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2015夏出場校

2015年夏の甲子園

第97回全国高校野球選手権大会


出場校

北海道   学校名   区分出場歴    五紙評価今大会成績勝敗
北 北 海 道 白 樺 学 園私立 4年ぶり3回目 BCCCC 1回戦敗退 
南 北 海 道 北     海 私立 4年ぶり36回目 BBBBC 1回戦敗退 
東北    学校名  区分出場歴    五紙評価今大会成績勝敗
青     森三  沢  商県立 29年ぶり2回目 BCCCC 2回戦敗退 −●
岩     手花  巻  東私立 2年ぶり8回目 ABBBB 3回戦敗退 ○○●
秋     田秋  田  商県立 2年ぶり18回目 BBCCC  ベスト8  −○○●
山     形鶴  岡  東私立 4年ぶり4回目 BBCCC 3回戦敗退 −○●
宮     城仙 台 育 英私立 2年ぶり25回目 AAAAB 準 優 勝○○○○○●
福     島聖 光 学 院私立 9年連続12回目 BBBBB 2回戦敗退 −●
関東    学校名   区分出場歴    五紙評価今大会成績勝敗
茨     城霞  ヶ  浦私立   初出場  BBBCC 1回戦敗退 
栃     木作 新 学 院私立 5年連続11回目 ABBBB 3回戦敗退 −○●
群     馬健 大 高 崎私立 2年連続3回目  AABBB 3回戦敗退○○●
埼     玉花 咲 徳 栄私立 4年ぶり3回目  BBCCC  ベスト8  −○○●
千     葉専 大 松 戸私立   初出場  ABBBB 1回戦敗退 
東  東  京 関  東  一私立 5年ぶり6回目 ABBBB  ベスト4  −○○○●
西  東  京 早 稲 田 実私立 5年ぶり29回目 BBBBB  ベスト4  ○○○○●
神  奈  川 東海大相模私立 2年連続10回目AAAAA  優  勝  −○○○○○
山     梨東海大甲府私立 2年連続13回目 ABBBB 3回戦敗退 ○○●
北信越   学校名   区分出場歴    五紙評価今大会成績勝敗
新     潟中     越私立 12年ぶり9回目 BBBCC 1回戦敗退 
長     野上  田  西私立 2年ぶり2回目 BCCCC 2回戦敗退 ○●
富     山高  岡  商県立 7年ぶり17回目 BCCCC 2回戦敗退 −●
石     川遊  学  館私立 3年ぶり6回目 BBBBB 3回戦敗退 −○●
福     井敦 賀 気 比私立 2年連続7回目  AAAAA 2回戦敗退 ○●
東海    学校名   区分出場歴    五紙評価今大会成績勝敗
静     岡静     岡県立 2年連続24回目 AAAAA 1回戦敗退 
愛     知中京大中京私立 5年ぶり27回目 AAABB 3回戦敗退 ○○●
岐     阜岐 阜 城 北県立 14年ぶり3回目 BBCCC 1回戦敗退 
三     重津     商県立   初出場  BCCCC 2回戦敗退 ○●
近畿    学校名   区分出場歴    五紙評価今大会成績勝敗
滋     賀比  叡  山私立 16年ぶり8回目 BBCCC 1回戦敗退 
京     都鳥     羽府立 15年ぶり6回目 BBBBC 3回戦敗退 ○○●
大     阪大 阪 偕 星私立   初出場  AAABB 2回戦敗退 ○●
兵     庫滝  川  二私立 3年ぶり4回目 BBBBB 2回戦敗退 ○●
奈     良天     理私立 3年ぶり27回目 AABBB 1回戦敗退 
和  歌  山 智弁和歌山私立 3年ぶり21回目 AAABB 1回戦敗退 
中国    学校名   区分出場歴    五紙評価今大会成績勝敗
岡     山岡山学芸館私立   初出場  BBCCC 1回戦敗退 
広     島広 島 新 庄私立   初出場  BBBBB 2回戦敗退 ○●
鳥     取鳥 取 城 北私立 2年ぶり4回目 CCCCC 2回戦敗退 −●
島     根石見智翠館私立 2年ぶり9回目 BCCCC 2回戦敗退 −●
山     口下  関  商市立 20年ぶり9回目 BCCCC 2回戦敗退 ○●
四国    学校名   区分出場歴    五紙評価今大会成績勝敗
香     川藤井学園寒川私立 6年ぶり2回目 BCCCC 1回戦敗退 
徳     島鳴     門県立 4年連続10回目 BBBBC 1回戦敗退 
愛     媛今  治  西県立 3年ぶり13回目 BBBCC 1回戦敗退 
高     知明 徳 義 塾私立 6年連続17回目 BBBBB 1回戦敗退 
九州    学校名   区分出場歴    五紙評価今大会成績勝敗
福     岡九州国際大付私立 2年連続6回目 AABBB  ベスト8  ○○○●
佐     賀龍     谷私立 20年ぶり3回目 BBBCC 2回戦敗退 −●
長     崎創  成  館私立   初出場  BBCCC 2回戦敗退 ○●
熊     本九 州 学 院私立 5年ぶり8回目 BBBBB 2回戦敗退 −●
大     分明     豊私立 4年ぶり5回目 BBBCC 1回戦敗退 
宮     崎宮 崎 日 大私立 18年ぶり2回目 BBBCC 1回戦敗退 
鹿  児  島 鹿 児 島 実私立 5年ぶり18回目 BBBBC 2回戦敗退 ○●
沖     縄興     南私立 5年ぶり10回目 ABBBB  ベスト8  −○○●


生き残りMAP

                                                                                        北 北 海 道
                                                                                        南 北 海 道
                                                                                        青      森
                                                                             秋      田 岩      手
                                                                             山      形 宮      城
                                                       石      川            新      潟 福      島
           山      口 島      根 鳥      取 京      都 福      井 富      山 群      馬 栃      木
           広      島 岡      山 兵      庫 滋      賀 岐      阜 長      野 埼      玉 茨      城
佐      賀 福      岡 愛      媛 香      川 大      阪 愛      知 山      梨 西  東  京 東  東  京
長      崎 大      分 高      知 徳      島 奈      良 三      重 静      岡 神  奈  川 千      葉
熊      本 宮      崎                       和  歌  山
鹿  児  島
沖      縄



49地区マモノ展望

<北北海道>
秋 ベスト8:白樺学園、滝川西、北見工 ※南北統一開催
春 ベスト4:白樺学園 ベスト8:旭川西、釧路湖陵 ※南北統一開催

南高北低の傾向が強い北海道にあって、唯一北勢で今季結果を残しているのが白樺学園。本命扱いしていいだろう。
投打にわたって頭一つ抜けており、「けいすけくんLOVE」で住民の物議を醸した2011夏以来の復活を目指す。
追いかける学校としては北見支部に好素材が散らばっているのが特徴か。
秋8強で21世紀枠候補になった北見工の2年生右腕・中川、秋の全道大会で一発を放った北見北斗の浅井。
そして春の全道大会に出場した北見緑陵の速球派・加藤と多士済々。例年3枠の北見支部、散らばればいいが……?
昨夏の甲子園でマリア様戦法で健闘した武修館や、混戦極まる旭川勢の巻き返しにも期待したいところ。
21世紀枠で甲子園を経験した遠軽女満別といった学校が伏兵におり、上位陣としては侮れない相手になりそう。


<南北海道>
秋 優勝:東海大四 準優勝:北海 ベスト4:札幌日大、駒大苫小牧 ベスト8:北照 ※南北統一開催
春 優勝:北海 準優勝:駒大苫小牧 ベスト4:北照 ベスト8:札幌第一、札幌日大 ※南北統一開催

センバツ準優勝の東海大四はもちろん有力候補ではあるが、他校も足元をすくう力は備わる。
秋に涙を呑んだ北海は春にエース・山本をケガで実質欠きながらも優勝。その分層が厚くなっており、対抗馬筆頭。
秋4強、春準優勝の駒大苫小牧は逆に投手陣の層の薄さが悩みの種。夏までの急成長に期待したいところだが。
春に東海大四を破った北照は監督交代の過渡期。強力な打線を持つが、安定して力を発揮することが出来るか。
迎え撃つ東海大四はやはりエース・大沢の出来がカギを握りそう。決して強くはない打線の援護にもかかっている。
東海大四・北海のいる札幌支部は激戦。札幌日大札幌第一札幌大谷と伏兵が多く、支部予選から気は抜けない。
札幌、小樽、室蘭支部に比べ、少々元気のない函館支部は函館工函館大有斗あたりで対抗したいところ。


*東北大会・春

優勝:青森山田 準優勝:八戸学院光星(青森) ベスト4:一関学院(岩手)、花巻東(岩手)


