Amazon.co.jp: 眠れる美女 (新潮文庫): 川端 康成: 本の中の短編。
突然ですが山下達郎の「クリスマス・イブ」って覚えてますか?
雨は夜更け過ぎに 雪へと変わるだろう
Silent night Holy night...
凄い有名な歌い出しですが、歌詞カードを見ないでその後を全部歌い切れる人がどの位の割合でいるだろうか、という話。
そういう意味で、ヤマタツのこの曲は、究極の
出落ちソングと言うことができるだろう。
かたや文豪川端康成のこの短編もまた、鮮烈な出オチを残してくれる。
「片腕を一晩お貸ししてもいいわ。」娘は言った。そして右腕を肩からはずすと、それを左手に持って私の膝においた。
娘の右腕が外れた、と言ってもそれは義手ではなく、あくまで生身の腕らしい。
そして主人公の男は、孤独な一晩をその片腕と過ごす。
美しい片腕との一晩を濃厚に描いた短編。
文字だけでこんな淫靡な気分になれるとは思わなかった。
川端康成先生、あなたはノーベル文学賞と共に
ノーベル変態賞を授与されるべきでした。
そんな素晴らしい幻想文学。
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