになれた人は買いです。

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