<青森>
秋 優勝:八戸学院光星 準優勝:弘前学院聖愛 3位:八戸工大一 4位:五所川原商
春 優勝:弘前学院聖愛 準優勝:青森山田 3位:八戸学院光星 4位:青森

3季連続出場中の八戸学院光星は経験値で他校を大きくリード。甲子園経験者も多く、場馴れしているのは大きい。
甲子園で度々力投を見せてきた中川たちも最後の夏を迎えた。彼をチーム全体で盛り立てていきたいところ。
青森山田は気付けば6年聖地から遠ざかるが、この春は県・東北で光星を連破し東北制覇と久々に復活の兆しがある。
春の東北大会を制した年は必ず夏の甲子園にも出場しており、そのジンクスが働けば久々の復活も見えてくる。
りんごっ子・弘前学院聖愛も春を制するなど2校に匹敵する力を持っている。今年も地元選手中心で聖地を目指す。
八戸工大一は194センチのエース・内沢や2年生の強打者・石戸谷といった個の力で一発逆転を狙う。
ここから後ろは少々力の差が開くが、青森など伏兵が上位にのし上がることも近年多いだけに、波乱の可能性も。


<岩手>
秋 優勝:花巻東 準優勝:一関学院 3位:宮古商 4位:盛岡四
春 優勝:一関学院 準優勝:花巻東 3位:盛岡大付 4位:水沢

秋春ともに決勝戦でぶつかった2校に、春の東北大会で仙台育英を破った1校を加えた三つ巴の様相を呈している。
秋優勝の花巻東はプロ注のP・高橋樹也を擁する。引き分け再試合×2もあってセンバツに届かなかった悔しさを晴らしたい。
春に雪辱した一関学院は主将を務める捕手の高橋柊也に注目。継投が基本の投手陣をどう引っ張っていくか。
昨夏代表で春の東北大会で仙台育英を破った盛岡大付にも、昨夏の甲子園で2度お誕生日の遠藤が中軸に残っている。
この3校から後ろは少々実力差が開くが、何か起こせる可能性がありそうなのは伝統ある公立校2校か。
秋4位の盛岡四や春8強も花巻東に善戦した盛岡三あたりは勝ち上がればスタンドも味方につけそうな情勢である。
他に、秋3位の宮古商や最近影の薄い専大北上あたりも一発逆転を起こせそうな学校ではある。


<秋田>
秋 優勝:大曲工 準優勝:能代松陽 3位:西目 4位:秋田商
春 優勝:秋田南 準優勝:秋田 3位:秋田商 4位:角館

花火打線を引っ提げてセンバツ1勝の大曲工だが、春は武田が捕まり、花火も不発で8強止まり。疲れもあったか?
その大曲工を破った秋田商は秋4位、春3位とじわじわ上昇。一昨年マウンドを経験した小柄なエース・成田翔で勝負。
秋8強、春はいきなり優勝と躍進する秋田南は東北大会でも花巻東(岩手)を追いつめた。この勢いは侮れない。
個の力は決して高くないが、まとまりのあるチームが多く混戦は必至。昨夏代表の角館も春4位と調子を上げている。
能代商の統廃合で出来た能代松陽もこの校名で初の甲子園を目指し、エース・野呂太を中心に戦力を着々と整えてきた。
伝統校では春準優勝の秋田も見逃せない。100年前の第1回準優勝校が春の県大会で準優勝と復権の兆しを見せている。
近年の甲子園経験校の本荘大舘鳳鳴、秋春とも地区で姿を消した伝統校の明桜金足農の逆襲にも期待。


<山形>
秋 優勝:鶴岡東 準優勝:山形城北 3位:米沢中央 4位:羽黒
春 優勝:鶴岡東 準優勝:酒田南 3位:山形城北 4位:酒田光陵

秋の東北大会4強もセンバツに届かなかった鶴岡東が秋に続いて春も4試合中3試合で10桁得点で制覇した。
左腕エース・福谷に続くピッチャーも県決勝戦では好投と明るい兆し。4年ぶりの聖地へここまでは最短距離にいる。
常連の酒田南も巻き返してきた。春は準優勝で東北大会出場。八戸学院光星(青森)と終盤まで競り合いを演じた。
秋春連続で東北大会出場の山形城北だが、共に初戦敗退に終わった。一線級の相手だとまだまだ荷が重いか。
秋も春も県大会の1回戦で姿を消した日大山形はノーシードが濃厚とはいえ、実力的には上位と遜色ないはず。
夏は12年ぶりを狙う羽黒は秋4位に食い込むも春は8強止まりで、こちらも巻き返しを図りたいところ。
春は共に地区で消えたが、昨夏代表の山形中央、名将・渋谷監督率いる山形商も波乱を起こす機会をうかがっている。


<宮城>
秋 優勝:仙台育英 準優勝:東陵 3位:松島 4位:古川学園
春 優勝:仙台育英 準優勝:柴田 3位:登米 4位:石巻

秋・春連覇の仙台育英がやはり大本命。春の東北大会では盛岡大付(岩手)に屈するも、県内ではほぼ敵なし。
佐藤世那に続いて、控えの百目木(どめき)も春の大会ではマウンドを多く踏んだ。層の厚さも加わったのが強み。
追いかける学校は群雄割拠だが、秋春とも8強の昨夏代表・利府が総合力では1番手か。万城目が最後の夏を迎える。
春の準決勝で仙台育英を追いつめ、初めて東北大会に出場した登米は菊地・白岩の2枚看板で勝負。
秋8強・春準優勝の柴田もここ数年コンスタントに上位に食い込んでくる。壁を超えるにはキッカケが必要か。
秋準優勝で東北大会を経験した松島も面白い。春は登米に敗れたが延長戦と、追いかける学校の中では実力拮抗。
一方で、この春は地区大会も突破できなかった東北はいよいよ心配になってきた。逆襲は果たしてあるのだろうか。
なお、秋準優勝で昨春のセンバツにも出場した東陵は不祥事の為対外試合禁止中となり、夏は出場出来ない。


<福島>
秋 優勝:日大東北 準優勝:東日大昌平 3位:光南 4位:福島商
春 優勝:聖光学院 準優勝:いわき光洋 3位:磐城 4位:福島商

戦後最長となる8年連続出場を果たした智弁和歌山(2005〜2012)に昨年並んだのが聖光学院
その記録を塗り替えて単独で戦後最長に躍り出るかが注目されるが、今年は例年に比べると少々雲行きが怪しい。
秋は8強止まり、春は優勝するも接戦も多かった。現チーム初の東北大会を通じてどこまで仕上げてくるか。
秋にその聖光学院を止めた日大東北だが、春はエースが捕まった上に守備も乱れてまさかの県1回戦敗退。
立て直せば上位は間違いない戦力だが、聖光に2年連続決勝で延長1点差負けとここ一番の勝負弱さを克服したい。
一方で20年ぶりの復活を目指す古豪・磐城が調子を上げてきた。ここも守りが少々怪しいのが気になるところだが。
秋春共に4位に食い込んだ福島商や、好投手・藤田を擁する東日大昌平などがどこまで大会を盛り上げるかも楽しみ。
ダークホースには昨夏4強、この春も準優勝したいわき光洋か。打線の勢い次第で上位を食える力を持つ。

*関東大会・春

優勝:浦和学院(埼玉) 準優勝:川越東(埼玉) ベスト4:健大高崎(群馬)、東海大相模(神奈川)


<茨城>
秋 優勝:常総学院 準優勝:明秀日立 ベスト4:土浦湖北、石岡一
春 優勝:常総学院 準優勝:明秀日立 ベスト4:石岡一、守谷

やはりセンバツ8強の常総学院が大本命。センバツでも好投した2年生エース・鈴木は春も好投を見せた。
主将・宇草を中心に経験豊富な選手が揃い、2年ぶりの夏に向けて攻守ともに死角は無くなりつつある状態。
秋春とも常総に屈した明秀日立は関東で秋春とも初戦敗退も、健大高崎、前橋育英(ともに群馬)に1点差とフロックではない。
2季連続4強の石岡一も侮れない。敗れた試合は常総、明秀の2強を苦しめており、力の差は決して大きくない。
昨年まで上位常連の霞ケ浦や、昨年甲子園で大逆転を喰らった藤代などは夏にどこまで巻き返してくるか。
古豪・水戸商は主軸となる西連地(さいれんち)がどこまでチームを引っ張っていくことが出来るかにかかっている。
他にも好投手が各校に散らばっており、取手松陽土浦湖北守谷といったあたりの躍進にも期待が持てる。


<栃木>
秋 優勝:宇都宮南 準優勝:佐野日大 ベスト4:作新学院、国学院栃木
春 優勝:作新学院 準優勝:国学院栃木 ベスト4:栃木、青藍泰斗

コマが揃っているのは夏4連覇中の作新学院。秋は準決勝でサヨナラ負けしたが、春はきっちり優勝と状態は上向き。
投打の軸になるエース・朝山は父親がPL学園(大阪)で甲子園優勝を経験。その朝山を春の準決勝・決勝は温存した。
2000春以来の復活を目指す国学院栃木も小さなエース・大垣を決勝で投げさせないなど、夏に向けた探り合いは本格化。
春は2回戦で散った佐野日大の逆襲をはじめ、昨春のメンバーも残る白鷗大足利がどこまで盛り返してくるか。
このところ大人しい文星芸大付や、秋の覇者・宇都宮南あたりも決して侮れない力は持っている。
ちょくちょく上位に顔を出す青藍泰斗矢板中央などは壁を超えて勢いが付けば戴冠もあり得るが。
春は初戦敗退したものの、秋は8強入りして春のシードを取っていた幸福の科学学園はネタ的な意味で注目か?


<群馬>
秋 優勝:健大高崎 準優勝:前橋育英 ベスト4:富岡、高崎商
春 優勝:前橋育英 準優勝:健大高崎 ベスト4:桐生第一、太田東

センバツ8強の健大高崎に、前橋育英桐生第一を加えた、私学3強を中心にした争いになるか。
健大高崎は攻撃力に磨きをかけている。エース・川井以外の投手に不安が残るが、攻め合いなら一日の長ありか。
そのトゥギャ崎を春の決勝で破った前橋育英も全国制覇した一昨年以来の出場を目指す。100キロ超の4番・井古田に注目。
春の準決勝でトゥギャ崎に大敗したものの、桐生第一にはその試合に投げなかった、昨年センバツで好投の山田がいる。
ストップをかけたい公立勢は秋4強入り、春も準々決勝で桐生第一を苦しめた高崎商が一番手か。3年ぶりの夏出場を目指す。
昨夏決勝で0-1と惜敗した伊勢崎清明も、春は健大高崎相手に延長戦を演じて8強入り。伊勢崎勢初の甲子園なるか。
21世紀枠候補にも残った富岡前橋商樹徳などにも波乱を演出する可能性は十分に残されている。


<埼玉>
秋 優勝:浦和学院 準優勝:川越東 ベスト4:春日部東、花咲徳栄 ベスト8:市川越、春日部共栄、昌平、朝霞
春 決勝:浦和学院 準優勝:川越東 3位:聖望学園 4位:成徳大深谷 ベスト8:春日部共栄、春日部東、花咲徳栄、朝霞

センバツ4強の浦和学院が中心になるが、センバツ準決勝や昨夏の予選など時に見せる脆さがあるだけに他校にもチャンスはある。
とはいえ、センバツで躍動した江口をほとんど使わずに春の埼玉を制しており、戦力の充実度は群を抜いていると言ってもいい存在だ。
昨夏代表・春日部共栄は秋春ともに8強止まり。昨年に比べればやや小粒なチームになっただけに、夏にむけてどこまで挽回できるか。
聖望学園花咲徳栄といった県内2番手グループの学校も決め手を欠く。ラッキーボーイが出てくれば頂点は狙えそうだが。
2000春以来となる甲子園を目指す埼玉栄は、東北(宮城)九州国際大付(福岡)で準優勝2回の若生監督が復帰。モリシとの迷将対決が楽しみ。
一昨年は川越東、昨年は市川越と2年連続で夏の決勝で涙を呑んできた川越勢の巻き返しにも期待したいところ。
とりわけ春の関東で準優勝と進境著しい川越東は浦和学院に現チーム3連敗と相性は最悪も、その浦和学院がコケれば頂点を狙える力を持つ。


<千葉>
秋 優勝:木更津総合 準優勝:松戸国際 3位:千葉黎明 4位:市船橋 ベスト8:日大習志野、習志野、千葉敬愛、千葉商大付
春 決勝:専大松戸 準優勝:沼南 ベスト4:市松戸、千葉敬愛 ベスト8:市銚子、拓大紅陵、千葉明徳、柏南

センバツ1勝の木更津総合も有力候補の一角だが、春は2回戦敗退となりシード落ちが濃厚。今年も相変わらずの混戦模様だ。
竜ヶ崎一、藤代、常総学院(いずれも茨城)で甲子園7度出場の持丸監督率いる専大松戸は個々の力が高く、初の甲子園も十分狙える。
秋の関東8強の松戸国際は春2回戦で専大松戸に屈するも1点差と、力のあるところは見せた。挑戦者の立場からどこまで迫れるか。
春に準優勝まで上り詰めた沼南はその勢いがどこまで続くか。マークのきつくなる夏に真価が問われることになりそうだ。
県内で唯一春秋ともに8強以上まで進んだ千葉敬愛はまとまりはあるが、甲子園に行くにはあと一押しがほしいところ。
2004春以来甲子園から遠ざかる拓大紅陵も久々に甲子園が視野に入ってきた。粘り強さで接戦に強いチームが夏はどうなるか。
忘れてはいけないのがブラバンも有名な習志野。ケガ人続出だった春からどこまでメンバーを揃えられるかで巻き返しも十分ある。
昨夏代表の東海大望洋をはじめ、千葉経大付成田銚子商などここまで不本意な成績の強豪の巻き返しも予想され、先が読めない。


<東東京>
秋 準優勝:二松学舎大付 ベスト4:関東一 ベスト8:帝京、都篠崎、都雪谷 ※東西統一開催
春 ベスト4:関東一 ベスト8:都江戸川、帝京、二松学舎大付 ※東西統一開催

センバツ出場の二松学舎大付は、春の都大会で日大三に完敗で8強止まり。主将・北本の打棒は相変わらず好調だが……
ナイジェリア人の父を持つオコエ瑠偉擁する関東一も十分に甲子園を狙える存在。打線はある程度計算できるのが大きい。
両校に共通して言えそうな課題は投手陣の層。二松学舎は大江の負担を軽くする投手が、関東一も軸となる投手を育てたい。
逆に投手が計算できるのは4年ぶりの復活を目指す、春夏とも8強進出の帝京。エースの稲毛田と、控えには伊藤……うっ、頭が……
決して大崩れはしない二枚看板だが、強かった頃に比べると競り合いで打線の援護が足りない印象が強い。
この3校と他校の力の差は少々開く。近年出場経験のある修徳成立学園安田学園は秋春とも低調な成績に終わる。
好投手のいる堀越日大豊山あたりは一発を起こす力を秘めてはいるものの、それを何試合も続けていくには疑問符が。
都立勢も秋春合わせて3校が8強入りしたが、いずれも大敗するなど甲子園を狙うにはまだまだレベルアップが必要そう。


<西東京>
秋 優勝:東海大菅生 ベスト4:法政大高 ベスト8:早稲田実 ※東西統一開催
春 優勝:日大三 準優勝:佼成学園 ベスト4:東海大菅生 ベスト8:早稲田実 ※東西統一開催

15年ぶりの夏を目指すセンバツ出場の東海大菅生は、依然として投打に勝俣依存の傾向が強い。
春は都立勢に敗れる寸前で勝俣の登板で流れを引き戻す場面もあった。夏の連戦を考えれば、投打に勝俣を楽にする人材が欲しい。
日大三早稲田実という西東京を代表する名門私学2校は共にプロ注の捕手がチームを引っ張る。
秋は都大会初戦敗退ながらも、春は都大会で優勝した日大三には強肩強打の小藤がいる。春の決勝は25得点の圧勝であった。
1年生・清宮が注目されがちな早稲田実はその清宮の後を打つ加藤も1年時からベンチ入りと期待の大きかった選手である。
春準優勝の佼成学園はエース・小玉が急成長。強豪私学の壁を乗り越え、1974夏以来となる41年ぶりの甲子園を目指す。
その佼成学園に春は敗れた秋4強の法政大高もエース・小松を中心に1984夏以来31年ぶりの甲子園を目指して上位私学に挑む。
秋は関東一、春は帝京といった東の強豪にベスト16で阻まれた国士舘は西の強豪と真剣勝負をしていないだけに不気味。
秋は東海大菅生、春は帝京に敗れ早々に姿を消した国学院久我山や、泥洗顔の日大鶴ケ丘創価早大学院も力があり侮れない。


<神奈川>
秋 優勝:平塚学園 準優勝:桐光学園 ベスト4:相模原、東海大相模 ベスト8:湘南学院、日大藤沢、横浜隼人、慶応
春 優勝:東海大相模 準優勝:相模原 ベスト4:桐光学園、橘 ベスト8:日大藤沢、平塚学園、慶応、横浜隼人

センバツ出場を逃した神奈川勢だが、秋と春のベスト8の内7校がどちらもベスト8進出と上位陣の力は安定している。
昨夏代表の東海大相模は140キロカルテットの生き残り、小笠原と吉田が健在。2年生左腕の山田も春は重用された。
投手陣のコマは今年も豊富で、あとは昨夏の甲子園のように門馬監督が出し惜しみしなければ今年の夏も最有力候補と言えそう。
対抗一番手は桐光学園か。松井裕樹(現・楽天)の快投から3年。それを見て入学した選手が主力としてこの夏を迎える。
秋優勝の平塚学園だが、春は8強で公立校に不覚を取った。やや波があるだけに、ツボにハマれば17年ぶりの復活もありそうだが。
秋4強、春は準優勝と躍進した相模原はエース・宮崎で勝負。神奈川の公立勢として1997春の横浜商以来の甲子園は射程圏内だ。
秋も春も8強で姿を消した日大藤沢慶応横浜隼人はなんとかその壁を越えて勢いをつけていきたいところ。
秋春ともベスト8を逃した横浜は今夏限りで渡辺監督の勇退が決まった。最後に懸ける思いは強いだけに不気味な存在。


<山梨>
秋 優勝:東海大甲府 準優勝:甲府商 3位:甲府工 4位:日本航空
春 優勝:東海大甲府 準優勝:甲府工 3位:帝京三 4位:日本航空

夏・秋・春と3連覇中の東海大甲府が軸になるが、秋に比べて春は点差が縮まってきており、そうやすやすと決まりそうにはない。
その東海大甲府は2年生の菊池、松葉の二枚看板。昨夏の甲子園を経験したメンバーも多く、初戦敗退の悔しさを晴らしに行きたい。
秋3位、春は準優勝、いずれもロースコアの試合に持ち込んだ甲府工が対抗馬筆頭か。伝統校らしいまとまりで勝負。
エース右腕・茶谷で勝負をかける帝京三も打線の援護次第で初の聖地が見えてくる位置にはいる。春の関東での経験を活かしたい。
コンスタントに上位に顔は出すが、秋春とも4位止まりだった日本航空には何か起爆剤があれば7年ぶりの復活が見えてくる。
清峰(長崎)から引き抜かれた吉田監督3年目の山梨学院大付は秋春とも元気なく姿を消しただけに、ここが正念場。
2007年の春出場の都留、夏出場の甲府商も8強あたりまでは計算できる。上位を食って勢いをつけたいが。


*東海大会・春

優勝:静岡 準優勝:いなべ総合(三重) ベスト4:中京(岐阜)、津商(三重)


<静岡>
秋 優勝:静岡 準優勝:浜松修学舎 3位:日大三島 4位:常葉菊川
春 決勝:静岡 準優勝:東海大翔洋 3位:藤枝明誠 4位:浜松商

センバツ8強、現在3季連続で県を制している静岡が大本命。春も相変わらず打線は好機に畳みかける攻撃が健在。
投げては、2年生エース・村木をバックアップするリリーフ陣も出てきた。投打に頭一つ抜けているのは間違いない。
静岡を追いかける対抗馬は群雄割拠とも言える状況。様々な学校に好素材が散らばっており、一発逆転を狙っている。
とりわけ今年の静岡は投手が豊作。秋3位の日大三島には剛腕・小沢が、春8強の常葉橘にも小野寺や谷脇という軸がある。
春はまさかの地区初戦敗退となった常葉菊川だが、総合力は高く侮れない。ネジを締め直して臨む夏はどうなるか。
浜松修学舎藤枝明誠といった初の甲子園を目指す学校や、浜松商東海大翔洋静清といった久々を狙う学校もいる。
ちなみに昨秋準優勝の浜松修学舎は創部7年目。過去6度の夏は全て初戦敗退だが、初勝利を挙げれば勢いに乗るかも。


<愛知>
秋 優勝:誉 準優勝:愛工大名電 3位:豊橋工 4位:春日丘 ベスト8:西春、豊田西、愛知啓成、中京大中京
春 優勝:中部大一 準優勝:至学館 ベスト4:中京大中京、愛工大名電 ベスト8:豊田西、渥美農、愛産大三河、愛産大工

秋春ともに、甲子園での実績が無い学校が制しており、混戦が予想される。
秋を制したは春2回戦敗退。底力には疑問符が付くが、エース左腕の内田を中心に初の聖地行きを目指す。
秋はその誉に敗れて2回戦敗退から、春優勝へ駆けあがった中部大一もエースと4番に入る双子の長島兄弟に注目。
県大会では強い節電こと愛工大名電や、中京大中京といった名門は勝ち方を知っているだけに混戦の時は怖い。
21世紀枠でセンバツ出場の豊橋工は春2回戦(初戦)敗退。エース・森を軸にどこまで立て直すことが出来るか。
その豊橋工を破ったカシオペア・至学館も春準優勝と状態は良好。久々に面白校歌を甲子園にとどろかせたい。
そして忘れてはいけないのが、バンビ二世せんと・藤嶋を擁する東邦。秋・春と不本意な成績に終わったが、夏はどうなるか。


<岐阜>
秋 優勝:岐阜総合 準優勝:県岐阜商 3位:土岐商 4位:関商工
春 優勝:中京 準優勝:土岐商 3位:大垣日大 4位:岐阜工

昨年の愛媛・済美の安樂(現・楽天)のように、今年の岐阜はセンバツ8強・県岐阜商の高橋純平をどう攻略するかが焦点。
その県岐阜商は春8強止まり。敗れた試合はリードを許してから高橋を送り込むが逆転できず、高橋の存在感が改めて浮き彫りに。
2007春以来甲子園から遠ざかる伝統校・中京が春を制するなど復権の気配。秋に敗れた県岐阜商への雪辱はまだだが果たして?
時折甲子園に顔を出す土岐商も安定して上位に食い込んでくる。春決勝は大敗したが、立て直すことが出来るか。
秋は大人しかった昨夏の覇者・大垣日大も春は3位と調子を上げてきた。実績は十分なだけに、決して侮れない。
秋を制した岐阜総合だが、春は16強止まりとややムラがある様子。ツボにハマれば昨秋の快進撃の再現もあるか。
秋4位の関商工あたりを筆頭に、岐阜工市岐阜商といった伏兵がどこまで夏を盛り上げられるかにも期待したい。
変わり種としては春8強の麗澤瑞浪に右と左の両方で投げられる「二刀流」ピッチャー・赤塚がいる。


<三重>
秋 優勝:いなべ総合 準優勝:海星 3位:津西 4位:津商
春 優勝:いなべ総合 準優勝:津商 3位:三重 4位:松坂商

秋春連覇のいなべ総合が5年ぶりの夏切符に向け視界良好。山内、祝という2枚看板は県内ではほぼ敵なし。
東海大会では秋は県岐阜商、春は静岡相手に共に接戦と実力は全国クラス。打線の援護がカギを握る夏になりそうだ。
秋4強、春準優勝の津商だが王者・いなべ総合に2連敗。勝負の夏に3度目の正直となれば初の甲子園に手が届く。
昨夏全国準Vの三重もじわじわ調子を上げてきた。春の3位決定戦で11点奪うなど、今年も打線は強力そう。
久々の甲子園を狙う海星も出場圏内におり、秋の東海大会で県岐阜商に善戦した津西と併せて対抗馬に名乗りを上げたい。
逆に大人しいのが菰野。ノーシード濃厚だが、個々の力は上位にも匹敵しており、決して侮れない存在だ。
同じく個々の力が高いのは宇治山田商。ここは不祥事で秋の大会を辞退という出遅れから春は8強まで残ってきた。


*北信越大会・春

優勝:佐久長聖(長野) 準優勝:敦賀気比(福井) ベスト4:中越(新潟)、松本第一(長野)


<新潟>
秋 優勝:中越 準優勝:日本文理 3位:北越 4位:巻
春 決勝:中越 準優勝:新潟県央工 3位:十日町 4位:上越

ここ10年で日本文理が5回、新潟明訓が4回出場といういわゆる「文明時代」にある。
だが、今年はその2強に風穴を空ける学校が登場する可能性が例年以上に高くなっている。
打倒文明の筆頭格が中越。秋は文理を破って優勝、北信越も秋春連続でベスト4、センバツにもあと一歩と迫った。
ここまでは投打にわたって今年の新潟をリードする存在で、出場すれば2003年夏以来12年ぶりとなる。
他にも、ここ10年の間に唯一2強以外で夏に割って入ったテクノロジストこと新潟県央工は春準優勝と上げ潮ムード。
昨夏決勝で文理をあと一歩まで追い詰めた関根学園、秋3位の北越、秋春8強の加茂暁星などの新鋭も機を窺っている。
2強も負けてはいない……と言いたいところだが、春は揃って8強にも届かず敗退という26年ぶりの珍事に。雲行きは怪しい。


<長野>
秋 優勝:松商学園 準優勝:長野日大 3位:小諸商 4位:上田西
春 優勝:佐久長聖 準優勝:上田西 3位:松商学園 4位:松本第一

秋はまさかの地区予選敗退となった昨夏代表・佐久長聖が春の北信越を制覇、調子を上げており2連覇の可能性も大。
プロ注の強打者・田辺の打棒に注目したいが、軸となるエース不在なのが弱点といえば弱点か。継投で乗り切りたい。
センバツ出場の松商学園はエース・恩田を温存した春の準決勝で大敗。2番手以降の育成が夏制覇へのカギとなるか。
力をつけてきたのは松本第一。秋はエース候補をケガで欠くも8強、春4位で出場した北信越大会で4強入りと初の聖地は射程圏。
安定感では上田西も外せない。秋は4位で春も準優勝とコンスタントに上位に食い込んでおり、更なる飛躍を目指す。
秋準優勝、春は8強の長野日大もエース・川上の踏ん張りと打線の援護があれば甲子園は十分狙える位置にいる。
春に佐久長聖を苦しめた古豪・長野商や秋3位の健闘を見せた小諸商といった公立勢も波乱を起こせる力がある。


<富山>
秋 優勝:新湊 準優勝:富山工 3位:富山第一 4位:砺波工
春 優勝:富山商 準優勝:富山第一 ベスト4:富山東、魚津工

秋3位で北信越ベスト4、春準優勝の富山第一の安定感が際立っている。トゥギャ崎を参考に機動力を高めているとのこと。
昨夏代表・富山商もメンバーのほとんどが入れ替わったが、着実にチーム力を高めてきており、春は優勝した。
熱狂的な応援で有名な秋の覇者・新湊も甲子園は射程圏内。特にその秋は上記2校を連破しての優勝で評価できる。
これら3校からは少々力は落ちるものの、富山工砺波工など、近年の甲子園経験校も虎視眈々と覇権をうかがう。
昨年決勝で涙を呑んだ高岡商は秋春とも8強止まり。今年は決勝が地元・高岡で開催されるだけにモチベーションは高そう。
この春の準々決勝は全て1点差ゲームとなっており、全体的に力は拮抗しているのが今年の富山県。
2012は富山工、2009は南砺福野、2006は福岡と、このところ3年おきにノーマークの学校がやってくる県だが……?


<石川>
秋 優勝:金沢商 準優勝:星稜 3位:小松大谷 4位:金沢
春 優勝:遊学館 準優勝:金沢 ベスト4:小松商、小松工

マモノに愛された釜田(現・楽天)がいた2011春夏以来甲子園から遠ざかる金沢は県No.1ともされるエース・竹田で勝負。
主砲・中川も評判の高い選手で、投打の軸が力を発揮できれば甲子園への帰還が見えてくる。課題はやはり守備か。
その金沢に春の大会で雪辱した遊学館もエース・小孫を中心に個々の力は高く、3年ぶりの復活に向けてここまでは順調。
逆に、夏3連覇を狙う星稜は春は早々に姿を消すなど、秋に比べて伸び悩みが見られる。甲子園メンバーの復調がカギ。
昨夏決勝で歴史に残る大逆転負けを喫した小松大谷は秋3位も春は3回戦止まり。今年こそという思いはあるはずだが。
秋に県を制したものの、春は遊学館に競り負けた古豪・金沢商も一から出直し。力はあるだけに抽選でどこに入るか。
春に星稜、日本航空石川を連破した大物食い・津幡も不気味。春8強入りの石川高専は高専勢史上初の甲子園なるか。


<福井>
秋 優勝:福井工大福井 準優勝:敦賀気比 3位:啓新 4位:春江工・坂井
春 優勝:敦賀気比 準優勝:福井工大福井 ベスト4:啓新、敦賀

何といってもセンバツ覇者・敦賀気比の牙城をどこが崩すかが最大の焦点になりそう。
その王者・敦賀気比は平沼に加え、2年生・山崎もマウンドでさらに経験を積んだ。神・松本の打棒も依然好調と隙が見えない。
打倒・気比の1番手は福井工大福井。秋は国体などで連戦続きだったとはいえ、気比を下しており、唯一伍していける存在か。
昨夏から3季連続4強の新鋭・啓新もきっかけがあれば4強の壁を越えて一気に頂点に駆け上がる可能性もある。
統廃合直前の春シエエこと春江工の最後の戦いにも注目。秋は新校との連合チームだったが、春は単独チームに戻っている。
今年は大人しい福井商も勝ち方を知っているチームだけに、波に乗せてしまうと怖い存在になり得るが。
秋も春も初戦で敦賀気比と当たってしまった北陸も県内では強豪として知られるだけに、気比以外に当たれば……


*近畿大会・春

優勝:神戸国際大付(兵庫) 準優勝:北大津(滋賀) ベスト4:智弁和歌山、彦根東(滋賀)


<滋賀>
秋 優勝:近江 準優勝:北大津 ベスト4:彦根東、水口
春 優勝:北大津 準優勝:近江 3位:彦根東 4位:近江兄弟社

小川・京山・サラサル・有本など投手陣の層が厚い近江が2年連続出場に近い位置にいる。打つ方がどこまで援護できるか。
センバツの疲れも残っていたであろう春は小川が打ち込まれることも。夏に向けてしっかり調整したいところ。
春はその近江を破った北大津も昨秋近畿ベスト8とセンバツまであと一歩に迫っており、対抗馬としては十分。
迎えた春の近畿大会では龍谷大平安(京都)を撃破し、神戸国際大付(兵庫)にも肉薄しての準優勝と、自信と勢いをつけた。
コンスタントに上位に食い込む彦根東は秋春ともに2強に1点差で敗戦。地元開催の春の近畿大会では大阪桐蔭を撃破した。
今シーズンの実績こそないものの、八幡商比叡山といった県内の名門校も巻き返しには躍起になっているはず。
好素材を抱える滋賀学園や古豪の近江兄弟社なども絡んで波乱含みの展開もあるかもしれない。


<京都> 鳥羽高校 15年ぶり6回目
4季連続を狙う龍谷大平安がリードか。埼玉県勢に2季続けて初戦敗退の憂き目に遭い、甲子園100勝まであと4で足踏み。
自分たちの代で100勝、とモチベーションは高いはず。高橋奎は相変わらず健在だが、控えの底上げも着々と進んでいる。
中でも、あの元氏がマウンドに戻ってきて府大会ではまずまずの投球を見せている(近畿大会では盛大に炎上したが)。
センバツ出場の立命館宇治はエース・山下の立ち上がりの悪さが改善されれば、通算6回目の聖地挑戦へと繋がるのだが。
個々の力は上位にも引けを取らない福知山成美鳥羽といった近年の甲子園経験校も優勝争いに絡んできそうだ。
とりわけ、100年前の第1回優勝校の流れを引き継ぐ鳥羽には今年注目が集まりそうではある。戦力もバランスがいい。
春は地区で姿を消した秋4位の京都成章や秋8強のレッドドラゴン・京都翔英京都外大西は夏の逆襲を期している。
春準優勝の立命館など、ノーマークの学校が決勝まで来ることもしばしばある地区だけに、シード以外にも注目したい。


<大阪>
秋 優勝:大阪桐蔭 準優勝:PL学園 3位:大商大堺 4位:大産大付 ベスト8:近大付、関大北陽、大塚、大商大高
春 優勝:大阪桐蔭 準優勝:大阪偕星 3位:履正社 4位:上宮太子 ベスト8:大塚、関大一、PL学園、四条畷

やはり優勝最右翼は大阪初の4連覇がかかる大阪桐蔭か。センバツはベスト4で完敗を喫するも、春の大会は新戦力発掘に注力。
投げる方ではセンバツも経験した2年生左腕・高山が春に経験を積み、打線も2年生が3年生を脅かしつつある。
5年ぶりの夏を狙う履正社は昨春準優勝の原動力・永谷と溝田が最上級生に。押しのけるように2年生・寺島も台頭してきた。
この強力な投手陣をあとは打線がどこまで援護できるか。あまり夏は強くない学校だが、今年はチャンスと言える。
存続問題に揺れるPL学園は秋春ともに大阪桐蔭に大敗。来年はさらにチャンスが萎むだけに、実質今年がラストチャンスか。
新鋭の大阪偕星は強打でならす。そのチームの4番に座る田端は2012春夏連覇の大阪桐蔭で主軸を務めた田端の弟である。
近大付大商大堺上宮太子大体大浪商といった甲子園経験のある中堅私学勢の逆襲は果たしてあるか。
公立勢では秋春ともに8強入りの大塚や好投手を抱える大冠に、大会を引っかきまわしてもらいたいところだ。


<兵庫>
秋 優勝:神戸国際大付 準優勝:報徳学園 3位:津名 4位:滝川二 ベスト8:須磨翔風、尼崎小田、明石、姫路南
春 優勝:神戸国際大付 準優勝:社 3位:関西学院 4位:須磨翔風 ベスト8:市川、尼崎工、報徳学園、篠山鳳鳴

力が抜けているのは秋春ともに8強以上に進出した2校。秋は決勝で、春は準々決勝で直接対決した。
それに2連勝した神戸国際大付が2連覇に向けて視界良好。要所に昨夏の甲子園出場メンバーも残り、経験値でも県内随一。
新戦力では左の2年生・東郷が成長。層の厚さで夏連覇、さらには夏の甲子園初勝利を狙いに行きたい。
気付けば4年続けて夏の甲子園を逃している名門・報徳学園も甲子園は狙える位置。2年生エース・主島で勝負だ。
そして上述した通り、現チームはセントマイケルズハイスクールに2連敗。三度目の正直は果たしてあるか?
守りが堅い春準優勝・には大崩れしない安定感がある。秋8強、春4位の須磨翔風は上位を食えればあるいは……
春3位の古豪・関西学院や淡路島から秋3位と躍進した津名といったあたりも対抗馬になり得る存在だ。
東洋大姫路神港学園育英などのような、今季ここまでイマイチの強豪の逆襲にも期待したいところ。


<奈良>
秋 優勝:天理 準優勝:奈良大付 3位:智弁学園 4位:奈良北
春 決勝:高田商 準優勝:橿原学院 ベスト4:天理、御所実

最右翼は昨秋の近畿王者・天理か。春こそ準決勝で不覚は取ったが、勝負の夏に向けていい薬にしてくるはず。
斎藤・森浦の計算できる2枚看板に加え、坂口・舩曳など打線も分厚く、戦力では頭一つ抜きんでていそうだ。
チャンジアッパ・坂口を擁する奈良大付は打力向上が急務。春は3回戦で姿を消しており、天理とはやや力の差があるか。
ただ、坂口以外にも甲子園のマウンドを経験した速球派・中山が力をつけているのは好材料。投手力なら張り合える。
昨秋3位、春も3回戦で姿を消した智弁学園は夏に向けてチーム状態を上げられるか。今年も打線は強力である。
春の県を制した高田商だが、近畿大会では手も足も出ずに完敗。この苦い経験をどこまで生かすことが出来るか。
春に躍進した橿原学院や、一昨年の代表で土下座座礼で話題を呼んだ桜井は伏兵としてかき回したい。


<和歌山>
秋 優勝:箕島 準優勝:和歌山東 3位:日高中津 4位:初芝橋本
春 優勝:智弁和歌山 準優勝:日高中津 ベスト4:紀北工、田辺

智弁和歌山は夏初出場の1987年以来、これまで「3年連続」で夏の甲子園を逃したことが無い。
が、一昨年は箕島、昨年は市和歌山が出場、このままでは現3年生は夏の甲子園を知らぬまま卒業となってしまう。
2014センバツ以来2大会聞けていない本家魔曲を聞きたい住民も多いはずだが、果たしてどうなる?
安定して成績を残すのは日高中津。1997春に甲子園を経験したが、夏は出場なし。分校の出場となれば話題性は十分だが……
秋の覇者・箕島は春こそ早々にコケたものの、秋の近畿ベスト8に食い込んだだけにノーシードとなれば脅威の存在。
14年ぶりを狙う秋4位・初芝橋本は高校通算90発超の強打者・黒瀬を擁し、上位陣の隙をうかがっている。春も8強に食い込んだ。
昨秋の近畿大会を経験した和歌山東だが、春は3回戦敗退。やや波があるだけに、勢いに乗れるかどうかでガラッと変わる。
センバツ出場の桐蔭は春3回戦敗退と依然厳しい状況。昨夏代表の市和歌山はその桐蔭に敗れて春は2回戦敗退に終わった。


*中国大会・春

優勝:興譲館(岡山) 準優勝:創志学園(岡山) ベスト4:松江商(島根)、玉島商(岡山)


<岡山>
秋 優勝:岡山理大付 準優勝:創志学園 3位:関西 4位:岡山城東
春 優勝:倉敷商 準優勝:玉島商 3位:興譲館 4位:創志学園

センバツ出場の岡山理大付だが、春はベスト8止まり。決して絶対的な存在ではないだけに、混戦も予想される。
その証拠に、春の中国大会は地元開催だったとはいえ出場4校中3校が初戦を突破し、決勝では岡山対決が実現している。
春の県を制したのは逆魔曲・桃太郎サンバでおなじみの倉敷商。春の県大会は全試合8得点以上と攻撃に自信アリ。
春はその倉敷商に屈したものの、中国大会では優勝した興譲館は2008センバツの21世紀枠で、夏は初出場を目指す。
唯一秋春ともに4強以上に残った創志学園は個々の能力が高く、噛みあえば2011春以来、夏初出場も見えてくる。
こうした新鋭に混じって古豪・玉島商も久々に元気なようで、こちらは1974夏以来41年ぶりの復活を目指している。
昨夏代表で秋3位の関西は春8強からの巻き返しを図り、好投手を擁する倉敷などと併せて注目したいところだ。


<広島>
秋 優勝:広島新庄 準優勝:西条農 3位:広陵 4位:広
春 優勝:広陵 準優勝:崇徳 ベスト4:尾道商、呉

唯一春秋ともに4強以上の成績を収めた広陵の力が抜けているか。昨夏のメンバーも残り、2年連続を狙う。
ただ、昨夏の甲子園初戦敗退を皮切りに、秋・春と中国大会でも初戦敗退と県外で勝てていないのは気になるところ。
追いかける学校は混戦模様。秋の中国大会は広陵を含む出場3校がすべて初戦敗退とあって、絶対的なチームはいない。
好投手を抱えているのは秋優勝の広島新庄だが、春は16強止まりと不本意な成績に終わった。逆襲はあるか。
春の決勝で広陵に完封されたとはいえ、崇徳の強力打線も怖い存在。県内随一の得点力で1993春以来の復活を目指す。
最近コンスタントに上位に食い込む尾道商や、春2回戦で広島新庄に屈した秋準優勝・西条農も力はある。
そして、秋16強、春も8強止まりとはいえ、夏にはきっちり仕上げてくる如水館も忘れてはいけないだろう。


<鳥取>
秋 優勝:境 準優勝:米子西 3位:米子北 4位:米子東
春 決勝:鳥取商 準優勝:米子西 3位:米子北 4位:境

秋春と準優勝の米子西の安定感が際立つが、秋は全試合1点差、春も準決勝以外は接戦、決勝は引き分けと抜けた力は無い。
軟投派エース・湯浅は打たせて取るピッチングが信条だけに、守りから崩れだすようだと危うい。
春優勝の古豪・鳥取商は雑賀、森といった投手陣を打線がどこまで盛り立てていくことが出来るかがカギ。
センバツ出場も大敗を喫してしまった米子北だが、継投がうまくハマれば春夏連続も狙える位置にはいる。
逆に秋優勝も春は準決勝で完敗し4位に終わったは伸び悩みか。伝統校・鳥取西は好投手・川上で勝負をかける。
昨夏代表で1勝を挙げた八頭ちゃんも結果は出ていないが侮れない。甲子園で捕手からリリーフした西垣がまだ残っている。
そして、秋は初戦敗退、春も2回戦敗退と、今年は妙におとなしくなってしまった鳥取城北も気がかり。


<島根>
秋 優勝:立正大淞南 準優勝:平田 3位:益田東 4位:松江北
春 優勝:松江商 準優勝:島根中央 3位:開星 4位:大東

秋と春とでベスト4が総とっかえとなった。近年の上位校がここまであまり振るわず、混戦模様である。
秋は不祥事で出られなかった松江商が堅い守備を武器に春は一気に中国大会4強にまで躍進。この勢いは夏まで続くか。
秋の上位校を立て続けに撃破した昨夏代表・開星はやはり勝ち方を知っているか。甲子園経験者の働きがカギを握る。
その開星に競り負けた秋の覇者・立正大淞南や秋3位で中国大会8強の益田東も上位に伍していけるだけの力は持っている。
近年の甲子園経験校である石見智翠館や「この世に生まれてきた意味を知る」益田翔陽も春は県1回戦からの逆襲を狙う。
これとは逆にかつての常連であった浜田は春は地区大会でコールド負けと、復活への道は相当に厳しそう。
21世紀枠候補に名前を連ねた秋準優勝の平田や秋8強、春4位の大東は一発逆転を狙っている。


<山口>
秋 優勝:宇部鴻城 準優勝:宇部商 3位:下関工 4位:桜ヶ丘
春 優勝:下関国際 準優勝:宇部鴻城 ベスト4:徳山商工、下関商

センバツで完敗を喫したものの、県内で頭一つ分以上抜けた力を持つのはやはり宇部鴻城か。
春は準優勝もエース・上西以外の投手を多数起用するなど、選手層を厚くする意図が見える。奏功すれば夏の切符も近そうだが。
その春はまさかの2回戦敗退を喫したが、宇部鴻城への対抗馬に推したいのは秋の中国大会4強の宇部商
プロ注の好捕手・宮崎を中心にチームを引き締めて立て直しを図り、2007春以来の復活へと繋げたいところ。
秋の地区予選初戦敗退から春優勝と大躍進した下関国際をはじめ、下関工下関商といった下関勢も力がある。
逆に、秋春共に大人しかった岩国岩国商といった岩国勢がどこまで巻き返してくるかも夏の注目ポイント。
他にも柳井学園華陵南陽工など近年の甲子園を経験した学校は多く、序盤から激戦も予想される。


*四国大会・春

優勝:英明(香川) 準優勝:新田(愛媛) ベスト4:今治西(愛媛)、高知中央


<香川>
秋 優勝:英明 準優勝:観音寺中央 3位:志度 4位:尽誠学園
春 優勝:丸亀城西 準優勝:高松南 3位:三本松 4位:大手前高松 ※センバツ出場の英明は免除

センバツで大曲工(秋田)に不覚は取ったが、やはり秋春連続で四国を制した英明が夏も最有力候補であることは間違いない。
春は四国大会で明徳義塾(高知)を強打で圧倒しており、打力がものを言う夏の戦いで他校をリードしている。
追いかける面々は秋の決勝も春の順位決定戦も大差がついたことから分かるように少々力の差がある。
春3位、秋は準々決勝で英明を苦しめた三本松あたりが対抗馬の筆頭か。エース・三好の踏ん張りにかかっている。
昨夏代表の坂出商はマウンドも経験した西口ひかるがエースになるも、秋春は早々に敗退と厳しい情勢。
昨秋の1年生大会優勝の高松商は若い力が噛みあって勢いに乗れば古豪復活も見えてくる。尽誠学園も巻き返しに躍起。
「ドゥン!」で一世を風靡した寒川は秋初戦で英明に完敗も春は8強入り。甲子園帰還にはもう一皮むけたいところ。


<徳島>
秋 優勝:城南 準優勝:川島 3位:鳴門 4位:海部
春 決勝:徳島商 準優勝:城北 ベスト4:鳴門渦潮、生光学園

混戦模様を象徴するかのように、秋と春でベスト4が総とっかえとなった。どこにも出場のチャンスがあると見る。
県4連覇がかかる鳴門は昨夏のメンバーも残っており経験値では随一。1996-2000年の徳島商以来となる4連覇はなるか?
特にマウンドを経験した投手陣はある程度計算できるだけに、あとは「うずまき打線」(by高野連会長)次第と言えそう。
徳島商も春を制しており4年ぶりの復活が見えてきた。野手陣に好素材が揃っており、打力で勝負したい。
春は4強に食い込んだものの、鳴門渦潮は前監督(現・早大の高橋広監督)の遺産でどこまで戦っていけるか。
県内の私立校で唯一野球部がある生光学園も春は4強まで勝ち上がり、悲願の甲子園が視界に入る位置につけている。
21世紀枠経験校の川島城南も上位を狙う中、池田ァ!は年初の不祥事(喫煙)で出遅れ。今年は厳しいか。


<愛媛>
秋 優勝:今治西 準優勝:松山東 3位:松山聖陵 4位:新田
春 優勝:新田 準優勝:宇和島東 ベスト4:野村、小松 ※センバツ出場の今治西と松山東は免除

センバツ出場の今治西松山東新田を加えたあたりが夏の甲子園には近い立ち位置にいるか。
今治西はセンバツで4番を張った藤原が投手転向するなど落ち着かないが、秋・春共に松山東に連勝した相性の良さは買い。
その松山東も今度は優勝候補の一角として迎えるだけに対策を練られるはず。亀岡・米田のバッテリーがどう打開するか。
秋4強、春は2強不在の中優勝した新田も楽しみ。春は2度出場し、準優勝もあるが夏の出場は無し。悲願達成なるか。
秋の四国で1勝した松山聖陵や、2年連続を狙う小松がこれを追う存在。古豪・宇和島東も5年ぶりの復活を目指す。
中でも松山聖陵は昨夏・九州国際大付(福岡)でジャーマイアス賢三の陰に隠れてしまったアドゥワ大の弟・誠を擁し注目。
なお、例年なら優勝候補の一角になり得る済美は出場停止処分の真っただ中であり、この夏は出場することが出来ない。


<高知>
秋 優勝:明徳義塾 準優勝:高知 3位:高知商 4位:高知中央
春 優勝:高知中央 準優勝:明徳義塾 ベスト4:高知南、高知

夏5連覇中の明徳義塾が、1998〜2005に8連覇(ただし、2005はその後の不祥事で出場辞退)して以来の6連覇に挑む。
だが、秋は今治西(愛媛)に、春も英明(香川)に四国大会で敗れるなど、今年はいつもの絶対的な力は無い様子。
特に春の四国大会はやらかし絡みで崩れるなど、本来の明徳らしさは影を潜める。絶対的なエース不在なのも気になる。
そうなると他校もチャンスが出てくる。4年連続で決勝で涙を呑んだ高知は左腕エース・鶴井を軸に打倒・明徳を誓う。
何より、前述の「4年連続で決勝で涙」は全て1点差だっただけに、悔しさはひとしお。今年こそ壁を乗り越えたい。
春に明徳を下した新鋭・高知中央も底力には疑問符が付くものの、23歳の監督を筆頭に勢いなら県内随一と言える。
古豪の高知商土佐あたりも一泡吹かせるだけの潜在能力を持っており、今年はもつれそうな予感が漂う。
とりわけ、今の高知は藤川球児の帰還に沸くだけに、彼の母校である高知商は発奮材料にしたいところだが。


九州大会・春

優勝:龍谷(佐賀) 準優勝:九産大九州(福岡) ベスト4:糸満(沖縄)、九州国際大付(福岡)


<福岡>
秋 優勝:九産大九州 準優勝:東福岡 3位:八幡南 4位:光陵
春 優勝:福岡工大城東 準優勝:飯塚 3位:九州国際大付 4位:大牟田 ※センバツ出場の九産大九州は免除
NHK旗 優勝:飯塚 準優勝:九産大九州 ベスト4:九州国際大付、折尾愛真

センバツで好投を見せた左サイド・岩田を擁する死刑こと九産大九州は春も好調を持続。推薦出場の九州大会で準優勝している。
岩田以外の投手が出てくれば春夏連続もあり得るが、他校も春の九州大会では初戦突破を果たしており、力の差は決して大きくない。
昨夏出場の九州国際大付は若生監督が退任となった後も依然上位をキープ。秋は2回戦で姿を消したが、立て直してきた。
甲子園を経験した富山や山本といった主軸が成長。特に山本は春の九州で3試合連続HRを放った。元ロッテ・山本監督の息子でもある。
飯塚は強打が売り。春の九州大会は3試合で29点を挙げている。投手陣が試合を作れれば3年ぶりの聖地に手が届きそう。
春覇者の福岡工大城東は競り合いに持ち込んで勝機を見出す。自分たちのペースに持ち込めばここも十分出場圏内。
秋の九州ベスト8・東福岡はアメリカ人の父親を持つエース・ヒンブルの粘りの投球を軸に8年ぶりの復活をうかがう。
春4位の大牟田や、西日本短大付福岡大大濠はもう1ランクレベルアップが必要。新鋭・星琳は左の2枚看板で旋風を起こせるか。


<佐賀>
秋 優勝:佐賀学園 準優勝:鳥栖工 ベスト4:佐賀北、佐賀西
春 優勝:佐賀商 準優勝:龍谷 ベスト4:唐津商、伊万里農林
NHK杯 優勝:佐賀学園 準優勝:唐津商 ベスト4:鹿島実、龍谷

地元開催の春の九州大会を制したのが20年ぶりの復活を目指す龍谷。競り合い続きの九州大会での経験がどう夏に生きるか。
その龍谷を抑えて春の県を制した佐賀商は7年ぶりの復活を目指す。血縁関係のない2人の角田に大坪を加えた投手陣で勝負。
昨夏代表の佐賀北は秋4強も、春は3回戦敗退とやや伸び悩みか。お家芸の継投策がハマらないと今年は厳しい。
春の九州大会出場の唐津商伊万里農林も近年の甲子園経験組だが、九州大会では共に惨敗と力の差を見せつけられた。
上位進出こそないものの、鹿島鹿島実といった鹿島勢は共に好投手を抱え、波に乗せると不気味な存在になる。
秋準優勝の鳥栖工をはじめとした鳥栖勢や佐賀学園などの甲子園経験校の巻き返しにも期待したいところ。
秋4強も春は振るわなかった佐賀西は双子の重田兄弟がバッテリーを組み、波乱の主役を狙っている。


<長崎>
秋 優勝:創成館 準優勝:海星 ベスト4:佐世保工、佐世保実
春 優勝:佐世保実 準優勝:長崎商 ベスト4:海星、長崎南山
NHK杯 優勝:創成館 準優勝:海星 ベスト4:長崎南山、長崎商

昨夏出場メンバーも多く残る海星と、安定感のある佐世保実あたりを軸に混戦が予想される。
海星は評判の高い平湯・高山らを中心とした攻撃力の高さが売り。投手陣の踏ん張り次第で久々の夏連覇が見えてくる。
夏に強い佐世保実はまとまりで勝負。春の九州大会では昨秋王者の九州学院(熊本)を撃破した経験を夏に繋げたい。
秋の覇者・創成館も2014センバツメンバーがまだ残っており、悲願の夏初出場に向けて戦力的には上位と遜色ない。
春準優勝の長崎商や、春に創成館を撃破した長崎南山も上位と遜色ない力を持っていると言えそうだ。
目立った成績こそ残せていないが、長崎日大には2009のエース・大瀬良大地(現・広島)の弟・優人がいる。
監督が代わってから目立たなくなった清峰波佐見あたりは久々に存在感をアピールしたいところ。


<熊本>
秋 優勝:九州学院 準優勝:熊本工 ベスト4:宇土、秀岳館
春 優勝:熊本国府 準優勝:東海大星翔 ベスト4:熊本工、八代東  ※センバツ出場の九州学院は免除
NHK旗 優勝:熊本国府 準優勝:秀岳館 ベスト4:文徳、有明

秋の九州を制してセンバツ出場の九州学院は、春の九州で一転して初戦敗退となかなか状態が上がってこない。
控え選手を試したかったNHK旗だが、予選の初戦に済々黌を引き当てて初戦敗退と課題の層の薄さが改善されそうにない。
もたつく九州学院を猛追しているのは、伝統校の熊本工と初の甲子園を狙う熊本国府か。
熊本工は攻守の要・深水を中心とした攻撃力、熊本国府はエース・西村を中心とした手堅さが魅力という対照的な2校だ。
かつての名解説・鍛治舎巧監督体制2年目の秀岳館は、鍛治舎監督が大阪から引っ張ってきた選手がどこまでやれるか。
春準優勝の東海大星翔は聞き慣れない名前だが、数年前までは「東海大二」という学校。センバツ準Vの東海大四に続きたい。
昨夏代表の城北や、春に九州学院を倒した済々黌、2年連続準優勝の文徳など伏兵的存在も多数おり、激戦が期待できる。


<大分>
秋 優勝:明豊 準優勝:柳ヶ浦 ベスト4:大分工、大分商
春 優勝:鶴崎工 準優勝:臼杵 ベスト4:明豊、大分工
県選手権 優勝:杵築 準優勝:佐伯鶴城 ベスト4:明豊、大分東明

安定した力を持つのは投手陣の厚さが売りの明豊か。4年ぶりの夏出場を目指し、秋はセンバツまであと一歩にまで迫った。
復活を目指すのは柳ヶ浦。平成初期の常連だが、気付けば2005春以来10年聖地から遠ざかる=マモノ甲子園発足後出場が無い。
春夏とも4強の大分工も悪くない。出場すれば5年ぶりだが、過去甲子園で勝利は無い。聖地での勝利を掴めるか。
また、春を制した鶴崎工や秋4強の大分商をはじめ、時折一発がある公立勢も多数潜むのがこの県。
特に2年ぶりを目指す大分商のエース・森下はプロ注の投手。大分は割とプロ注が素直に勝ち上がる県ではあるが……?
これ以外にも近年甲子園経験のある日田林工杵築のような伏兵も上位私学を倒す機会をうかがっている。
昨夏代表の大分はエース・佐野(現・オリックス)の卒業に伴い新チームは秋春ともに初戦敗退と今年は苦しそう。


<宮崎>
秋 優勝:延岡学園 準優勝:聖心ウルスラ ベスト4:宮崎日大、都城
春 優勝:日南学園 準優勝:都城 ベスト4:延岡商、聖心ウルスラ
NHK杯 優勝:都城商 準優勝:聖心ウルスラ ベスト4:日南学園、延岡商

1963-64年の宮崎商以来、実に50年以上にわたって「2年連続」で夏の甲子園に出た学校のない呪われた県。
その呪いの打破に今年挑むのは日南学園。春の県大会を制し前哨戦のNHK杯も上位進出と、ここまでは視界良好といったところか。
ただ、秋は不祥事で対外試合禁止処分を受けており、相手にデータも無かったか。夏に禊ぎの意味も含めて真価が問われる。
秋春ともに4強以上の都城は16年ぶり、聖心ウルスラも10年ぶりの復活に向け、力の差はほとんどない。
秋の覇者で一昨年全国準優勝の延岡学園は、春は3回戦敗退でシード落ちか? 抽選でどこに入るかが運命を分けそうだ。
秋・春と大人しかった都城商は前哨戦とも言えるNHK杯で優勝と、現時点の勢いなら随一のものを持っている。
個々の力は上位にも引けを取らない宮崎日大や好投手のいる宮崎学園も一発逆転を狙っている。


<鹿児島>
秋 優勝:神村学園 準優勝:鹿児島城西 ベスト4:加治木、出水
春 優勝:れいめい 準優勝:樟南 ベスト4:出水中央、大島 ※センバツ出場の神村学園は免除
NHK旗 優勝:神村学園 準優勝:樟南 ベスト4:出水中央、鹿児島実

センバツ出場も仙台育英(宮城)に完敗した神村学園はやや後遺症が残るか、推薦出場の九州大会も初戦で姿を消した。
その試合では主砲・山本の一発も含み、3本塁打も逆転負けと、投打が噛みあわない。戦力はあるだけにどう修正するか。
対抗馬も混戦模様だがどこも決め手を欠く。春優勝のれいめいは九州大会で佐賀商に完敗と底力には疑問が残る。
2年ぶりを目指す樟南や秋準優勝の鹿児島城西といったあたりも出場圏内ではあるがパンチには欠ける印象。
秋春ともに8強で姿を消した鹿児島実はさらに苦しい。NHK旗では4強入りし、飛躍のきっかけにしたいところだが。
今年の大隅半島勢は少々苦しい。昨夏代表の鹿屋中央は不祥事で4月まで対外試合禁止と出遅れた。
2013センバツ出場の尚志館も秋春16強止まり。春・NHK旗でベスト4の出水中央だが底力には疑問符が付く。


<沖縄>
秋 優勝:中部商 準優勝:糸満 ベスト4:首里、美里工
春 優勝:興南 準優勝:宮古 3位:沖縄尚学 4位:豊見城 ※センバツ出場の糸満は免除

センバツ出場校がそのまま夏もやってくることが多いのが沖縄県。2校出場時はどちらか1校がたいてい戻ってくる。
ここ10年でセンバツに出られなかった学校が夏にセンバツ出場校を押しのけたのは1回だけ(2008年)。
そう考えるとやはり優位なのは糸満。センバツこそ天理(奈良)に力負けしたが、春の九州は4強入りを果たしている。
控えだった平安を重用したが、打ち込まれることも多かっただけに、やはり夏はエースの金城乃の出来にかかってくるか。
秋2回戦敗退から立て直してきた興南や、春は8強で姿を消した秋の覇者・中部商は投打のまとまりで勝負。
興南は比屋根、中部商は前田と共にしっかりしたエースがいるというのも特徴で、今年の沖縄は投手戦の様相を呈している。
沖縄尚学も遅ればせながら調子を上げつつある。秋春と結果が出ていないが、試合運びの巧さで勝負したい。
離島勢では春準優勝の宮古が面白い。招待試合でやってきた県外の強豪ともいい試合をしており、成長に期待。
2015年08月20日(木) 15:26:49 Modified by mamonon




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